@人を信頼することの難しさ。この捕物帳では平蔵が牢屋にいる粂八を信用し殺害盗人一味の拿捕に協力させ保釈する、片や粂八は殺害などを絶対しないと信じていた盗賊親分が実は様変わりし殺害もする極悪党になってしまったことで、囚われた血頭の丹兵衛を「にせもの」と最後まで言い通すことになった。 実のところ人を信用するのは極めて難しい、特に金銭絡みは要注意すべきで、最近は親でも子供の「連帯保証人」にはならないと言う。 時世なのか寂しくやるせない限りだ。
『血頭の丹兵衛』池波正太郎 (短編オンライン小説)
「概要」「血頭の丹兵衛」と名乗る怪盗が江戸市中を荒らしまわっていた。
盗みに入った家の人間を皆殺しにする残虐な手口に、江戸っ子は恐れおののき、
たまりかねた当局は長谷川平蔵を火付盗賊改方へ戻した。
かつて鬼平に捕らえられ、牢に押し込められている「小房の粂八」は、役宅に戻った平蔵の顔を見ると、意外なことを口にした。「いまお膝もとを荒らしているやつは、にせものの血頭の丹兵衛でございますよ」そして粂八は、ある決心をする。
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