ベルリンの壁。
冷戦の真っただ中にあった1961年8月13日に、住民の流出を防ぐために東ドイツ政府
によって建設されました。
1989年11月10日に破壊され、1990年10月3日に東西ドイツが統一されるまで
、この壁がドイツ分断や、冷戦の象徴となっていました。
壁の高さは3mくらいでそれほど高いものではありませんでした。
しかし、壁は西ベルリンに面した壁と東ベルリン側にもう1枚同様の壁あり、その間は
数十メートルの無人地帯となっていました。無人地帯には番犬が放され、一時期、対人
地雷も設けられていました。東から西に逃れようとして殺された人々は136人いたそうです。
その壁の一部が記念碑的に残されている所が「イーストサイドギャラリー」です。
1990年にこのイーストサイドギャラリーで、118人の画家たちが壁に作品を描きました。
「ホーネッカーとブレジネフの熱いキス」を描いた風刺画。
ホーネッカーは当時の東ドイツの指導者、ブレジネフはソ連の指導者。
まじかで見ると、もっと気持悪かったです。「もう誰にもこの二人を止めることが
できない・・・。」というメッセージがあるとか。
あれ?日本人の画家が描いたのかな?と思いましたが、日本が好きなドイツ人の画家
の作品だそうです。
平和の象徴のハトが重い鎖をひっぱっています。
西側へ逃げようとしているとき検問所の遮断機が「ガシャン」と降りて、車の上部も
吹っ飛んだのでしょうか???
中央の女性の目から黒い涙・・・・。
珍しい形の車が止まっていてみんなが集まってきました。
後ろの壁には落書きがいっぱい。
落書き禁止の表示がありましたが、全く無視されています。
シュプレー川という川が道に沿って流れています。この川の向こうが旧西ドイツ。
川があるのでこの部分は西ドイツ側に壁がありません。しかし、川の底に鉄条網や
地雷があったようです。
シュプレー川にかかるオーバーバウム橋。この橋は冷戦時代、国境検問所が設置
されていました。2つの塔が立ち、上段をU-Bahn、下段を歩道が通る美しい橋
でした。こんな橋は、初めて見ました。
23年前のベルリンの壁が崩壊したとき、大勢の市民が壁に上って壁を打ち壊して
いた映像がまざまざと蘇ってきました。歴史の大きな転換点でした。