前回「山は逃げないが、年は逃げる」では少し弱気なことを書きました。確かに年を取るということは体力的には選択肢が減っていくことでその現実から目をそらせてはダメでしょう。
でも必要以上に悲観することもありません。
「シニアの断捨離」(宝島社)の中に作家・本田 健さんの「断捨離的、ハッピーな生き方」という一文があります。
本田さんは「なんとなく先細りで終わっていくような感覚になっている人もいるでしょう。でも、もっと年上の人から見たらまだまだ若造です。・・・視点を変えると、これからの人生の中では、今の自分が一番若いのです。」
「自分の人生が終わりつつあると思うのか、これからはじまると思うのか。同じ状況にいても、どちらの目線で生きるのかによって全然違う人生になりますよね。しかも、どちらを選ぶかは自分次第といえます」と書いています。
山登りのコツは足元と歩いていく先とに均等に目配りすることです。足元だけを見ているとルートを見失ったり向こうから来る人にぶつかりそうになります。遠くばかり見ていると足元の石ころにつまずく危険性があります。
おそらくシニアライフを歩くのも同じ要領なのでしょうね。