金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

金利上昇期にディフェンシブ銘柄にシフトするのは間違い?

2018年10月10日 | 投資

米国金利の上昇が続く中、株式ポートフォリオを安全性が高いディフェンシブ銘柄にシフトすることを考えている人も多いだろう。

そんな中WSJでwhich stocks do best when interest rates riseという記事を見かけた。

世間一般の通念では、金利上昇期には配当株や大型株などディフェンシブな株にシフトするのが良いと考えられている。

だが過去30年の間の5回の金利上昇期を分析した結果次のことが分かった。

まず金利上昇期の平均株式パフォーマンスは13.2%で全期間平均のパフォーマンス9.6%をはるかに上回った・

また金利上昇期の小型株投信のパフォーマンスは15.13%で同期間の大型株投信のパフォーマンス11.51%を大きく上回っている。

なぜ金利上昇期に株式パフォーマンスが上昇するのか?

その理由は景気が拡大し、インフレ懸念が発生した時連銀は政策金利の引き上げに動く。つまり金利引き上げの背景には持続的な景気拡大のモメンタムがある訳だ。

政策金利の引き上げが過度のインフレを抑制し、巡航速度で景気が拡大し続けるので株価は上昇し、別けても値動きが軽い小型株がアウトパフォームするという構図だ。

記事は連銀が来年も金利引上げを続ける可能性が高い中、リスクが高いと考えられる小型株などの方がディフェンシブ銘柄よりパフォーマンスが高いかもしれないと結んでいた。

もし過去が将来の指標になるとすれば、当面米国の金利高はそれほど慌てる話ではない。株式投資家にとって。むしろ慌てるべきは米国株を保有していないことかもしれない。

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