金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

日本株は1年で15-20%上昇(キャッシー松井さんの予想)

2011年05月24日 | 投資

FTにゴールドマンザックスのキャッシー松井さんが、「日本株は当面ぱっとしないけれど、1年後には震災前の水準まで戻す」という寄稿をしていた。それによると、現在818ポイント程度のTopixは970まで上昇する。

その主な根拠は復興需要と現在のバリュエーションの低さだ。1995年の阪神大震災の時、日本株のPERは77倍だったが、現在は世界的にみて妥当な13倍だ。復興需要と輸出の拡大で、一株辺り利益は22%上昇すると予想するので、株価指数は15-20%上昇するという推論だ。

また松井さんは一般的な見方とは異なり、震災は日本のデフレ脱却を遅らせるより、早める効果があると述べ、早ければコアインフレ率は4-6月の間にもプラスに転じると予想する。

ただし目先の株価はぱっとしない。その第一の理由は米国景気の見通しの悪さと当面持続する円高の影響で日本の景気もさえないこと。次に電力供給の不透明さから来る生産面の不透明さ。そして三番目に既に27週間にわたり、600億ドル近く日本株を買っている外国勢が、新たなポジティブなサプライズがないと、新たな買いに動かないという需給面の弱さだ。

ドル円為替については1年後には金利差から86円へ向かうが当面は現在レベルの円高が続くが、当局は介入に動かないというのが松井さんの予想だ。

☆   ☆   ☆

昨日国会答弁を少しテレビで見ていたが、質疑は政府が福島原発1号機の海水注入の一時中断を指示したかどうかということを延々と論じていた。事実関係の究明も重要だろうが、震災復興の具体的道筋についてもっと前向きな議論ができないものだろうか?

松井さんは株価回復の一つの根拠に復興需要を挙げている。一次補正予算で4兆円の手当てはできたが、更に二次補正で10兆円は必要だろうが、大丈夫なのだろうか?

官(菅)は立ち止まっているが、民間企業は立ち止まっていない。松井さんは民間企業は震災前の在庫管理を「ジャストインタイム」から「ジャストインケース」に変える動きがあるという。ジャストインケースというのは「万一に備えて」ということで、在庫を手厚くするということだ。これはGDPを押し上げ資金需要を増やすので、経済成長にはプラス材料。

だが生産設備の海外多角化に消極的だった企業も、リスク分散の観点からM&Aなどを通じて海外多角化を図るだろう。震災復興に向けた政府や自治体の具体的な青写真が遅れると、この動きが加速されそうだ。

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運動でどれ位やせるのでしょう?

2011年05月22日 | スポーツ

この季節になると、運動やダイエットを始めるひとが周りで増えてくる。年度替わりで健康診断が始まるからだ。また上着を脱いでシャツ姿になることが多いから、体の線も気になるところだ。

今日(5月22日)の日経新聞朝刊には「自転車で楽しみながらメタボ改善」という記事が出ていた。それによると、1kgの脂肪を燃焼させるには7,200キロカロリーの消費カロリーが必要ということだ。

記事によると、体重70kgの人が時速15kmでサイクリンをした時の1時間の消費カロリーは350キロカロリーだ。私がスポーツクラブのマシーンで計ったところ、自転車漕ぎの消費カロリーは、時速19kmで1時間漕ぐと520キロカロリー消費する。またランニングについては時速9kmで1時間走ると約600キロカロリー消費する。ランニングでは少し歩くこともあるから、マシーン1時間で500~550カロリーの消費というところだろう。

この計算で行くと、週末に1日100kmサイクリングをすると5,000キロカロリー程カロリーを消費して、約700グラムの脂肪を燃焼させることになる。実際にこれ位走ると1kg以上体重が落ちていることが多いが、これは汗をかいて水分が一時的に抜けているからだ。

ところで運動をすると飲みたくなるのがビールだ。缶ビール(350ml)のカロリーは約140キロカロリー。ビールのカロリーの内3分の1は糖質に関わるもので、3分の2はアルコールに関わるものだ。アルコールのカロリーは熱エネルギーになるだけで、脂肪として体に蓄えられることはないそうだ。ということは酒を飲んでも、つまみを食べたり、最後に食事をしなければそれ程太らないということだ。

しかし実際には美味しいお酒を飲むと食事も進み、摂取カロリー過多になりがちだ。私も油断するとスルスルと体重が増える傾向にあるが、ひとえに食べ過ぎのようだ。週単位で見て、運動で消費するカロリーの範囲でお酒を飲みたいと思っているが、お酒先行というのが実態である。

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ヘルメットを吹き抜ける風

2011年05月22日 | サイクリング

5月21日土曜日晴。風が爽やかなので、家族と誕生日祝いのランチに出かける前に多摩湖(村山貯水池)までサイクリングすることにした。多摩湖自転車道を走ると、ヘルメットの中を5月の爽やかな風が吹き抜ける。

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YouTube: tamakonokaze


今日はサイクリングを楽しむ人が多い。新聞によると、福島原発事故の影響で、アウトドアを避けて室内で運動する人が増えているとか。でもインドアでは爽やかな風は吹かない。この時期は風を浴びて走るのが一番気持ちが良い。

多摩湖を一周して帰路につくと汗ばんできた。小平付近であやめが咲いているのを見つけた。

Ayame

しばらく走ると赤いポストがあった。

Post

案内板によると、小平市にはこのタイプのポストが30ほど現役で活躍しているらしい。小平は都下では一番丸いポストが多いということだ。

家に帰ってシャワーを浴びる。1時間半30kmほどのちょっとしたサイクリング。気がつくとこの日は私の誕生日だった。元気で風を楽しめたことに感謝!

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ピーマンの実ができました

2011年05月21日 | うんちく・小ネタ

4月の末に植えたピーマンに最初の実ができた。苗を植えて3週間である。先週花が咲いたと思ったら、もう実ができている。まだ小さいけれど可愛らしい。

Piman521

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TPP、引き続き門戸開放を示唆

2011年05月20日 | ニュース

環太平洋経済連携協定(TPP)に参加を表明している9カ国は、米国モンタナで昨日(19日)閣僚級会議を開催し、共同声明を発表した。それによると、オバマ大統領がホストを勤める今年11月のハワイでの会議に大枠合意にこぎつける予定だ。しかし米国通商部代表のロン・カーク氏は「最低でも12月にもう1ラウンドの会議が必要で、そこで非公式にストラクチャーを構築し、必要なら来年にもう1ラウンドの会議を行なう」と述べている。

また「TPP参加に関心を持つ国と2国間協議を続け、高い水準の基準を満たす場合は、参加を検討することで合意した」と6月に態度決定を保留した日本を念頭に置いたコメントを出している。

TPP発足に力を入れている米国が念頭においているのは、中国の知的財産権ンスの不正利用と市場ルールを無視した中国国営企業の活動にタガをはめることだ。

米国上院金融委員会が発表したレポートによると、米国企業は中国の知的財産権侵害により2009年に480億ドルを失っている。また国際通商委員会のレポートによると、米国がソフトウエアから医薬品にいたる広範囲の知的財産権の保護を行なうことができれば、210万人の雇用を創出することができると述べている。

また米国上院の民主党院内総務ハリー・リード議員は、中国を名指しにはしていないものの、市場ルールを無視した国営企業が、市場ルールによる米国の企業から商売を奪っているが、TPPは米国企業を守る多くの手段の中に一つになると述べている。

このことはもし日本がTPPに参加した場合、実質的に国営企業と考えられる日本郵政等も「市場ルールを無視した企業」として、制約をうける可能性がある。

確かにTPPは平気でニセモノを作ったりする中国企業を掣肘する手段となりうるが、それは中国がTPPに参加する場合の話だ。米国はAPECアジア太平洋経済協力メンバーを集めて、経済的な中国包囲網作りを目指すが、ハードルが高くなったTPPに中国が参入するメリットを感じるかどうかは素朴な疑問だ。

ところでどういう訳かTPPのニュースは米国のメディアではほとんど取り上げていない。この記事はReutersのニュースをベースにしているが、ニューヨーク・タイムズやワシントンポストでTrans Pacific Partnership等と検索しても、ほとんど記事は見当たらない。一般市民やビジネス界がほとんど注目していないからだろうか?それとも知的財産権における中国の海賊行為取り締まりに有効性がないとみているからなのだろうか?そのあたりは分からない。

日本にとってまだ時間はあるわけだから、その辺りも探ってみたテーマである。

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