【創作びより】

とにかく書く

何カ月ぶりだろう。童話を読んで、泣いた。
『空堀から 童話を書く 2号』に掲載されていた、学研読み特賞を受賞された作品。どのような経緯で作品を書かれたかということがはじめに書いてあったので、学ぶために…というような心構えで読んでいた。なのに、ふいに泣かされた。
すごいと思った。こういうものを書けたらなぁと。そして、えらいとこに足つっこんでしまったんやなぁとも思った。
『空堀から…』には、入賞経験の豊富な方々が、スランプを乗り越えたことや、キャラクターの作り方、賞の分析、アイデアの見つけ方など、親切に丁寧に書いておられる。受賞された作品も掲載されていたけれど、うまい。泣けるほど。こんなに書ける方たちでも、悩んだり、書けなくなったりするんだ…と思うと、児童文学の世界って、まだまだ広くて深くて、自分は、溺れたり倒れたりせず、ちゃんと目的地にたどりつけるのかなぁと不安にもなった。
自分の作品を振り返る。入選した作品と、落選した作品を比べてみる。クッキリと見えてくるものがあった。落選した作品は、ただ面白おかしく書いているだけで、何が言いたいのか、伝わらなかったのかも。ただ笑わせたくて書いた作品は、読んだ人にむなしさを残しただけだったかもしれない。
他にも、自分の思い込みだけで書いた作品や、きちんと調べずに書いた作品、ポカをした作品などは、すべて落選している。ただ、応募する時には気づけなかった…。ざんねーん。
それに対して、入選した作品は、伝えたい思いがあった。それを遠くから投げて、物語の最後に着地させた。テーマが全面に出るのではなく、ストーリーを重視した。けれど、思いが強かったから、テーマは自然とにじみ出たのかもしれない。読んだあと、何かを残せたはず。
テーマかぁ…と気が重くなる。そこから入ろうとすると、必ず思考回路が止まってしまう。いやいや、テーマとまでいかなくても、最近、へぇ!と思ったことや、発見したことを題材に…と思うけど、それもなかなか浮かばない。
はぁ、わたしって、向いてないのかなぁと弱気になって、ついつい、本を読んだり、逃避してしまった。そして…、3時過ぎ。これでは、いかん!と思った。
書けないで一日終わると、そのあと、大きな落ち込みがやってくる。それよりも、とにかく書こう。なんでもいいから、できるとこから書こう!と、ファイルを開く。
5枚のへや、10枚のへや、20枚のへや…と、あちこちウロウロして、今書けそうなものを探す。あった! 半分あらすじ、半分童話みたいなものを書きすすめる。クライマックスっぽい部分が書けた。原稿用紙にして、3枚半。
少ないけど、書けたことがうれしかった。これからも毎日、何行でも何枚でもいいから、とにかく書こう。それが自信につながるかもしれない。
よし、書こう。

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