Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

2007年流行のラーメンは【スープOFF】or【和え麺】

●近年、ラーメン評論家の扇動によるラーメンの変動が激しい。ラーメン評論家たちが「これが流行る!」というラーメンを、色んなラーメン屋さんがチャレンジして行く、という構図が出来上がってきている。表現を変えれば、評論家がお題を出して、それに各ラーメン屋店主が答える、という感じの動きがここ数年出てきている。

(良心的に見れば、毎年お題が出されることで、店主たちは頑張れる。ちょっと斜めからみると、ラーメン屋店主の自主性や主体性を評論家たちが奪っている。まあ、評論家と実践者は互いに影響しあっているので、どっちが先かというのは不毛な議論になるんだろうけど、最近は、マスコミや評論家の意見に流されてしまうラーメン屋さんが増えてきているようにも思うのだ)

●その扇動(先導)のリーダー的存在の一人が石神秀幸氏(keiの心の師匠)。彼の言葉は、そのままラーメン業界全体に浸透していく。例えば、【鶏白湯ラーメン】、【Wテイスト系ラーメン】、【~インスパイア系ラーメン】、【鮮魚系ラーメン】などなど。彼の概念創造のセンスは抜群で、これまで幾つもの新たな概念を打ち出してきた。 そんな彼が新しく打ち出した概念が【スープOFF】だ。この系統のラーメンは、すでに他のラーメン評論家/フリークたちの間で話題になっていた。大崎さんも、「和え麺」、「まぜ麺」と呼んでいて、この手の新しいラーメン料理に注目していた。(まあ、ラーメン一ファンとしてはどっちでもいいんだが・・・)。だが、どちらの名前が定着するか、は評論家にとっては非常に大問題であろう。今回のスープOFFは、ちょっと厳しいんじゃないか、と思うんだが。。。「和え麺」の方が市民権を得てしまっているような気もしなくもない。

(この石神さんと大崎さんのしのぎ合いは、実に興味深い。僕は一ファンとしてどちらも大好きな方々だが、ラーメンの考え方、見方、捉え方、語り方、アプローチの仕方、表現の仕方、ネーミングの仕方は全然違うのだ。もちろん重なり合う部分はあるが、相容れない部分を多く持っている。この二人の対立こそ、ラーメン業界のうねりを生み出しているように思うのである。だが、今年は、二人の間に対立が生まれなかった。どちらも、汁なし麺を今年の目玉に置いてしまった。これは、一体どういう事態をもたらすのか。楽しみである)

●ちなみに、【スープOFF】、【和え麺】は、スープのないラーメンで、油そばともちょっと違う。似ているのもあるが、ちょっと違う。油そばは『スープ無しのラーメン』って感じだが、今年の主流のスープOFF/和え麺は、さらにその上に個性がのる。ゴテゴテっとしているのが大きな特徴かな。二郎の汁なしに由来しているのも特徴的だ。昨年流行った【二郎インスパイア系】の流れの中にあると言って過言ではないだろう。ビジュアル的に、「豪快で武骨でがっつりした汁なし麺」って感じ。ニンニクや野菜やネギやチャーシューがてんこ盛りになっていて、麺の中央に生卵が乗っているのが、その特徴である。 石神さんが見出したスープOFFのラーメン屋さんは、斑鳩、麺・粥けんけん、桃天花、ぽっぽっ屋、くまが屋、ジャンクガレッジ、二葉、鏡花の8店だった。特に、斑鳩とジャンクガレッジが、スープOFFのパイオニア的存在と言っていいのかな。特にジャンクガレッジは、スープOFFの専門店であって、かなり注目されている。

●詳しくは石神さんの新作ガイドを見ていただきたいかな。

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