昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

ハッピー・エピファニー

2015-01-06 03:50:33 | 宗教

クリスマスが今日で終わるといったら、奇異に感じる方も多いだろう。
日本の感覚だと、クリスマスは12月25日までで、早いところでは24日に早々にクリスマスの飾りを片づけて、正月の松飾の準備をするところがほとんどなのではないだろうか?
ところがキリスト教社会ではクリスマスは年をまたいで、1月6日まで続くのである。この日をキリスト教会では顕現節、あるいは公現日と呼んでいる。英語ではEpiphany。教会暦で言うと、降誕節の最後の日である。だからカトリック、プロテスタントを問わず、教会・家庭では1月6日までクリスマスの飾りつけをしておく。尤も、手間がかかるのを配慮してか、もっと後まで飾りを出しておく教会も少なからずあるが・・・・
この日は俗説では、東方の三博士が幼子キリストを礼拝しに来た日とされ、「公現日」の名が示すように、神の子イエスが公に地上に現れたという事実を示す。 
シェークスピアに「十二夜」という戯曲があるのをご存知の方も多いだろう。このあらすじは、オリヴィア姫への愛の殉教者、イリリア公オーシーノーが姫の愛を求めて悶々としている中、オーシーノーを愛するヴァイオラが小姓シザリオに男装してついに公の愛を掴み取るというストーリー。道化フェスタの登場など添景のストーリーも面白い。この「十二夜」というのがクリスマスから数えて十二日目、すなわち1月6日にあたるわけで、タイトルにEpiphanyが題材になっている。しかし劇中ではEpiphanyの行事については触れられていない。
ドイツ語圏では「Heilige Drei Könige」(三聖王祭)として祝われ、特にオーストリアでは国民の祝日として休日となる。この日、三博士と星に扮した子供たちが教会のミサに与り、その後、街に出て、キャロルを歌い献金を募るという愛らしい行事が行われる。下の写真は
2002年の1月にウィーンで撮ったもの。
興味深いのは関東地方では、この日松納めをする習慣があるということだ。東西文化の期せずしての奇なる接点か? 

松取れてなんとはなしのむなしさよ   素閑 



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