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「自分の人生は自分しか決めれない」孤児の想い『私の男』

2022-03-19 07:38:36 | ミステリー小説から見えるもの
小説は時系列を逆に遡りながら検証していく、珍しい発想のミステリー小説だ。独身で若い叔父に養女として引き取られ育てられる「花」。震災孤児の辿る環境は叔父の言われるまま疑いもなく育つ。他に頼る家族も親戚も誰もいないことが、孤児の人生を変えてしまった。叔父、花二人とも家族を亡くした「似たもの同士・孤児」それに「家族愛・家庭・性・情」・・・「自分の人生は自分しか決めれない」と悟ったことだ。
『私の男』桜庭一樹
「概要」私は腐野花(くさりの・はな)。着慣れない安いスーツを身に纏ってもどこか優雅で惨めで、落ちぶれた貴族のようなこの男の名は淳悟(じゅんご)。私の男、そして私の養父だ。突然、孤児となった十歳の私を、二十五歳の淳悟が引き取り、海のみえる小さな街で私たちは親子となった。物語は、アルバムを逆からめくるように、花の結婚から二人の過去へと遡ってゆく。空虚を抱え、愛に飢えた親子が冒した禁忌、許されない愛と性の日々を、圧倒的な筆力で描く直木賞受賞作。
花は震災で家族(両親、兄弟)を亡くし震災孤児となる。親戚で唯一淳吾が見受け人となってくれたが独身で若い叔父だった。叔父は海上保安庁で働く父親に似たちょっと変わった性格を持っていた。叔父も両親とも早々に亡くした孤児だった。
ー花の将来を気にしてお世話してくる老体のおじさんが叔父との暮らしを批判しだし、花に早々に叔父との生活を諦め、別に移れと強要していく。が、事故が起きてしまう。
ー小さな村ではちょっとした噂が暮らしに窮屈さを徐々に与えたことで叔父は東京に出る決心をする。そこに村にいた警察が突如として現れあの事故の真相を正し始めると、叔父の行動が変わった。




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