金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

インフレ鈍化が引き起こした中小型株へのローテーション

2024年07月12日 | 投資
 昨日(7月11日)発表された米国6月のCPIは、5月から0.1%低下し、前年比インフレ率は3%となった。最近のインフレ鈍化が一層鮮明になり、投資家の間で9月の利下げ観測が高まった。
 その結果株式市場で何が起きたかというと、これまで値上りを続けてきたハイテク株が売られ、出遅れている中小型株への資金シフトが起こった。
 WSJによると、小型株のラッセル2000指数は3.6%上昇する一方、Nvidiaは5.6%下落し、アマゾン、マイクロソフト、アップルなどその他のマグニフィセント・セブン銘柄も2%以上下落した。
 この資金ローテーションについて、ハリス・ファイナンシャル・グループのマネージング・パートナーは「ローテーションは強気相場の生命線で、素晴らしいニュースだ」と述べている。
 また為替相場では、1ドル161.52円程度で取引されていた円が急激に円高に進み、一時158.55円程度まで円が買われた。マーケットでは、米国CPIの鈍化に伴う米国国債利回りの低下で、ドルが売られる中、日本の当局が為替介入を行ったのではないかという見方がある。
 いずれにせよ、事前予想よりやや低いインフレ率が、昨日のマーケットに大きなインパクトを与えたことは間違いない。
 ただしその傾向が続くのかあるいは一時的なものなのかはもう少し様子をみて判断する必要があるだろう。慌てる必要は何もない。

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