平日の午後、銀座6丁目に行く用事があった。
「せっかく銀座に来たんだから、まっすぐ帰るのはもったいないな」
出かけたついでに、あちこち寄り道するのは得意技である。かねてから、興味のあった歌舞伎座に入ろうと決めた。

ついこの間、歌舞伎のチケットがなくても、地下のみやげ売り場や5階のギャラリーには入れると知った。何か面白いものを発掘しそうな予感がする。
みやげ売り場は、東銀座駅に行く途中にある。数軒程度かと思ったら大間違いで、体育館ほどの広さに弁当、食品、衣類、雑貨、アクセサリー、ポストカードなどの店がショッピングモールのように並んでいた。「こりゃいいや!」と主婦の血が騒ぐ。
珍しい商品と一緒に、おなじみの歌舞伎揚げが陳列棚に並んでいた。ここまで来て、コンビニやスーパーでも買えるみやげはないだろう。飛び出す歌舞伎カードが面白かったのだが、送る相手がいない。買う意味ないわと棚に戻してフラフラ歩いていたら、「きんつば」の文字が目に入った。
「いらっしゃい、温かいきんつばですよ」
「へー、焼き立て?」
ひと手間かけたものには弱い。つい買ってしまった。

ホカホカしていて甘すぎず、口当たりのよいきんつばである。

「うま~」
日本的なものは数えきれないほどあったけれど、実用性を備えたものはさほど多くない。扇子も手ぬぐいもいらないが、お肌のケアができるとなれば目の色が変わる。

「フェイスパック?」
「はい、柄が2種類ございまして、人気商品です」
「ユニークですね、これ」
くまどりパックとは笑えるではないか。気に入って、すぐさま購入した。
私が買った柄はこんな感じで2枚入りだ。

ふと、職場の隣の席にいるアメリカ人女性の職員を思い浮かべた。
今週いっぱいで彼女ともお別れだ。仲よくしてくれたお礼に何かプレゼントしたいと考えていたので、もう1つ追加した。ユーモアを解する彼女は、きっと喜んでくれるだろう。
買い物がすんだらエレベーターに乗り5階へ上がる。ギャラリーは見なかった。庭園とショップに立ち寄り、何となく満足して1階の出口でエレベーターを下りた。
暇人だなぁ……。
歌舞伎座は敷居が高いと思い込んでいたが、気づいたら一時間も経っている。結構、居心地のよいところだった。
さすがに、パックをつけた姿は公開する気ないけど。

↑
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
「せっかく銀座に来たんだから、まっすぐ帰るのはもったいないな」
出かけたついでに、あちこち寄り道するのは得意技である。かねてから、興味のあった歌舞伎座に入ろうと決めた。

ついこの間、歌舞伎のチケットがなくても、地下のみやげ売り場や5階のギャラリーには入れると知った。何か面白いものを発掘しそうな予感がする。
みやげ売り場は、東銀座駅に行く途中にある。数軒程度かと思ったら大間違いで、体育館ほどの広さに弁当、食品、衣類、雑貨、アクセサリー、ポストカードなどの店がショッピングモールのように並んでいた。「こりゃいいや!」と主婦の血が騒ぐ。
珍しい商品と一緒に、おなじみの歌舞伎揚げが陳列棚に並んでいた。ここまで来て、コンビニやスーパーでも買えるみやげはないだろう。飛び出す歌舞伎カードが面白かったのだが、送る相手がいない。買う意味ないわと棚に戻してフラフラ歩いていたら、「きんつば」の文字が目に入った。
「いらっしゃい、温かいきんつばですよ」
「へー、焼き立て?」
ひと手間かけたものには弱い。つい買ってしまった。

ホカホカしていて甘すぎず、口当たりのよいきんつばである。

「うま~」
日本的なものは数えきれないほどあったけれど、実用性を備えたものはさほど多くない。扇子も手ぬぐいもいらないが、お肌のケアができるとなれば目の色が変わる。

「フェイスパック?」
「はい、柄が2種類ございまして、人気商品です」
「ユニークですね、これ」
くまどりパックとは笑えるではないか。気に入って、すぐさま購入した。
私が買った柄はこんな感じで2枚入りだ。

ふと、職場の隣の席にいるアメリカ人女性の職員を思い浮かべた。
今週いっぱいで彼女ともお別れだ。仲よくしてくれたお礼に何かプレゼントしたいと考えていたので、もう1つ追加した。ユーモアを解する彼女は、きっと喜んでくれるだろう。
買い物がすんだらエレベーターに乗り5階へ上がる。ギャラリーは見なかった。庭園とショップに立ち寄り、何となく満足して1階の出口でエレベーターを下りた。
暇人だなぁ……。
歌舞伎座は敷居が高いと思い込んでいたが、気づいたら一時間も経っている。結構、居心地のよいところだった。
さすがに、パックをつけた姿は公開する気ないけど。

↑
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)