そらまめ日記・猫と暮らす会(猫とクラス会)

静岡県浜松市を拠点に、人と猫とが上手に暮らせることを願い
共生をテーマに自分なりの言葉で日々を綴っています

見つかったけれど

2023-05-31 16:25:39 | 探しています/保護しています
脱走してしまって探していますに掲載を希望されたり
捕獲器の貸し出しを希望されたり
チラシの作成の方法を聞かれたり・・・。

自宅から逃げてしまった飼い猫を探すのは
簡単なことではありません。

そのうち帰ってくるなんてこともありませんし
いなくなって猫も飼い主さんも、本当に心細く不安でつらい気持ちになります。

だからこそ、日ごろからの脱走対策をお願いしている次第です。

いなくなってしまった子がいました。
暮す会からの譲渡ではありませんでしたが
スタッフさんが、いろいろアドバイスしてからホームページにも
掲載しました。

ですが、残念なことに・・・。
見つかったものの、ずっと飲まず食わずでがんばっていたんでしょうね。
衰弱しきった身体は、受診した病院でも助けることはできませんでした。

おうちに帰りたかったこの子の気持ちを考えると
いたたまれないものがあります。
また、せっかく見つかってもこの結末では
飼い主さんもやりきれないと思います。

担当したスタッフさんも、あまりのことにショックを受けていました。

猫は、外に興味があって見てるのは好きですが、
だからと言って外に行ったら
パニックを起こして普通のいつもどおりの飼い猫ではなくなります。

電線に止まってる鳥も好きだし、飛行機や車や歩く人にも
興味はありますが、それはテレビの中の動物やサッカーと
同じことです。

まず飼い主さんが安全を確保してあげること。
これが何よりも大切なことです。

網戸にすることが増える時期ですが、本当に気を付けて
網戸には網戸ロック、猫が爪で開けない工夫をしてください。
玄関前には、1枚ゲートをつけたり
外から帰って来る時も、足元に猫がいないかを確認するよう
家族みんなで約束してもらいたいと思います。

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どしゃぶりの中のレスキュー

2023-05-31 15:33:26 | レスキュー
うちのスタッフさんたちの根性に
ときどき“ひょえ~~~”と驚かされます。

数日前、餌をあげていたわけではないのですが
庭に母猫と子猫が4匹来ていて、何とかしたい、どうしたらいいのかと
相談を受けました。

パート勤務で、お仕事もされている相談者さん。
お子さんも大勢いて、中にはまだ手のかかる子もいます。
それでも保護して何とか助けてあげたい、がんばりたいと言ってくれました。

わたしたちもそれなら、精一杯お手伝いしましょうとなりました。
担当スタッフさんがこまめにアドバイスをしていきます。

まず2匹の子猫を捕まえることができました。
受診の前にお会いして、わたしもお話しをすることができました。
とっても頑張り屋さんだとわかりました。

その後母猫が用心して、残った子猫をどこかに隠してしまいました。
母猫だけがやってくるという事態に。
他にも猫がうろうろしている地域で、発情の声が聞こえる現場です。

それでも捕獲器をセットして、何とか母猫を捕まえることに成功しました。
すぐに手術に連れて行かないで、母猫を囮に子猫を捕まえよう作戦を決行。
ですが、子猫2匹はまったく姿を現さず・・・。

そうこうしてるうちに、相談者さんのお宅のそばの公園の植え込みの中で
子猫発見という情報が入りました。

スタッフさん、あわてて向かいましたが
この植え込みが結構な幅があって、手が届きそうで届かないと。

うち1匹は相談者さんが保護できましたが。
残りが植え込みの中をうろうろして全然だめです。
あきらめて帰宅した翌日は雨・・・しかもだんだん激しくなってきて。

翌朝、数人のスタッフさんが現場に行ってくれました。
しばしご飯を食べていないことや
最後の1匹になり、心細さも加わり、雨にうたれた怖さもあって
子猫がじっとしてしまったそうです。

手の長い(スラーっとした)スタッフさんが、
思いっきり茂みの中に腕を伸ばして子猫をつかんでひっぱり出しました。



激しさを増した雨が、子猫の動きを止めたようです。
もちろん、あのまま雨にうたれ続けたら命はありません。
どちらに転ぶか、ぎりぎりのところでした。
神様がこちらに委ねることを決めてくださったんだと思います。



にしても、現場の写真を見て、スゲーって思っちゃいました。
みなさんずぶ濡れです。
きっとこりゃ、パンツまでびっしょりですね。

『やるときゃやります!!!!』

そんな吹き出しが見えた気がしました笑



こうして命拾いした最後の子猫が加わって、4匹勢ぞろいです。



母猫の手術も無事に済みました。
スタッフさんが預かって、しっかりとご飯を食べさせて、
薬も飲ませてからリリースしました。

子どもたちとは別の道になりますが、身体ひとつになれば
母猫も生きていきやすくなると思います。

それにしても、うちのスタッフさん
心に火がつくとすごいものです。
アドレナリン全開でしたね、きっと。

いざってときにすぐに行動に移せるのって
本当にすごいことだと思います。



後は、この子たちを幸せにするだけですね。

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サーモンちゃん☆またね

2023-05-31 13:45:49 | 天に還った猫たち犬たち
5月24日、夜の静寂の中、
時計の針は2:55分。
サーモンちゃんが旅立っていきました。
最期にため息をつくかのように大きく息をして、動かなくなりました。

サーモンちゃんは、5月22日に行政に殺処分ありきで持ち込まれた
わずか96グラムの小さな女の子です。



他の兄弟たちとずいぶん大きさに違いがあって
いわば未熟児だったのかもしれません。

みんな人工乳もイヤ、哺乳瓶の乳首もなかなかうまく口に含めず・・・。
シリンジでミルクを飲ませました。
そんな中、一番先に吸い付けるようになったのがサーモンちゃんでした。



いける!きっと頑張れる!!!

そう信じて、子育てが始まりました。
明日はもっと飲めるようになるね。

こんな儚すぎる命を前にしたとき、わたしたちは
信じるしか道はありません。
大きく育っていくことを、ただただひたすら願うしかありません。

順調にみえたサーモンちゃんでしたが、夕方の授乳時
いまひとつ飲む量と勢いが弱くなって、少し強制し
点滴もしましたが、呼吸が浅くなっていくのがわかりました。

たぶん復活できないだろうと感じました。
落ちていくような、あの感触は何度経験しても慣れるものではありません。



あたたかくして、そばにいてあげるしかなくて
何度も名前を呼んで、何度も産まれてきてくれてありがとうを伝えて
そして、何もできなくてごめんねと・・・。

飼い猫のちゃっちも、ずっと心配してそばにいてくれました。



サーモンちゃんのそばで、他の兄弟たちは
しっかりとミルクを飲んで眠りにつきます。

おんなじ時おんなじママから産まれてきても、それぞれ道が違ってて
しかたないことだけど、せつなくなってしまいます。

2日間、うちで過ごしました。
お腹いっぱいにもなったし、あったかくてふかふかで気持ち良かったよね。
そんなやってあげられてよかったことを数えるしかできません。

神様のところに行ったら、もう1回やり直したいって必ずお願いするんだよ。
そして、今度こそ目を開けた顔を見せてね
無事に育って、幸せにしてくれる家族の元に送り出させてね。

行政までお迎えに走ってくれたスタッフさんから
サーモンちゃんのためにきれいなお花をいただきました。
花に囲まれたサーモンちゃん。



今のこの時期は、名前も無く、悼んでもらうこともなく
花で飾られることもない命が、たくさん旅立っていきます。

サーモンちゃんの死とともに、花を持たない子たちのためにも
祈りたいと思います。
助けたいとがんばる人が増えてくれますように。
助けなければ育たない命を産ませないようにすることを
理解してくれる人たちが、もっともっと増えてくれますように。

かわいいサーモンちゃん、またいつかね。
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