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「人間の歴史は戦争、今後も戦争は無くならない」と言う『三畳小屋の伝言』

2022-05-03 07:56:40 | 歴史から学ぶ
「人間は戦争で愚かなことをしても、繰り返し戦争を起こし、これからも戦争は無くならない」とは戦争を経験した今村司令官。さらに現代の日本の自衛・防衛についても「侵略・悪に屈すべきではなく、平和維持のための軍拡すべき」という意見はまさにロシアの国際法を無視した他国への侵略、さらに「核」を使用可能に世界を脅した戦争はアジアでも今後あり得るかもしれない。 マザー・テレサが言う「無関心が一番の問題」、政治に無関心、軍隊(自衛隊)に無関心では今後は済まされない事態になるかもしれない。
『三畳小屋の伝言』朝野富三
「概要」南方のBC級裁判では、原住民の指摘が動かぬ証言となり、多くの兵が処刑された。「兵の行為の責任は上官にあり。私を戦犯にしろ」と叫んだのが陸軍大将今村均であった。彼は刑務所で過ごし29年巣鴨を出所する。自宅庭に三畳小屋を建て、43年、82歳で没するまで過ごす。904本の記事を50数冊のスクラップにし、何を伝えようとしたのかを検証し、学生たちに教えている。国内関係では教育が一番多く、軍事、社会と続いている。今村が三畳小屋から何を伝えようとしたのか、多くの人たちに知っていただきたい。
ー今村均
    1942年ラバウル司令官(大将)、45年敗戦から禁錮10年の判決を受けるがその後の軍事裁判で無罪、巣鴨拘置所を出所したのが1954年、その後三畳小屋に籠り1968年82歳で生涯を終える「多くの部下を戦争で、重罪人として亡くし、『私には法律で裁けない罪がある』」と言って三畳小屋に籠ったとある。その小屋で収集した記事など904本になるスクラップ本を残した
    尊敬した将軍「乃木将軍」(将軍に将軍たる徳の修養を持ち合わせた人物)
    書物「歎異抄」(どの人間もこの世に生まれた以上は必ず役割がある)
    「敬天愛人」西郷隆盛の言葉(天を敬い、人を愛する)
    「教育」「知識や技術だけを教えることではなく、学ぶ方法を教え、学ぶ喜び、成長する喜びを感じさせるように導くこと」(人間力と思いやり、信頼感を持ち続けること)    
ーラバウルでの生活と戦争
    9万人の司令官として活躍、食糧を現地自給自足し、複雑な地下要塞450kmを掘ったことにより米軍からの攻撃は終戦まで受けなかった
    ラバウルの死者の半ば以上は熱帯病、栄養失調、餓死(ガタルカナル死者2万800人)
    当時の海軍の食糧は3ヶ月に握り飯3個、陸軍は甲板2個とこんぺいと2粒
ー信念
    「生き抜く力」生きがい(自分の役割:罪を背負い・遺族)を自分の使命と義務にした
    「生き甲斐」とは「人生において未来で待っているもの」(かけがえのない戦死者・同胞)
    「人間とは何か」人間性が明確にでる戦争=「善と悪・強さと弱さ・表と裏」
ー今村の自衛・国防に関して
    1、強力な悪に屈すべきではない
    2、命懸けで国家を守ることを民族の本能とすべき
    3、強大国に侵略をしないように主張すべき(即刻ノーと言える勇気を持つこと)
    4、平和維持のため必要な軍事(抑止力)負担をすべき(文化を破壊させないため)
ーヒトラーとドイツ国民
    第一次世界大戦でドイツは天文学的な賠償を迫られ大不況、大量失業
    ヒトラーは国民から拍手喝采で迎えられた(合法的に首相になった)
ー日本の戦争と敗退原因
    日清日露戦争での自惚れ、軍人が政治に介入、陸軍と海軍の対立、戦力や補給力を無視
    国力(軍事、穀物、輸送力など)の敵対する相手を無視した攻撃
    軍隊の慈悲心が欠けていたこと(勝ためならばどんなことをしても許されると言う意識)
    軍隊の単独行動・横暴さ(戦果の口火を自ら作戦、放火、略奪、強姦)
戦争と平和
    「人間等生き物はどうしてそんな愚かなことをするのか理解できない」
    「人類の歴史は戦争と共にあり、これからも戦争はなくならない」
    「戦争中は国家の為とか天皇の為とか立派なことを言っておきながら、戦争が終わった途端、手のひらを返したかのように自分だけのことを考える人が増えた。人間の愚かさ、醜さ、残酷さを嫌と言うほど見た」
ー敗戦国での裁判
    戦争犯罪者は「ABC級」の3つのランクに分けて裁判
    A級:平和に対する罪、B級:通例の戦争犯罪、C級:人道に対する罪
    A級犯罪者:東條秀樹を含む28人、だが起訴された人数は5,487人、内4,370人が有罪、937人が死刑、335人が終身刑、3,098人が有期刑
    「敗者だけを裁いて、勝者の行為には一切触れていない裁判だった」
    「戦勝国だけで作った戦争犯罪法で国際法に準じていない裁判だった」
    「証拠に基づかない聞き伝えだけでの証言を採用し裁断した」
    「命令者だけでなく実行に関わった下級兵士にも重罪とした」
ー「ミルグラムの実験:アイヒマンの実験(アウシュビッツでの指揮官)」
    先生と生徒のクイズ形式で間違うと椅子に電流が流れるという「命令・人の判断」
    「権威と服従の実験」
    軍隊での「命令に忠実に従いやったことだ」と無罪を主張する
マザーテレサの質問
    「愛の反対派なんですか」 マザーテレサの答えは「無関心」と答えた
        平和を脅かすものに対して人の無関心ほど一番困る事はないと指摘した



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