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権力者には罪に問われない法の限界がある『死亡通知・暗黒者』

2021-10-12 07:39:31 | ミステリー小説から見えるもの
@様々な「死亡通知」(殺害予告)を執行していく犯罪者の巧みな仕掛け、IT・メカにも相当な知識を持った知能犯、証拠が残らない意外性を持たせた企みは凄い。犯罪者の痕跡を完璧に消し、姿を変え、関係者を事件に絡ませ、メカ機器を応用し、警察を如何に欺くか推理は果てしない。読んでいても次の仕掛けはどんな展開になるのか一気に読まないではいられない現代でも、悪事を重ね権力者はいつか裁かれると期待したい
『死亡通知暗黒者』周浩暉
「概要」中国、省都A市でひとりのベテラン刑事が命を落とし、復讐の女神の名を冠す謎の人物〈エウメニデス〉による処刑の序曲は奏でられた。インターネットで死すべき人物の名を募り、遊戯のごとく予告殺人を繰り返す〈エウメニデス〉から挑戦を受けた刑事の羅飛(ルオ・フェイ)は、省都警察に結成された専従班とともに、さらなる犯行を食い止めるべく奔走する。それは羅飛自身の過去――18年前の警察学校生爆殺事件の底知れぬ暗黒と相対することでもあった。
「死亡通知」を受け取った人物、元は悪事を施したが見逃された者、免罪された者などと同時に警察にその通知が知らされた。その後その通知通りの殺害が執行されていく。それを阻止、犯人を見つけて行こうと刑事が動き始める。
「死刑執行」されるものの対象は「法律は世界を浄化する道具だ。しかし法の働きには限界がある。悪事を行っておきながら、その悪事が法の管轄を外れている者、または悪事を行いながら、有罪にできるだけの証拠を法の側が見つけられない者」とした。それは警察・警官の不甲斐な捜査を批判した事でもあった。
ー警察学校での仲間同士のゲームが発端で18年前の爆破事件から繋がり、その前の麻薬事件がその発端を作った。それは警察組織の上層部が情報屋と企んだ大規模な犯罪グループの摘発だったが、その影に警察の上層部が情報屋とその大麻と現金を横取りした。
ー横取りした警察の秘書がその話を知り、殺害される。すると秘書の恋人の警察学校の刑事が仕返しをしていく「死刑執行」者「Eumenides」(ギリシャ神話の復讐の女神)として動き始める。



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