台風9号とともに、私の大きな仕事も去った。
少し息抜きをしようと、大学2年の娘に話しかけてみる。
「3日くらい休めるよ。どこか行きたいところある?」
「わーい、遊園地に行きたい!」
「としまえんでいい?」
「やだよ。那須ハイランドパークはどう? コースターがたくさんあるって」
早速ホームページにアクセスすると、コースターよりも楽しそうなイベントが画面に飛び出した。
「えっ、ガンダムワールド? ホワイトベース実物大キャプテンシート初公開だって。ここいいね」
娘はコースター目当て、私はガンダム目当てで新幹線に乗り、那須まで駆けつけた。

「雷が鳴ったら、すべての乗り物の運転を中止しますので、ご了承ください」
「はい」
チケット売り場のお姉さんに念を押され、ドキドキしながら入園する。このところ、大気の状態が不安定で雷雨が続いているようだが、セブンイレブンでガンダムワールドの撮影券つき一日券を買った手前、「今日ばかりは勘弁してくれ~」と祈るしかない。
「お母さん、天気が崩れる前にコースターだよ」
「うん、わかってる」
ここは家族連れやカップルをターゲットにしているようで、ソフトな乗り物ばかりだ。富士急ハイランドを贔屓にしてる身には物足りないものの、外を歩いていても暑くない点では二重丸。夏は避暑地のレジャー施設が一番と実感した。
青いレールのビッグバーンコースターは気に入ったので2回乗った。

しかし、トイレに寄ったとき、鏡を見て重大な失敗に気づかされた。
「ああっ、髪がグチャグチャになってる! まだガンダムで写真撮ってないのに、ひいい~」
晴れているうちにコースターに乗ることしか考えておらず、ガンダムワールドを後回しにしたツケだ。
「くくくっ、しょうがないよ」
写真を撮らない娘は笑っていた。もしや、諮られたのかもしれない。
昼食後、ようやくガンダムワールドに行く。

中では同年代の中高年たちが、チビっ子より熱心に鑑賞していた。

「パパ、こっちにアムロがいるよ」
未就学児と思しき男児が、父親に展示品を教えていた。

ファーストガンダムの登場人物を知っているとは頼もしい。きっと親子でDVDを見ていたのだろう。
展示品は大半がシャア関連である。ファンの好みをよく分析していると感心し、何枚も写真を撮った。


終盤は、一番の目玉であるホワイトベース実物大キャプテンシートにたどり着いた。
ここで、チケットについていた撮影券を出す。

シートの座り心地は悪くなかったし、高いところからの景色はよかったが、背後のシートに連邦軍の制服を着た誰かが座っていたら、より臨場感が楽しめたと思う。

「もう帰ってもいいや~」
すっかり満足して本音を漏らすと、娘が口を尖らせた。
「は? まだまだでしょ」
ガンダムが終わったあとも晴天が続いていたので、疲れていたけれど、引き続き乗り物に並んだ。水のかかる「リバーアドベンチャー」や、写真を撮ってくれる「ウォーターコースター」はかなり人気があるらしい。ハードでなくても、水と戯れる乗り物は、動きが予想できなくて面白かった。
温泉地らしく足湯もある。

16時を回り、湯を抜くところだったらしく、水位は低かったけれど気持ちよかった。短時間だったのに、一日中歩いた疲れが取れたのは驚きだ。
「じゃあ、帰ろうか」
「うん」
幸い雨は降らなかった。
ハードな仕事を終えたご褒美をもらった気分になる。
また明日からしっかり働こうっと。

↑
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※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
少し息抜きをしようと、大学2年の娘に話しかけてみる。
「3日くらい休めるよ。どこか行きたいところある?」
「わーい、遊園地に行きたい!」
「としまえんでいい?」
「やだよ。那須ハイランドパークはどう? コースターがたくさんあるって」
早速ホームページにアクセスすると、コースターよりも楽しそうなイベントが画面に飛び出した。
「えっ、ガンダムワールド? ホワイトベース実物大キャプテンシート初公開だって。ここいいね」
娘はコースター目当て、私はガンダム目当てで新幹線に乗り、那須まで駆けつけた。

「雷が鳴ったら、すべての乗り物の運転を中止しますので、ご了承ください」
「はい」
チケット売り場のお姉さんに念を押され、ドキドキしながら入園する。このところ、大気の状態が不安定で雷雨が続いているようだが、セブンイレブンでガンダムワールドの撮影券つき一日券を買った手前、「今日ばかりは勘弁してくれ~」と祈るしかない。
「お母さん、天気が崩れる前にコースターだよ」
「うん、わかってる」
ここは家族連れやカップルをターゲットにしているようで、ソフトな乗り物ばかりだ。富士急ハイランドを贔屓にしてる身には物足りないものの、外を歩いていても暑くない点では二重丸。夏は避暑地のレジャー施設が一番と実感した。
青いレールのビッグバーンコースターは気に入ったので2回乗った。

しかし、トイレに寄ったとき、鏡を見て重大な失敗に気づかされた。
「ああっ、髪がグチャグチャになってる! まだガンダムで写真撮ってないのに、ひいい~」
晴れているうちにコースターに乗ることしか考えておらず、ガンダムワールドを後回しにしたツケだ。
「くくくっ、しょうがないよ」
写真を撮らない娘は笑っていた。もしや、諮られたのかもしれない。
昼食後、ようやくガンダムワールドに行く。

中では同年代の中高年たちが、チビっ子より熱心に鑑賞していた。

「パパ、こっちにアムロがいるよ」
未就学児と思しき男児が、父親に展示品を教えていた。

ファーストガンダムの登場人物を知っているとは頼もしい。きっと親子でDVDを見ていたのだろう。
展示品は大半がシャア関連である。ファンの好みをよく分析していると感心し、何枚も写真を撮った。


終盤は、一番の目玉であるホワイトベース実物大キャプテンシートにたどり着いた。
ここで、チケットについていた撮影券を出す。

シートの座り心地は悪くなかったし、高いところからの景色はよかったが、背後のシートに連邦軍の制服を着た誰かが座っていたら、より臨場感が楽しめたと思う。

「もう帰ってもいいや~」
すっかり満足して本音を漏らすと、娘が口を尖らせた。
「は? まだまだでしょ」
ガンダムが終わったあとも晴天が続いていたので、疲れていたけれど、引き続き乗り物に並んだ。水のかかる「リバーアドベンチャー」や、写真を撮ってくれる「ウォーターコースター」はかなり人気があるらしい。ハードでなくても、水と戯れる乗り物は、動きが予想できなくて面白かった。
温泉地らしく足湯もある。

16時を回り、湯を抜くところだったらしく、水位は低かったけれど気持ちよかった。短時間だったのに、一日中歩いた疲れが取れたのは驚きだ。
「じゃあ、帰ろうか」
「うん」
幸い雨は降らなかった。
ハードな仕事を終えたご褒美をもらった気分になる。
また明日からしっかり働こうっと。

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「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)