デュッセルドルフ中央駅から、インマーマン通りに出て、その道を歩いていると、、、
これまで見たことのないラーメン店が登場していました。
「麺屋たけぞう」=「Ramen Bar Takezo」だそうです。
聞けば、愛知県で5店舗ほど展開しているラーメン店らしく、リアルに日本で活躍するお店がデュッセルドルフで開業した、ということなんだそうです。三重出身の僕としてはちょっと嬉しい限りで。
なので、メニュー構成もかなり「日本的」です。
色々と食べてみたいラーメンがありましたが、まずは基本の「しょうゆラーメン」を。
どんなラーメンなんでしょう?!
こちらが、デュッセルドルフの「たけぞう」の「しょうゆラーメン」です。
いやー、もうこのヴィジュアルからして、日本的ですね。
メニューにも書いてありますが、メンマは付いていません。(そういえば、ドイツのラーメンでメンマってほとんど見ないなぁ…)
スープは、一口飲むや否や、「うわー、こりゃ、本当に日本っぽいラーメンだわ…」って思いました。
スープはこちらで炊きだしています。巨大な圧力釜が設置されていました。
基本は鶏。結構強く炊きだしているようで、なかなか重たいタイプのスープでした。豚も使っているかな?!
注目すべきは、上の画像でもわかるように、「玉ねぎ」が使用されている点です。
僕の住む千葉にも、「玉ねぎ」を使ったご当地ラーメンが二つありますが、ドイツで、「玉ねぎのラーメン」とは・・・
この時に、なんか、ピーンと来ました。
ドイツと言えば、「玉ねぎスープ(Zwiebelsuppe)」が有名です。
ドイツ人にとって、スープと玉ねぎというのは、とても身近な組み合わせです。
これをもっと前面に出して、「Zwiebelramen」(あるいは「Zwiebel Nudelsuppe」なんてして売り出したら、面白いのでは?、と思いました。
考えてみれば、アジア各国のレストランに行っても、あえてこちらの人に合わせた料理ってあまり出してないように思うんです。中国レストランにしても、タイレストランにして、ベトナムレストランにしても、韓国レストランにしても。
ラーメンがRAMENになる時には、やはりある種の「変身」が必要で、寿司がSUSHIになったように、ラーメンも、RAMENになるためには、それなりの「変身」が必要なのかな、と改めて思うんですね。
ただ、アジア各国のレストランは、そういうことをしなくても、そのまま広まっています。だから、敢えてそういうことをしなくてもよいのかもしれません。「自分の国の味をそのまま欧州にもってくる」、そういうスタイルの方がいいのかもしれません。
どうすることが、世界進出になるのか、改めて考えてみると、なかなか難しいものがあります。
それは日本においても同じことがいえるかもしれません。なぜドイツ料理は、イタリア料理やフランス料理ほどに広まらないのか。なぜ日本では、中華料理や韓国料理ほどに、ベトナム料理やタイ料理は広まらないのか。味云々だけの問題ではないように思うんです。ロシア料理なんて、ほとんど見ることもありません(ないとはいいませんが…)
世界に広まる料理というのは、やはり何か要素があるように思うのです。
「麺屋たけぞう」は、今後どうなっていくのでしょうか。とても楽しみです。デュッセルドルフには、圧倒的人気店「なにわ」と、若手人気店「匠」という強力な先駆者がいます。どちらも、(日本人が経営する)ドイツ発祥のお店であり、日本発のラーメン店ではありません。なので、これからは、「なにわ」「匠」VS「たけぞう」という図式になってくるかもしれません(決して、対立を煽りたいわけではありませんが…汗)
パリには「なりたけ」が進出しました。そして、デュッセルドルフには「たけぞう」が進出しました。
これまで築き上げてきた昔からの日本レストランと、これから増えるであろう日本発の日本レストラン、それらがどう共存し、どう対立し、どう発展していくのか。ますます「グローバル化」を肌で感じるようになってきました。
ちなみに、こちらのデュッセルドルフ店の店長さん(?)は、もともとドイツでの留学経験もある方で、ドイツ語とラーメンをこよなく愛しているように思いました。ドイツとラーメン、うん、僕みたいな方だ(苦笑)。で、そこにロックが加わったら、まさに僕だ(苦笑)。
Nudelsuppe(ヌードルスープ)という文字がまぶしいです。
デュッセルドルフに、また新たに本格的なラーメン店が登場です!
店長さん(?)とも、ちょっとした約束をしました。
是非、いつか、食べさせてもらいたいですね。期待してお待ちしています。