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「山火事の煙」と共に国内の超音波式加湿器で内臓、呼吸器器官疾病にかかる

2025-03-10 07:30:00 | 世界の動きから見えるもの
『危険な「山火事の煙」、肺のほか心臓や脳にまで害、対処法は』ナショナルジオグラフィイクス記事。危険なのは、山火事の煙にはオゾン、一酸化炭素、多環芳香族化合物、二酸化窒素、粒子状物質など、さまざまな有害物質が含まれていおり、炎症が、肺や腎臓、肝臓、そしておそらくは脳にも影響を及ぼ巣、と言う。 具体的には、PM2.5と呼ばれる直径2.5マイクロメートル(髪の毛の太さのおよそ30分の1)以下の微粒子が肺の奥深くにまで入り込むため、喘息や慢性閉塞性肺疾患から呼吸器疾患にかかりやすくなり長期間にわたり炎症を引き起こす、と言う。対策としては窓やドアを閉め、HEPAフィルター付きのポータブル空気清浄機を使用、外出する場合には、N95マスクを顔にしっかりと密着させて着用するよう、と呼びかけている。
さらに「冬の間の室内の空気汚染で、ストーブや暖炉、超音波式加湿器、さらに薪(まき)ストーブ、暖炉、キャンドル(ろうそく)、寒い日に食べればほっとする料理の調理は、吸い込むと人体に影響を及ぼすおそれのある汚染物質を発生させる」と言う。室内の空気汚染物質にはエアロゾル(空気中を漂う微粒子)化した化学物質や金属などがあり、超音波式加湿器も原因になることはあまり知られていない。高周波振動で冷たいミスト(霧)を発生させて部屋を加湿する装置だが、場合によっては有毒な重金属を空気中に放出し、室内に滞留させる
これらは肺を通って血流に侵入する可能性がある」と言う。


トランプ大統領の罠とは『アメリカの罠』

2025-03-09 07:41:23 | 世界の動きから見えるもの
@本書は大統領選挙前に書かれたものだが、概ね予測どうりが恐ろしい。
トランプ政権の主たる政策で「プロジェクト2025」にある「ディープ・ステート」(闇の政府)を崩壊させる事はバイデン政権でも続いた民主党下での腐敗した組織を壊滅し、従来の自由主義を復活させると言う意思がある。だが、司法省内の裁判権含めた法的免責問題などは、悪用される懸念があると言う。元トランプ大統領補佐であるボルトン氏はトランプ氏が独裁者的存在を持つかについて「それほど利口ではない」し「アメリカの憲法も制度も強靭」であるとも言っている事には期待したい。だが、現実多くの大統領令による世界を恐怖・脅威を発進していることが今後どんな悪影響を及ぼすのか心配だ。特にボルトン氏が言うプーチンなどの「トランプはいいカモ」(操れれている)は強烈だ。戦争についてフランス経済学者ハラリ氏の「日本も戦争に備えよ」と核保有国となるべき時期だと言い、同時に米国経済学者サックス氏の「中国、韓国等の良好な関係を築く時期」とも言っていることだ。日本も日本版「ディープステート」なる「闇金政治家」への対策はまたしても「先延ばし」で期待は薄い。著名達が言う気になる言葉は「トランプは『有言実行』者だ」、「貿易戦争で勝者はいない、保護主義で貿易戦争に勝った国はない」と言うが世の中を悪い方向への動きがないことを期待したい。
『アメリカの罠』ユバル・ハラリその他7名の著名人
「概要」破壊者か? 救世主か?アメリカ大統領選後の世界を8人の知性が徹底分析 トランプが再選したら、世界はどうなるのか? 数々の疑問に8人の賢者が答える。「独裁者にはならない。就任初日を除いて」。そう発言したドナルド・トランプ前米大統領が再選される可能性が高まっている。「もしトラ」後の世界はいったいどうなるのか。
ー本書の出版は2024年8月、米国大統領選挙前の予測、もしトランプが再選されたら米国と世界はどうなるかを著名で政権側にいた8人が予測したものだ。特に「報復」を基に経済対策、安全保障体制、為替・貿易関税、公務員制度改革など多岐に亘る。
ーイアン・ブレマー「米国の敵は米国」(国際政治学者)
米国の政治的分裂による信頼性の低下と国際社会を不安定化する
・「闇の政府」FBI/CIAなど官僚機構の大胆な改革・司法省などの政敵を排除する
・米国における不均衡を世界に圧力をかける(貿易・軍事)
・NATO離脱となる可能性大(米国の防衛費の肥大)
・戦争(ロシア・ウクライナ、パレスチナ・イスラエル)と止めさせることに尽力
    イスラエルよりの交渉を優先・ロシアと北朝鮮同盟などに操られる可能性大
・中国との貿易では法外な関税を課す
ーポール・ダンス「闇の政府」(ヘリテージ財団)
「プロジェクト2025」大統領令による職員解雇・人事権を掌握し公務員改革
・「闇の政府」を解体させるため「行政国家」の変革を迫る
ーポール・クルーグマン「19世紀には戻れない」(経済学者)
・貿易関税から所得税減税を目指す(FRB独立性を剥奪/中国への圧力)
パリ協定など投資に見合う見返りを要求(団体からの離脱)
・移民への強力な示唆(強制送還など)
・米国民主主義の終焉・権威主義へと変貌(法執行機関を政敵に復讐する可能性大)
ージム・ロジャーズ「金融危機」(投資家)
・為替相場(円安の脅威)でドル安への誘導(FRBへの金利引き下げ要求)
米国は2年以内に景気後退(借金増大、インフレ高止まり、消費減退)
・過度な関税率は米国内景気後退を導く(対中国・中国経済は持ち堪える)
・富裕層・投資家はトランプを支持(減税政策)
ージョン・ボルトン「独裁者のカモになる」(元米国国連大使・大統領補佐)
日米同盟・NATOへの危機(脅威)を招く(諸国へ軍事費予算増大要求:3%以上)
・「米国は守る義務がない」と言う発言は「同盟離脱」へと動く可能性大
    「口では大きなことを言うが実際には何もしない、できない。格好だけで中身が無い」
・「トランプは良いカモ」プーチン・金正恩・習近平らが持つ同じ観
・司法省の危機(トランプの持つカオス)独裁者的存在を持つか「でもそれほど利口ではない」
    「アメリカの憲法も制度も強靭」とも言っている
ージャック・アタリ「日本も戦争に備えよ」(フランス経済学者)
・ロシア・ウクライナの戦争は世界大戦を引き起こす危機がある
・第3次世界大戦への引き金:中国・台湾、韓国・北朝鮮から日本も巻き込まれる
・日米安保条約(米国の軍事予算増要求)、ヨーロッパからの米撤退の可能性大
日本も核保有国となるタイミング(トランプは北朝鮮を助ける)
・中国の視野は台湾、朝鮮半島、ベトナム、日本を含む包囲網
・米国による保護主義の強化で孤立、国内分断によるクーデターの可能性大
ージェフェリー・サックス「米国主導の時代遅れ」(経済学者・国連事務総長顧問)
・バイデンによる核戦争リスクを高めた(米国覇権を信頼し過ぎで失敗した大統領)
・トランプ外交は予測不可能(アドバイザーの影響力大)「全てが取引主義」
・米国主導の世界の考えが時代遅れで非常に危険(中国の台頭、ロシアの軍事力など)
日本は中国・韓国、さらなる良好な関係を築くべき時期(米国覇権の罠に嵌るな)
・パレスチナの平和は国連加盟国になれるかが鍵
ーユヴァル・ハラリ「世界秩序の終焉」(イスラエル歴史学者)
人類の3つの脅威
    生態系の破壊
    人工知能・テクノロジーによる破壊
    世界的規模の戦争
・ネタニヤフ首相の思惑は司法制度改革を優先にした権力であった(外敵脅威を無視)
・ユダヤ人で全ての権利を有する組織・ユダヤ人至上主義思想
・トランプによるプーチン勝利の戦争終結への実践(国際秩序の崩壊へと繋がる)
・第3次世界大戦の切り札は核兵器の所有・抑止力
・ロシアの軍事費は既に30%を超える(国家の破壊的構造)「弱肉強食」の世界
3つの思想:ファシズム・コミュニズム(共産主義)・レベラリズム(自由主義) リベラリズム以外「戦争は不可避である」
・独裁的政治による司法制度を含めた各種制度の破壊、悪用に懸念


日本のデジタル化は信頼できるか『デジタル・ファシズム』

2025-03-08 07:47:21 | 最新技術(IT)で変わる事
デジタル化への加速はこの日本において良い方向に進んでいるだろうか、この書で疑問を持った。外部委託の寄せ集め集団でデジタル庁の大きな権限と予算は信頼できるシステムではない、と言う。それは便利になる裏返しで情報漏洩しかり、国民の了解無しの情報の管理体制だ。マイナーカード含め、現在個人情報の閲覧規定が無い、例えば本人の了解無しで関係者は閲覧できるが、本人が削除出来ず、データーの保管が国外にありセキュリティー保護規定も見えていない状況だ。このような無能な管理者・庁のデジタル化では利便性追求とは言え、今後恐ろしい権限政策となりうる。その他、世界のデジタルマネー変革である「グレード・リセット」による銀行間のプラットファーム:SWIFTからCIPSへの流れ、「米国ドル本位」離れが表面化しており、 IMF、中国、イスラム諸国、EU諸国など世界が動き始めている事は極めて重要だ。その中で元米国国務長官キッシンジャーの言葉「金融を支配すれば、全世界をコントロールできる」は不気味に映った。また、歴史学者のハワード・ジン氏「政府は必ず嘘をつく」(目的達成のため)が印象的だった。また、著者は「人間は権力を持つと腐敗する」を打破するためのデジタル政府が必須となる」故に「デジタル化における配慮で大切な事は、透明性、公平性、説明責任、憲法の遵守であるべきだ」としている。よって「真の危機はコンピューターが人間のような頭脳を持ってしまうことよりも、人間がコンピュータのように考え始めた時」にやって来る、と危機感を表している。
『デジタル・ファシズム』堤未果
「概要」コロナ禍の裏で、デジタル改革という名のもとに恐るべき「売国ビジネス」が進んでいるのをご存じだろうか?アマゾン、グーグル、ファーウェイをはじめ米中巨大テック資本が、行政、金融、教育という、日本の“心臓部”を狙っている。デジタル庁、スーパーシティ、キャッシュレス化、オンライン教育、マイナンバー……そこから浮かび上がるのは、日本が丸ごと外資に支配されるXデーが、刻々と近づいている現実だ。果たして私たちは「今だけ金だけ自分だけ」のこの強欲ゲームから抜け出すことができるのか?
「技術はある地点から専門家以外には魔法と区別がつかなくなる」A・クラーク
新たな法律が国民の大半が知らぬ間に通過、制定している事実
    「今だけ、金だけ、自分だけ」強欲資本主義の存在・新自由主義政策オンパレード
ー政府が狙われる
    デジタル庁の内閣以上の権限と権利(予算1兆円、外部要因採用・委託)
        職員600名(内200名は外部民間企業へ委託・セキュリティー公平性課題)
    「RCEP協定」日本含めアセアン12カ国で中国でのサーバー一元管理への不安
        日本政府の管理監督(個人情報の漏洩など)はなす術を失った・日本の無知
    「スマートシティ推進協議会」アクセンチュアなど米国主導型(サーバーの所在地)
    「スーパーシティ」個人情報の閲覧制限、削除など国民の権限はない
        「スーパーシティー法」政府や地方自治体は本人の許可無く他に提供できる
        医師・教師など規制を超えた特権で運営できる(利便性大・住人の人権軽視)
        民間化のハイスピード版(公務員を削除・公共的利便性が欠ける)
    紙幣などの減少は逆に詐欺などサイバー犯罪へと変化
    「日本のデジタル化」はGAFAと中国のプラットファーム下にコントロールされた状況
ーキャスレスによる紙幣流通の変化(新紙幣による政府の思惑・タンス預金の拠出)
    銀行及びATMの削減(銀行業務縮小)・預金保護法が「x xPay」には適応しない
    クレジットカード増発・スマホによる決済増(カードローン多発)
    中小企業店舗での負担増(導入機器・仲介業者への手数料で思うように進まない)
    体内への「マイクロチップ」インプラントは今後活用される
中国でのキャシュレス動向(中国政府の要望に応じた全ての情報提供が基本)
    「信用スコア」(学歴・勤務先・資産・人種・人脈・行動)5項目から精査
        今後日本にもこの「信用スコア」が導入される
    中国では国民の私生活・資産管理など丸ごと監視役(アリババ・テンセントなど)
ー「グレートリセット」デジタルテクノロジーによる第4次産業革命
    米国による本位(金融・貿易・世界相場など)のドル中心から離脱への変化
    BRICSによる通貨、中国元への動き
    イスラム諸国等でのドル離れとデジタル通貨開
ー教育が狙われる
    「生徒一人一台」構想の政府、Google等が個人データを吸い上げる(政府保護はない)
    基地局・5Gなど提供メーカーによる「電波による人的損傷」など政府は関知しない
    教師の質は「タブレット操作方法」教科書は委託企業でアップデート・教師の減少        
        紙教科書の廃止、教師のデジタルリテラシ度が重視される、オンライン教育重視
    「AIは問いをくれない。くれるのは答えだけ。もし人間から『問う力』がなければ『考える力』も失ってしまう」「なぜ、どうしてと好奇心を持ち、問いを口な出すことで、目に映る世界は大きく、広く、深まっていく。問いがあるから、自分で考え、知らなかった答えに出会うことができる」
ー「デジタルファシズム」(情報の非対称性:提供者と利用者との関係)、ネットにおける法的規制の強化「デジタル権利法」(個人情報の利権)が必須となった   *欧米諸国の使用禁止アプリ「Zoom, TikTok」、日本政府は利用推薦(情報の漏洩リスク)


社会システムの「リセット」が始まっている『グレートリセット後の世界をどう生きるか』

2025-03-07 07:40:24 | 世界の動きから見えるもの
デジタル化の社会ではものの味方、考え方、捉え方が当然の如く変化していく。少子化、人口減に伴う変化は今後大きなインパクトを生活に及ぼすことは間違いない。現実、地方でのインフラ整備など税収入がなければ放置するしかなく、地方はさらに寂れ、ゴースト化となる。主要都市は逆に小さな家、狭い間取りでも高額となり人口が密集、人間関係から社会問題へと頻繁に起こる。現在の政治官僚体制での「先延ばし政策」がいつまで続くのか、停止した時点で「リセット」「壊滅」「崩壊」につながる今年は「トランプ発言・ゲーム」でどのように日本、世界が変わるか、変わざるを得ないのか。見える事は、決して良い方向へは動く気がしない事。
世の動きは「大きいものから小さいものへ」「重いものから軽いものへ」「マクロからミクロへ」「見えるものから見えないものへ」「物質から精神へ」
『グレートリセット後の世界をどう生きるか』長嶋修
「概要」令和バブル大崩壊に備えよ!株、不動産、仮想通貨、高級嗜好品などあらゆる資産が高騰を続ける「令和バブル」が続いている。しかし私たちは現在、既存の体制や価値観体系が崩壊し、新たな体制へと移行する歴史的な大転換期のまっただ中にいると著者は警鐘を鳴らす。
これから先、不動産市場、金融システム、そして社会がどう変化していくのか。資産をどのように守り、何に投資をすればよいのか。激動の時代の最適な資産戦略とは?
ー「リセット」とは歴史的な大転換期(三極構造:15:70:15)
    デジタル化における世界の潮流から旧来型既存体制・価値観の変革
    賞味期限切れからの国家財政・金融システムと資産の変革
    AIの台頭からの個人の在り方・コミュニティーへの変化
    気候変動などによる天災地変への備え
    3極構造(歴史の陰陽30を合わせた60の法則・50~60周期)
ー新築神話の終焉
    不動産バブル(最初の15%の伸びから70%まで伸び、その後15%下降)
    不動産の価値(都心・駅前・駅近く・大規模・タワー)
    自治体の課題(上下水道・道路・公園・橋)など後回し、もしくは放置
        財源不足の地方自治体(住民税+固定資産税+地方交付金)「カエルの罠」
    街のコンパクト化・都心中古住宅のリノベーション
ー激変する不動産の資産価値
    人口・世帯数減少で土地資産額は3~4割減
    不動産の価値指標(人が集まる場所・減少している場所・無人化している場所)
    損得指標「自治体経営力・災害対応策・省エネ性能」により選別される
        自治体経営力=税収収支バランス
        災害対応力=水害地域有無
        省エネ性能=断熱性能・(電気代効果)・水回り重視・内部結露
            免震・制震・高強度コンクリート・備蓄・非常電源
    空き家対策:賃貸化は損する
ー専門家は肝心な時に間違える
    「大多数の意見」(世論)を重視しすぎ、感情が先、理屈が後、恐怖で煽る
ー金融リセットとその世の中の変化
    米国ドルから通貨価値が変化(40カ国Brics経済圏の新通貨)
    ベーシックインカムへの移行の可能性「年金・生活保護・補助金等が消える」
ー大変革期の資産戦略
    価値への信頼度の変化(不動産、金、銀、絵画、高級車、高級ワイン)
    仮想通貨への不安(マネーロンダリン・通貨の信頼)
    オンライン取引旺盛(あらゆるものがオンラインでの取引可能となる)
    「個性」「特性」のあるものが売れる時代(SNS媒体通じた共感・感性)
    「コミュニティー」への投資・参加(自分への投資)


「曖昧さ」の日本語には程よい習慣である『驚くべき日本語』

2025-03-06 07:36:31 | 人生を「生かす」には
@長年日本に住む作家・演出家である米国人著書で感じたことは、「日本語は他国と比較にならない深みがあり美しい表現豊かな言葉であること、それは日本独特のオノマトペや擬態語などが多くあり絶妙なニュアンスを醸し出しており、日本人として日本語に自信を持つことだ」と言う。よく言われる日本人の「曖昧さ」は言葉だけで直接対決しない日本独特の習慣(謙遜的で、礼儀正しい、遠慮深い行動から)であり、それが結果的に多くの「和」に繋がる役割もしていると意識しておくべきかもしれない。但しビジネスでの曖昧さはマイナス効果だ。
『驚くべき日本語』ロジャー・パルバース
「概要」英語・ロシア語・ポーランド語・日本語。
まったく異なる文化的背景から生まれた4カ国語をマスターした外国人作家が、比較言語論的視点や自らの体験をもとに、世界に誇る日本語独自の魅力と「世界共通語」としての可能性を説く!
日本語にはある種特有の以心伝心のコミュニケーション言語だと言う。例えば遠慮、気配り、一期一会、恩返しなど。更に日本語独特の美的言葉を創造言語だ、という。もののあわれ、詫び、さび、和、幽玄、雅、粋、だが、日本語は多国語と比べて曖昧な言語だと思わない、と言う。
また、難題な語学はロシア語とポーランド語、だたし日本語は読み書きが難しいと言う。
ー世界には約6500~7000語存在し、言葉は国のアイデンティティー(国民・国語)
ー言葉とは人間が存続していくための、そしてまた、知識の伝達にておいて、最も強力かつ効率的な道具であり、より簡単に知識を伝える工夫を考えた、とある。現代では外国語を学ぶにあたって「何を学ぶか」ではなく「如何に学ぶか」が大切だと言う。外国語を学ぶ秘訣は「頭と心を白紙状態」にする事、ともいう。
日本語は動詞の変化や磁性が極めてシンプルな構造
    ・「食べる」と言う動詞は「「食べない」「食べれない」「食べたい」「「食べにくい」
    「食べやすい」「食べたかった」「食べられた」など語尾を変化させる事
    ・「する」「するよ」「するでしょう」「するかも」など富に飛んだ表現ができる
曖昧に見える日本語の意味
    「日本人の行動はしばしばはっきりせず、わかりにくい」と言われるのは自己主張が強いのは美徳と見做されていない面があり、自分を消去することが徳とされる。社会的な行動、例えば謙遜的で、礼儀正しい、遠慮深い行動から生まれている=「和」に繋がる。但し躊躇、用心深さ、相手の目を見ないで話すこと、静かな遠慮深さなどは言語自体の本質ではなく、日本人が持っている特徴
日本語の驚くべき柔軟性を持った稀な言語
    ・「かな」を足すだけで別のニュアンスを加えられる構造
    「言い合う」「言い出す」「言い回す」「言い寄る」「言い放つ」
    ・「てにをは」で文体変化を持たせる構造
    ・「オノマトペ」「擬態語」(柔軟性と表現の豊かさ)も持たせる構造
ー美しい日本語とは
    感じ・カタカナ・ひらがな・ローマ字等での視覚的側面を持つ
    自然の音の表現が豊か(昔の詩集・歌など)、美しさ、深さを理解できる言語


リーダーシップの基本は部下を信頼し任せる『歴史を応用する力』

2025-03-05 07:35:07 | 歴史から学ぶ
中国呉漢王朝の光武帝(劉秀)などやはり人物に共通することは信用し、信頼される部下が多いことだ。その前の「項羽と劉邦」時代で20万人もの兵士を生き埋めに恩賞必罰が厳しい項羽など劉邦との格段の人格の差が天下統一できない理由でもあった。その劉秀の3つの言葉が気になった。「赤心を推して人の腹中に置く」銅馬を殺さず高位に取り立て、身を晒し信用を得た、「疾風にして勁草を知る」激しい風が吹いて初めてどの草が強いか分かる、「隴を得て蜀を望む」人間の欲望はキリがないものだ
『歴史を応用する力』宮城谷昌光
「概要」中国歴史小説の第一人者が、光武帝と呉漢、項羽と劉邦の生涯をたどりながら、ビジネスや人間関係における考え方のヒントを、具体的に平易な語り口で解説する。伊藤忠元会長、丹羽氏との対談も収録。文庫オリジナル。
ー光武帝・劉秀と呉漢
    夏王朝から後漢王朝(紀元前2070年~)「酒池肉林」紂王の悪辣を表現・快楽の表現
    殷王朝から周王朝(紀元前1046年~221年)800年続く戦国時代(春秋時代ともいう)
    その後秦の始皇帝が全国統一、始皇帝の死後、劉邦と項羽による前漢王朝をとなる
    25年に光武帝(劉秀)が後漢王朝を打ち立てる(日本は室町から戦国時代に)
    劉秀は王莽を圧制、王郎に奪われるが白衣の老人から更始帝を味方に光武帝として統一
        劉秀:人を赦し、恨みを返さない肝っ玉の大きな人物
    劉秀の3つの言葉
    「銅馬を殺さず高位に取り立て、身を晒し信用を得た」(赤心を推して人の腹中に置く)
    「疾風にして勁草を知る」(激しい風が吹いて初めてどの草が強いか分かる)
    「隴を得て蜀を望む」(人間の欲望はキリがないものだ)
    呉漢という男 (劉秀の情報参謀的役割・軍師を果たす)    
        亭長(町の警察署長)情報収集のため食客を養って王郎に疑問、劉秀に参画
        常に配下の兵に武器を手入れさせ常に油断をせず 猛烈な速さで出陣した
ー項羽と劉邦 (形式主義者vs老子思想家:劉邦は漢の高祖(農民から帝初めての皇帝)
    少年時代は家を手伝わず、遊び人(渡世人)、食客身分から沛県の亭長(40歳代)
    47歳の時に始皇帝が没、胡亥が皇帝になるが内乱が続き殺される
    48歳で挙兵(陳勝・呉広を傍観)感の良さで動く、県令を後ろ盾に沛県を守る
    韓の大臣の息子・張良が事務方軍師になり戦略を立てる
    「背水の陣」を謳った韓信戦略家軍師
    元楚の項梁将軍と組み、函谷関を閉めたことでの項羽に赦免(鴻門の会)
    宋羲・秦兵士20万人を生き埋めた項羽(56万の兵士)との戦いとなる
    項羽vs劉邦(恩賞と刑罰:負けは厳しく処罰vs賦役を免除、強制労働を許可)
    劉邦は思想的な垣根、感情的な好悪をあえて作らず老子思想を重んじた
            人間的な魅力持った劉邦は自立性を重んじ任せる(独創性や発想力)    
小林一三「一度や2度の失敗くらいで、挫けるものか」
丹羽宇一郎「社内の命令は言葉ではなく背中をみせ、背中で部下を引っ張って行くこと」
マキャベリ「自分がそういう立場になった時にどうするか今のうちに考えろ」
ドラッカー「成功する人は、言葉を大切にする人だ」
本田宗一郎「信長の暗さから突失した気性、新しいものを発見するあくなき好奇心、発明してお行く強い発想力、旧弊を破っていく比類のない勇気」


「老人の跋扈」で悩ます日本企業の成長『住友を破壊した男』

2025-03-04 07:37:43 | 歴史から学ぶ
@日本は200年も存続する企業があるが、本書にあるこの言葉が気になった「企業は人間の組織だ。それは成功すればするほど保守的になっていく。成功は日々、過去になっていく。人は過去に執着し、成功体験を壊すことはできない。その結果企業は低迷する。成功体験を破壊する強い意志を持って行動しなければ、すぐに陳腐な企業になる」また、「事業の進歩に最も在するものは青年の過失ではなく、老人の跋扈である」という企業存続秘訣の言葉だ。政治体制も含めて古い体制、ロートルばかりでは下の者は意見すら言えない環境となり、権力と地位を守ろうとしがみつく。気がついた時には崩壊寸前、または大きな負担を次世代が背負う羽目になるのだ。そろそろ日本でも国民が納得する大改革が必須な時代になった、そう感じる。
『住友を破壊した男』江上剛
「概要」十倉雅和氏(経団連会長・住友化学会長)、絶賛!「住友の事業精神の原点は、ここにあった」煙害問題の解決、企業の利ではなく人々のために……。”ESGの先駆者"伊庭貞剛の生涯を描き切った感動のノンフィクションノベル。この男なくして「住友」は語れない! 幕末、志士として活動後、司法官となった伊庭貞剛は、叔父で総理事の広瀬宰平に招聘され、住友に入社する。しかし当時の住友は、別子銅山の煙害問題を抱え、さらには宰平の独断専行が目にあまるほどであった。住友財閥の中にありながらも、住友を破壊せんばかりの覚悟を持って改革に臨んだ、“住友中興の祖”とよばれる経営者に光をあてた傑作長編小説。
住友家 家訓「国土報恩」(会社の利益より国土、地元への利益還元を優先)
・伊庭貞剛は「住友中興の祖」2代目住友総理事(住友グループを創設58歳で引退、80歳で没)
・貞剛の母「人の上に立つ人は、人より低いところにいなければなりません」『貞観政要』
・孔子「人民に尊敬と忠義と勧業を上から要求するのではなく、まず自らが姿勢を正さなければならない」『論語』
・老子「学問とは表面に現れた物のをそのまま信じるのではなく、その奥に隠れている真を探る、あるいは考え抜くものなのだ」
ー叔父の宰平に誘われ、入社した別子銅山33歳で裁判官判事から転職、本店支配人を任命
・恩師の言葉「信じる道を行きなさい、道に志し、徳に拠り、任に拠り、芸に遊ぶ『論語』」
    「随所に主と作る」『臨済録』その場その場で主人公となれ、そうすれば自分のいる場所が真実の場所になる
・転職の理由:長州志士、新政府内部での私物化による腐敗と汚職が蔓延
ー別子銅山での経営
・月給・等級性、能力主義をで「子抱」を廃止、実力のあるものが経営に当たる仕組み
    「無能頑愚の者、上等に座し、その権を振るい候謂れ、これ無き候事」
・だが叔父の宰平が傲慢になり、強引に結果を求め、周りの農村民に対し毒煙をばら撒く
・同じく足尾銅山でも鉱毒問題が農民を苦しめ閉山に追い込まれようとしていた
ー貞剛は一人現場に乗り込み解決しようとするが思い通りにはいかず農民からの抗議が続いた
・「己を信じ切ることだ。外に何かをもめるのではない、己の中に全てがある」『信不及』
・「上中下3字の説」上のものはしたの元としたのものは上のものとよく言葉を交わすこと
    「上」を逆さにすると「下」、「中」」は口に一本の縦棒「言葉」を挟む
・恩師僧侶の俄山の対処「愚」
・人々を差別化することなく会話し付き合う
    小吉(炭鉱の子供ら)への無償で学校入学
    年間2百万本の植林を決定(別子銅山の敷地東京ドームの1万4千個)
・宰平に辞職してもらい、工場を四阪島に移転させることを決議
    宰平の貢献した名誉と信頼を維持しながらの取り組み(住友家友純の依願解雇書)
    「小刀」を前に決心する会議・混乱を招いた人物も辞職させ(両成敗)
ー大惨事(洪水)
・新居浜・地区での豪雨で808人の死者、内別子山では584人が亡くなった(禿山の怒り)
ー貞剛が総理事で行って事業(住友グループでの多角化)
・住友銀行、住友金属工業、住友電工、住友軽金属、住友林業、住友建設、住友倉庫など創設
経営者の勤め
・トップの独裁的権限を振るわせない組織への変更(重役会での審議を経ること)「住友は万機公論に決すべし、独裁は許さない」
・後継者を育て、後進に道を譲り、早期に実権をも譲る覚悟を持つこと
・「事業の進歩に最も在するものは青年の過失ではなく、老人の跋扈である」
    軽々という刃物で、大抵は経験者の命令に盲従する


ゲーム感覚の「トランプ・ゲーム」負けは即辞去させられる

2025-03-03 12:05:02 | 世界の不思議・出来事
『アメリカ側がゼレンスキー大統領の服装を“揶揄”した一方、英チャールズ国王は服装を「問題視せず」』日テレ記事。トランプ大統領vsチャールズ国王、まるで子供と大人の対応をそのまま見せた感がある、と思ったのは私だけだろうか。平和への秩序、規範など世の慣わしから逸脱した発言・行動は世界の多くの人々を震撼させた(させている)に違いない。カードゲームの「トランプ」の如く勝ちと負けの損得だけで物事を推し進めるのは、大国(核保有国)が小国を武力で囲い込み、正当化させていく行動が現実味していることは全世界の人類にとって脅威だ。この止めようもない波「カード」は今後日本へも押し寄せることは間違いない。日本には「ジョーカー」はあるのか? (現実社会は正義は常に勝つとは限らない世の中)



AIにより複雑な税・控除・補助の仕組みなど簡素化が急がれる

2025-03-03 07:34:06 | 世界の常識(平均値など)
『「AI国税」が脱税指南を駆逐する億単位の追徴という末路』日経新聞。現在の税務の仕組み、システムなど今後生成AIからエージェントが利活用されると悉く「脱税」「抜け穴」「漏れ」など発覚することになる。であれば税率、仕組みなど全てをシンプル化させない限り続くことは容易に想像でき、税務署の担当者など日常の業務が出来ない状態になる。政府等の刊行物もそうだが、一般庶民が分かりにくい巧妙な言い回し方、繊細で妙に品度ある日本語を使いまくった文章などに対して世界でも見直しが始まっている、ことを知るべきだ。例として、ウオールストリートジャーナル、米国大統領のスピーチなど所謂「プレインランゲージ(人々に明瞭で伝わる言葉の利用)」の採用と法制化がある。
(画像はニュースとは別物)







政治家・官僚体制の怠慢は「先送り主義」で処理している『Afer 2040』

2025-03-02 07:44:44 | 経営・リーダーシップに必要な事
@著書「After 2040」で気になったのはデジタル社会への日本国の遅れは相変わらず「古き良き時代」を妄想・堅持させる現役労働者(経営者・幹部)が多く、いつ世界の波に追いつき、ついていけるのか疑問に思った。日本の将来で気になるのは、少子化とデジタル化で教育が劇的に変化することは間違いなく、背景にあるグローバル化での正しい日本語の存在、更に一番は気候変動(温暖化)による自然災害に伴う生活環境と食問題が恐ろしく思えた。それは現在の農水産省の備蓄米問題を含め自給管理など主食・食品の異常な高騰・品不足などから全く世間を見ていない、調べもしない、胡座を描いている姿勢では災害時にはどうなるのかとても心配だ。
『After 2040』池上彰
「概要」定年後、人生の節目を迎えてなお社会や家族から見放されないためには、過去の出来事から未来を予測し、今から準備をする必要があります。とはいえ未来を考えると、暗い将来ばかりを思い描いてしまいがちです。たとえば円安がこれからさらに進み、自分の収入だけでは生活できない経済状況になってしまわないか?
世界のデジタル化に乗り遅れた要因とその将来
・成功体験に囚われ、新しい考え方を受け入れなかった(古い考えを捨てる)
・時代の変化にスムーズに順応できる多様な人材と好奇心次第(若手へのシフト)
・兆しをいち早く見出す事(若手経営者へのシフト・組織問題)
ー仕事編
・生成AIの普及による若手が育たない課題への早急な対応必須
・エッセンシャルワーカー(コロナ禍での仕事・医療・物流・食料品など)への重視
・人の気持ちを理解できる人間力の発揮(感情に関わる仕事が大切となる)
期待できるのは第一次産業(農業・漁業・林業による機械化・デジタル化)
・ChatGPDは人間がいかに良い問いを立てるかがポイント(人間力)
    生成AIに対して優れた指示を出すプロンプトエンジニア(質問力)
    企業ごと専門知識や個性を持った生成AIトレーナー(創造力)
・日本の自動車メーカーは部品等の下請け企業になる(部品製造へと変化する)
・アニメ・漫画も中国の下請け企業になる(市場の格差、賃金格差など)
退職金がなくなり雇用の不安定、人材の流動性が高くなる(プロジェクト毎雇用)
・スキルの陳腐化に加速(リスキリング)、優秀な人材が企業を選ぶ時代へ
ー教養編
・オンライン教育(通信制学生の急増)日本の教育問題「飛び級」への加速必須
    詰め込め式教育から論理的思考能力を鍛え判断できる教育(討論・議論する場)
    先生は教えることに専念(雑用など他の人材が支援)ICT教育への広がり
    教育格差の広がり(都心と地方、私立と公立)が階級社会につながる
人間力が問われる時代(人脈コミュニティー力)
・生涯使える技術(寿司職人、宮大工、養殖技術職など)
自然災害編(温暖化対策必須「パリ協定」最大国中国、アメリカ)
・南からの暖流がなくなることでヨーロッパが寒冷化する
・海水温度の上昇で日本では渇水と大雨災害が多発する(土砂災害・巨大台風)
・夏は日没後に外出する生活が始まる
・食料の最適な産地が南から北に移動
・蚊の危険性が高まり感染症が拡大する(デング熱、マラリア)
・林業の衰退で森林火災が頻発する(高温熱波の来襲)
・「水」利権の紛争が増える(特に中国、中近東など)
・原発事故の処理は2050年まで続く(脱原発:使用済み燃料処理問題)
・太陽光パネルの廃棄問題(2040年まで続く・ペロブスカイトへの移行)
・巨大地震の予測(2040年までに南海トラフ・首都圏直下・富士山噴火)
暮らし編
・物価上昇が混乱を招く円安傾向、だが、大手企業の収益は回復(内部保留問題)
・値上げから賃上げへの動きが遅い、もしくは停滞、購買力の低下、不景気から抜け出せない
・インバウンド経済へ移行、だがオーバーツーリズムへの対処が遅い(渋滞・ゴミ・騒音問題)
・少子化社会は厳しい競争社会となる(GDP低迷)中福祉・低負担国になる
・金利上昇の容認で円安が是正されるが、国の赤字国債返済金額増える
    日銀が紙幣を多く発行で買える安倍理論崩壊・世界で2番目の借金国となった
    財政への不安、破綻は日本国債の大暴落へとつながる
・労働者不足で夫婦共働きが今以上の膨れ上がる(少子化問題=人口減少=消費減)
    配偶者控除・扶養控除など専業主婦=ケアする人などの形態が崩れる
    完全フレキシブル労働環境が生まれ、多くの人はリスキリングに励む
    ジェンダーギャップが低くなり男女間格差の縮む
    移民受け入れが増える(介護・技能実習)、定住を認める
・年金破綻論が言われるが国が存続する以上金額が低迷しても続く
・マイナンバーで純資産への課税が始まる(富裕税など)
ー健康編
・テクノロジーの進化で病気を早期発見、早期治療でがんは治る
遠隔地での遠隔手術への道が開け過疎地でも手術可能となる
・3Dプリンターで臓器などを作成、再生医療が飛躍的に伸びる
・体外受精、遺伝子検査などで妊娠から出産までの監視、デザイナーベイビーへ飛躍
・医療費の高騰化で格差が生まれる(医療費負担の増額、年齢制限など)
・AIの普及で健康管理、高齢者施設での介護ロボなど進化する
次への不安
・人脈を築き、教養を高める、できれ現役で働き続ける素地を作っておく


不正、セクハラ、いじめへの対処『悪事の心理学』

2025-03-01 07:38:48 |  社会の歪みと偏見
世の中の不正、セクハラ、差別化、いじめ、暴行など「見て見ぬ振りをして他の誰かが行動を起こすだろうと言う安易な選択をしている」つまり傍観者に徹する傾向が多く、それがエスカレートし取り返しがつかない最悪を招く状態となる、と言う。また、現実当事者になる事で絡む時間と精神的苦痛を避ける人々が増えているのも事実だ。学校でも同じ傾向の「いじめ」があるが、対処策は多くはない。だが大人もしくは指導者(政治家、社長、先生、コーチ、リーダー)が見て見ぬふりをせず、強力なメッセージを強いて行くことが最も重要だ、と指摘していることだ。日本の社会では特に「同調圧力」があり、同調・賛同しないものは除け者扱いとなる現象。
『悪事の心理学』キャサリン・サンダーソン
「概要」いつの時代も企業や個人の不正、ハラスメント、いじめ、性加害の問題に関するニュースは後を絶たない。その原因を探ったところにあるのは、たった数人の「悪人」ではなく、沈黙する大多数の「善人」であると言ったら驚くだろうか。本書は最新の心理学・神経科学をもとに、悪事が起こるメカニズムを「傍観者」に着目して解説する。さらに、傍観者が同調圧力に打ち勝ち、勇気ある反抗者に変わるにはどうすればよいのか、具体的な実践法まで提言する。
ー学校・大学でのいじめ・暴行問題
    集団の中では特に声をあげづらい(仲間割れ懸念・特に男性の集団の危険性)
    強い人間同士の絆が悪事を思考する傾向(仲間割れ・差別化意識)
    密告者への体罰・暴行の恐れから沈黙する傾向
ー職場などでの不正・セクハラ・差別化問題
    社会的結果を恐れ声を上げない・行動しない・沈黙する(仕事上でのデメリット)
多くの人の現象
    「善人が沈黙して悪事がエスカレートすることが多い」
    「メディアの沈黙」なども社会情勢が人々の行動を変化させている
    「見て見ぬ振りをして他の誰かが行動を起こすだろうと思い込む、と言う安易な選択をしている」(傍観者に徹する傾向)
解決・処方(2つ)
・社会的規範を変える
    強い立場になる人物からの強いメッセージ(政治家、社長、教師、リーダーなど)
    共感を生み出す仕組み(仲間・組織意識などが率先してスキルトレーニング)
    周りの人々に変化の力を信じさせること(集団・仲間・グループに伝達啓蒙)
・規範に反していると言うことを気づかせる
    「規範の変化」の実例 ホテルでのゲストに省エネのお願いことをする
    1、「環境保護にご協力ください。滞在中にタオルを再利用していただくことで、自然への敬意を示し、環境保護にご協力いただけます」
    2、「仲間のゲストと一緒に環境保護にご協力ください。お客様の約75%がタオルを複数回使用することで、当ホテルの新しい資源プログラムにご協力いただいています」
    結果:2の場合は1の場合よりも10%以上の賛同を得た



「暗示」は安心感を与えることで暗示される『人は「暗示」で9割動く』

2025-02-28 07:43:42 | 人生を「生かす」には
人を信頼させ行動させるなど詐欺の手法でもあることだが、対面でその一番は「安心感を与える言葉遣い、表情と仕草」である、と言う。心理的誘導が上手いのは「暗示」させる力がある話し方である。自分を語り相手を知る会話動作に様々なテクニックがある。最初は不安、疑問を提示させ絶妙に安心感(背景の説明等)を徐々に与えて行くのである。本文で気になったのは「咄嗟に返事ができない場合、理解するより『感動』(共感)してあげるほうが相手も嬉しい」と言うテクニックだ。更に同じモノでもちょっと切り口を変えるだけで違ったイメージを持たせることだ。例として「この牛肉は、赤身が70%です」vs 「この牛肉は脂肪が30%です」
『人は「暗示」で9割動く』内藤誼人
「概要」本書はデキる人がこっそり使っている「心理誘導のルール」を豊富に紹介。会話の中でさりげなく「暗示」を使えば、「どんな人ともコミュニケーションがうまくいく」「分かってほしいことが一発で伝わる」「ますます頼られる存在になる」──こんな効果が表れます。 あらゆる場面で人に好かれる「言葉遣い」「表情」「しぐさ」も紹介しているので、人間関係が円滑になり、毎日が充実していきます。ポジティブなコミュニケーション入門書の決定版です!
基本は「言葉使い」「表情」「仕草」に注目
・安心感を与える:無意識に注目・挨拶(明るく少々起きな声で)・聞く姿勢に気をつける
    挨拶など声は多少大き決めに・元気よく・さらりと要件を伝える(印象的なキーワード)
    笑う時には口角をちょっとあげ、目尻も下げる・相槌はしないほうが良い
    話すときに口を手で覆わない・髪の毛などを触らない・腕組みしない
    会議・面会など時間を指定、終わりをハッキリ言う
・「NO」と言わなくなるには
    心の状態がワクワクしている時・褒めまくる・前向きなものの言い方を繰り返す
    繰り返しの言葉を3回は言う
    日頃の行動力で示し、信じていることを熱っぽく話す
    気配り・小さな親切・「やる気」を刺激する
・上質な会話テクニック
    成功するより失敗するほうが圧倒的に多いと言う意識を持たせる
    困難な時にこそ余裕ある態度・姿勢を見せる・「あなたもできる」を連呼
    丁寧な気持ちや謙虚な姿勢は文章にすべし・感謝
・賢く譲方歩する方法
    妥協点・折り合えるポイントを掴む・相手の価値観を見出す
    反論したい時には「質問形式」を取れ
    タイミング、時間をおいて話す、小さなお願いをしてみる「ちょっとだけ」
    咄嗟に返事ができない場合、理解するより「感動」してあげるほうが相手も嬉しい
    断られた場合はひたすら残念がる
・イメージ操作の極意
    心理学的納得・「ウン」と言わせるデーターを収集・統計調査数値で説得
    「この牛肉は、赤身が70%です」 vs  「この牛肉は脂肪が30%です」
    「この方法で行けば50分の30は成功」vs「50分の20は失敗するでしょう」
    人間の基本要求を刺激する(視聴率アップに「殺人」「美人」を入れる)


「改暦」を朝廷・幕府に認めさせた偉大な碁士『天地明察(下)』

2025-02-27 07:37:00 | 歴史から学ぶ
世の中で間違った法規、規制は現在でも多く、変更、改正させるには頂点に居る関係者の同意を得るための多くの時間と費用がかかる。本書にある「改暦」への渋川春海の生涯をかけた試みはどうやり遂げたか。1、庶民の圧倒的な賛同を利用、2、証明を見える化、3、関係者への根回しなど、時間をかけ底辺からの説得、納得から勝ち得た地道な努力の「勝利」となったことだ。
『天地明察(下)』冲方丁
「概要」改暦の総大将に選ばれた渋川春海。碁打ちの名門に生まれた春海は己の境遇に飽き、算術に生き甲斐を見出していた。彼と「天」との壮絶な勝負が幕開く。渋川春海の20年にわたる奮闘・挫折・喜び、そして恋!
ー会津藩主保科正之からの奇妙な使命が出る。「この国に正しい天理をもたらせ」と改暦を命令
    保科正之、現実幕閣の指導決定者は会津藩での飢餓対策「飢餓は君主の名折れ」(会津に飢人なし)と言われる飢餓救済改革(備蓄政策)を実行、江戸での明暦の大火でも食糧不足を備蓄を放出など物資高騰を抑え、民の生活向上へ努力した。火災後の天守閣を再建しないと主張したのも正之
ー「改暦」宗教統制(聖域)からて天皇からの職務「観象授時」の権限を奪う事などの解釈が出る だが、最後の月蝕において間違いが発生し採用とはならず、やり直しに10年かかると予測
ー採用の止めによる挫折と更に支援者が次々と逝去、その中には保科正之、大老の酒井など同僚の不幸も重なった。だが、功名が一つ、塾での恩師が自分の算術成果の資料を渡されや、昔であった娘との婚姻を約束、水戸の光圀公が金銭的支援を申し出て再開する。
10年近くの綿密な研究調査のやり直しでついに完成、大和暦として「800年かけて2日のずれがある」ことを証明する行動へと動く。「己を治めて正しくし、私をなくすくこと。仁恵をおのんじて民に施し、民を安じること。多くを好んで問い、世情を詳しく知ること」、それは路上での公開討論、世論形成、土御門家への朱印状、関白の確約、販売網の掌握など多くの「改暦」手紙を関係者に送った。


江戸時代の天体観測から改暦への努力『天地明察(上)』

2025-02-27 07:36:41 | 歴史から学ぶ
大老酒井から日本の端から端を周り天体観測と地理測量をするように命令を受けた。そこから浮き上がる暦と占術の謎が浮き上がって来ると会津藩藩主保科正之(幕府での執行者)からも謎が絡む使命が出てきた。それは日本の朝廷・幕府等の大勢から宗教、習慣文化を大きく変える可能性のある事態を招くことになる。
『天地明察(上)』冲方丁
「概要」4代将軍家綱の治世、日本独自の暦を作る事業が立ち上がる。当時の暦は正確さを失いずれが生じ始めていた。日本文化を変えた大計画を個の成長物語として瑞々しく描く時代小説! 
ー渋川春海は碁打ち師匠として江戸城で将軍始め老中たちと相手する。ある日筆頭老中の酒井から呼び出して碁を打つことになり質問攻めに会う。算術も心掛けた春海は退屈な碁打ちから新たな仕事を任される。それは「北極星を見てまいれ」という命令だった。
ー暦術・算術に興味を持った事で老中からの命令は日本を1年以上かけて観測して回ることになる。隊長は62歳の天文暦学に携わる右筆者、副長は57歳の医者、総勢14名で出立、小田原、熱田神宮、伊勢神宮はじめ四国、九州、山陽・山陰を周り調子の犬吠埼をから東北を周り、天体観測と地理測量を調査した。
暦は3つ、幕府が公認していた伊豆三島大社の三島暦、京都の京暦、伊勢の伊勢暦、更に吉凶の列記した頒暦がある。また暦には85年間で後嵯峨天皇と陰陽頭の賀茂保憲が提言していた。


伝え方の工夫『伝え方が9割』

2025-02-26 07:37:30 | 人生を「生かす」には
注意、指示、命令などで「褒める」時代に必要な言い回し方はSNSのような短文では「伝え方」が必須になる。相手を傷つけず好感が持てる、印象深く肯定的な言い回し方、を記述している。中でも選択という枠では「最高でも~、最低でも~」とか製品・人気を言う「~が9割」など数値化した言い方は受ける側でのイメージが全く別モノになるなど本書にある「8つの法」は欠かせない時代となる。時代が好む短い文章(SNS等)だからこそ生かさなければ伝わらない文章技術は必須だ。
『伝え方が9割』佐々木圭一
「概要」なぜ伝え方で結果が変わるのでしょう?たとえば、好きな人がいるとします。でもその人は、あなたのことに少しも興味がないとき、何と言ってデートに誘いますか?「デートしてください」こう言ってみました。「驚くほど旨いパスタの店があるのだけど、行かない?」こう言ってみました。相手は行っていいかも、と思う確率がぐんと上がるコトバです。伝え方で結果が変わってしまう。
ー「NO 」を「YES」に変える技術
    自分の頭の中をそのまま言葉にしない
    相手の頭の中を想像する
    相手のメリットと一致するお願いを作る
「強い言葉」の作る8つの技術
    サプライズ法:あつ、おお~そうだ、びっくり、驚いた、信じられない
    ギャップ法:最高で~、最低でも~(人の上・人の下、コク・キレ、美女・野獣)
    赤裸々法:顔・思わず微笑む、喉・ゴクリと鳴、目・閉じる(自分の体の反応を言葉に)
    リピート法:慌てない慌てない、一休み一休み(言葉を繰り返して言う)
    クライマックス法:内緒に、ここだけの話、一度だけ(言葉を強調する)
    ナンバー法:数値「~9割」「300%」など入れる
    合体法:言葉を組み合わせた言い方
    頂上法:トップ、一番、イチオシ(頂上のワードを入れる)
ー「YES」に変える切り口
    「相手の嫌いなことをやめ好きなことを聞く」(好感を持たせる)
    「選択を持たせた希望を聞く」(相手の期待を持たせる)
    「限定であることを前提として」(これしかない、~君だけ)
    「チームワーク」(仲間意識)
    「感謝」(信頼関係を築く)
・「みかんを食べてほしい」を「みかんを食べると風邪引かなくなるよ」
・「展示物に触らないで」を「薬品が塗ってありますので触らないでください」
・「ご迷惑になりますのでお子様を席に」を「熱々の料理を運んでおりますのでぶつかってこぼすと火傷をしてしまう恐れがあります」
・「デザートはいかがですか」を「マンゴプリンか抹茶アイスがありますがいかがでしょうか」
・「それくらいできなくとどうするの」を「大丈夫絶対できるから」
・「飲みに行きませんか」を「~くんが来ないと盛り上がりがないから」