佐藤直曉の「リーダーの人間行動学」 blog

リーダー育成のための人間行動と人間心理の解説、組織行動に関するトピック

ビジネススクールの学生にさえも笑われてしまう

2009-01-15 09:28:03 | 組織行動学
相変わらず腕が痛いが、あんまりプリミティブな話なので、あきれて筆をとりました。

社会のことをまだよくわからない若いビジネススクールの学生でも間違えそうもないことを、偉い人たちがやっているのだから。

定額給付金のことです。

ビジネススクールでは、こんなことを教わるでしょ。

まず目的を決めよ。

そして、それを実現するための代替案をつくれ。

それから、各案のメリット/デメリットを考察せよ。

それから、案を選んで、さあ実行計画に移れ。

……

まあ、おおむねこんな感じでしょう。


まず、目的ですがねえ、そこからそもそもボタンの掛け違いですか。

たぶん目的は「選挙に有利な政策をつくれ」だったんでしょう。

百歩譲ってそれはいいとしましょう。

そこで、メリット/デメリットを分析していればよかったのに、それがないからこんなことになる。

実行計画をつくったら、仲間内からも反対が出たので、「四の五の言わずに黙って賛成しろ」です。

それで黙ってしまう人たちも腰抜けだ。本音はおかしいと考えていても長いものには巻かれろ、とみんなが行動する組織は、結局活力を失って凋落するしかない。

と、これまではふつうの分析。

本当を言うと、この組織のトップには、まっとうな目的を立てられる人がいないと見た。

企業でたとえれば、外部のコンサルタント会社に企業目標や戦略つくりをお願いしているようなものです。

その「コンサルタント」ですが、コンサルタントの命は、直接利害関係がないため忌憚なき意見が言えることです。

ところが、この組織の「コンサルタント」ときたら、この組織をいかにうまく使って、そこから利益をがっぽりむしりとろうとすることばかりにご熱心です。役人のことですよ。


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