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山にもよりけりだが、麓から稜線に出るまでの一方的な登り道はその山行のうちでもっともつらいときであり、時間的にも長いのである。
私はこの暗い樹林帯の中をなんにも考えず黙々と歩くのが好きである。
…なんにも考えないといってもなにかは頭に浮かんで来るのであるが、いちいちそれに取り合わす、ぼんやりと足下を見つめながら、足下にひらかれてゆく、ごくせまい範囲の移りかわりを眺めながら、歩いていると、自分が自分ではなくなってしまうような気持ちにもなって来る。
…
登山の醍醐味は頂上に向かって歩くところであって、稜線歩きはおまけみたいなようなものだ…
稜線歩きが登山の醍醐味だと思っていた。。