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人の心を動かす「力」とは『さわらびの譜』

2020-08-12 08:07:32 | 歴史から学ぶ
人の心を動かす裏には何か凄い力が作用している。この小説では「藩主や次席家老の暗遇な猜疑心を融かした」、とある。 その融かした「力」とは「何とか達成しようと言う思いを命がけで成すことを見せる」事であったと言う。 如何に「真剣さ」を伝えるか、その姿を魅せるかである。 現代ではさらに「誠実さ」「謙虚さ」も必要かもしれない。それに周りに気を配り配慮することだ。サラリーマン社会においては上司に如何に案件を承認してもらうか。 日頃からの信頼も重要だが信念(自信)を持ったプレゼンテーションで挑むことだ。
『さわらびの譜』葉室麟
「概要」扇野藩重臣有川家の長女・伊也は、藩随一の弓上手、樋口清四郎と渡り合うほどの腕前。競い合ううち清四郎に惹かれていく伊也だったが、妹の初音に清四郎との縁談が。伊也とのあらぬ噂により藩主の不興を買った清四郎の汚名をそそぐため、伊也は清四郎と立ち合うことに―。
・弓術派閥抗争から家老の野心が現れ混乱を招いていく。そこには若い藩主と家老に対する藩財政を私ごとの様に贅沢三昧な振る舞いを止めようとする腹違いの浪人(藩主の血の分けた兄)と両派閥とも正統派を貫こうとするが家老らの策略で有川家の命を狙い家督を潰す目的に動き始める。派閥闘争だと双方の弓での対立試合が繰り返され、最後には有川家の長女・伊也に試練を仕掛ける。
・弓矢小町と言われた伊也が「千射祈願」(66間・120mを通す矢)を最後まで貫く、そこには心変わりし始めた藩主の言葉「将左衛門の娘、儂はそなたの千射祈願に、己のこれからの道を託した。人は思いが深ければ何事でも為せるものなのかどうか。儂のごとく愚かな者であろうとも、なさんと言う思いがあれば、何事かを為せるかどうかを。それゆえ、立ってそなたの命の矢を儂に見せよ」があった。
・「さわらびの歌」
    ー石走る垂水の上のさわらびの萌え出る春になりにけるかも
    「想いは伝わる様でいて、伝わりません。人の思いとは、なかなか悲しく切ないもの」
・「男子の武の心は仏で申すならば不動明王、女人の武の心とは愛染明王」
・弓
    通常の弓の長さ7尺5寸(225cm)
    半弓とは6尺(180cm)戦国時代の戦場で用いられた弓(籐巻き漆塗り=軍弓)


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