それでは、小田急ロマンスカーシリーズ最終回、ポストバブルのロマンスカーを見ていきたいと思います。
RSE、EXEの経験を経て、小田急が満を持して世に問うたのは、50000系、”VSE”です。伝統の前面展望に加え、車両屋根がドーム状になり、”Vault”の略で”VSE”と名付けられました。写真は第1編成、50001始め10連です(写真)。3号車、8号車はカフェカーとされ、2両移動すればどこからでもたどり着けるようになっています。また、空気バネ車体傾斜装置も装備され、連接部分の高い位置に傾斜装置が装備されます。
その動画です。特徴ある前面に、縦2席(複座)の二階運転台、純白のボディにオレンジの線が映えます。50001との初対面でした。
同じく第2編成、50002始め10連です(写真)。全2編成、休日はフル稼働です。主に、小田原までノンストップの”スーパーはこね”に充当されます。
50002始め10連の動画です。
小田急の新たな看板特急、デザインを追求したため、製作は非常に困難であったでしょうが、通年運用のための、第3編成の登場が待たれます。
続いて登場したのは、60000系”MSE”です(写真)。東京メトロ千代田線、有楽町線への入線を考えた設計であり、車両限界、正面貫通路等、地下鉄対応になっています。連接車ではなくボギー車で、6+4連で運用されます。写真の編成は6連の基本編成、正面は4連付属編成と連結する側で、貫通幌カバーが特徴です。貫通路下部に”Blue Ribbon”と書かれる編成(正面一番前は60252)です。
付属編成正面から見た、4+6連の編成です(写真、60052+60554、いずれも平成23年度新製車)。流線形の正面にも、非常用貫通路が装備されます。
MSE10連の、通過の様子の動画です。今後も増備が続くであろう形式です。
小田原以遠、箱根湯本までの設備の有効長の関係で、6+4両で設計され、6連は箱根湯本まで、4連は小田原切り離しになります。そのため、基本6連は4編成、付属4連は2編成という陣容です。6+4連と、6連の行き違いの動画です。静止画としては完全にボツですが、動画としては意味があります。
他日、基本編成の流線形正面です(写真)。こちら側も同様に、非常用貫通路が装備されます。
60000系”MSE”は、”メトロはこね”、”メトロホームウェイ”等、東京メトロ乗り入れ用と思っていましたが、現在は新宿発御殿場行き”あさぎり”にも用いられます。つまり、”MSE”の”M”は、「メトロ」ではなく「マルチ」の略のようです。
現在の小田急は、”VSE”という新たな看板を得て、また汎用性の高い”MSE”もあり、ロマンスカーも新たな時代を迎えた、ということでしょう。今後も発展を続けて欲しい、と思う一方、古い車両も残って欲しい、という気もします。どのように展開していくか、今後とも目を離すことが出来ません。
おまけ。小田急で、一番小田急らしい顔をしている電車は、やはり5000系にトドメを刺します。永きにわたり活躍しましたが、遂に今年3月にピリオドを打ちました。最終期まで活躍した、5063始め4連が、ステンレスの6連と共に小田原に向かう姿(写真)。これも、もう二度と見ることが出来ない姿です。
今後、また次のシリーズを、じっくりと検討したいと思います。
それでは、次回をお楽しみに。
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