散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

茸便りその2

2008-10-09 00:37:09 | 自然観察
今日は朝から憂鬱な雨が降っていました。

間段無く続く雨音は、永遠に耳に注ぎ込むのではないかと思われるのでした。

空は塗りこめられた砂壁のようで、ますます厚みを増して、
じきに森の木々の天辺が押しつぶされそうに見えています。

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壁の時計の短い針が幾回か同じ数字をつついた頃、ようやく雨が上がりました。

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身支度を済ませて出かけることにしました。

黄葉している並木はまるで陽光のドームのようです。

見上ると黄色いモザイク模様の向こうには象牙色に空が光っています。

ドームを抜けて道を曲がると、そこには大変にぎやかな気配がありました。







道を曲がると角の家の前庭がにぎやかだった。
まるで御伽噺の中に出て来そうな光景だ。
こんなにAmanita muscaria var. muscaria 紅天狗茸
がニョキニョキと頭を並べているのを見たのは初めてだ。
色形の所為なのかどうか、実に楽しい光景。
グノームが近くで見張っているのじゃないか?
携帯電話のカメラじゃお話にならない。
思わずカメラを撮りに小走りで家に戻った。





写真を撮っていると脇を行き交う人々も
思わず立ち止まってベニテングダケの庭を覗き込み、
思いがけなく楽しい物を見たような顔になって
「こんなところに、こんなに沢山!すごいわね。。。」
「これは毒キノコなんですって?でもかわいいわね。」
「こんなところに。。。知らなかったわ。」
(なぜか通りがかりは女性ばかりであった)
と必ずや声をかけて行く。

―――

そうだよ。

憂鬱な長雨だったけど

だからこそ

茸も顔を出す。

茸もぐんぐん伸びている。

木の足元は大賑わいの

お祭り騒ぎ。。。。





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