お久しぶりです。
台風一過とはいきませんでしたが、曇り空ながら試合終了まで雨にあたらずに観戦することができました。しかし、昨日降った雨の影響で選手がキック・スライディングする度に人工芝から水飛沫があがりスリッピーで、ピッチコンディションは良い状態ではなかったと思います。
ワイルドカードで決勝トーナメントに勝ち上がってきた聖望学園。4-1。結果だけ見れば楽勝なのかもしれません。でも後半16分に勝ち越すまでは、勝敗の行方はどちらに転ぶかわからないと思っていました。聖望が勝てるチャンスは、先取点をあげ、残り時間をガチガチに守りきって逃げ切ることであったはず。穴熊で堅守されたら点数なんかなかなか入らない。残り時間との戦いになり焦る気持ちで選手が浮き足立ってしまう。上手い選手がたくさんいるチームが勝てる訳ではないところがサッカーの面白いところでもあり怖いところでもあります。
◆埼玉県高校選手権2次予選 決勝トーナメント(R-16) | ||||||
日時:平成22年10月31日(日) 14:30 会場:埼玉工業大学 |
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聖望学園 |
1 |
1 |
前半 |
1 |
4 |
武南高校 |
0 |
後半 |
3 |
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得点 |
前半31分 |
???(聖望) |
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前半37分 |
10河野直登(武南) |
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後半16分 |
19山本竜己(武南) |
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後半23分 |
9相内竜哉(武南) |
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後半33分 |
6橋本開(武南) |
前半、予想通りボールキープは武南が圧倒した。
何度も何度も右サイドへ11吉永を9相内を走らせ中央へのクロスによりチャンスを作るが、
ヘッドは枠を捉えられない。ほとんどが相手DFに跳ね返されてしまい入りそうで入らないまま時間が過ぎてゆく。
一方聖望も虎視眈々とチャンスを窺っていた。
8菅野のボールキープ力と左サイドの15斎藤の抉りからチャンスを見いだす。
中盤でマイボールにすると、ほぼノールックで左サイド奥深く蹴りこんで15斎藤を走らせた。
8菅野はサッカーセンスに優れている。じっと武南DFのパスカットを狙っていた。
(実際幾度となくカットされ危険な状態に陥った)
先制点は思っていたとおり聖望。
前半30分(聖望)
中央の8菅野から左サイドの15斎藤へパスが通る。
15斉藤から再び8菅野に戻し、8菅野がカベになり他の選手の強烈なシュートが
武南ゴールの枠を捉えるが、12GK中村のパンチングにより危うく難を逃れた。
しかし直後のCK、ゴール正面やや遠いところで相手選手の力のないヘッドが
ころころころと武南ゴールへ吸い込まれる。
唖然とする武南選手。見合ったのかファールだと思ったのか、みな時間が止まったように立ちすくんでいた。
なんとも後味の悪い嫌な感じのゴールが決まってしまった。
前半37分(武南)
中央から左サイドの19山本へボールが渡る。
19山本はクロスではなくグランダのパスが10河野に通った。
狙い澄ました10河野のシュートは、ゴール左サイドへ同点ゴールが決まる。
なんともいい時間帯に振り出しに戻してくれました。
ここ一番でやはり頼りになる男である。
後半開始直後から聖望の前線でのチェックが厳しさを増す。
10分くらいまでは、聖望がペースを握っていた。
勝負に出てきたのだ。実際、15番斎藤をフリーにし絶対絶命のピンチだったが、
シュートミスに救われていた。
後半16分(武南)
タイミングよく9相内が右サイドを突破し深いところまで抉ってからのクロス。
ここに飛び込んで豪快な右足ボレーを叩き込んだのが19山本。
(上の写真)
やっとリードし、気持ちも楽になり動きが良くなる武南イレブン。
逆に攻めざるをえない聖望は、前に出て行き守備も甘くなってきた。
後半23分(武南)
今度は19山本のスルーから、9相内がDFの裏をとりダメ押し点。
今日はこのコンビが上手く機能していたと思う。
いや、今日の勝利はこの2人の活躍が大きかった。
後半33分(武南)
CK?からヘディングに強い6橋本が高い打点からダメダメ押し。
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最後はギャラリーも安心して見ていたが、決して楽勝なんかじゃない。
今日の試合だって危険な香りのする15斎藤を何度もフリーにしてしまった。
くどいようだが、1-1の次の得点で15斎藤のシュートミスがなかったら、
1回戦敗退だったかもしれないのだ。
次の越谷西戦。
今一度褌を締めなおし、危なげない横綱相撲を期待しています。
頑張れ、武南。