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さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

街の裏側へ

2012年01月21日 |  香港



華やか、きらびやかな繁華街から、香港の裏街へと舞台は移ります。

金持ちエリアでは、従来の香港名物であった窓からの洗濯物が出せなくなっています。
きっと乾燥機が当然あるのでしょう。
しかし貧乏エリアでは出ています。10年前に訪れたときの風景を思い出しました。
これだったよなぁ~^^







バッチイ地域だって、活気にあふれています。
ブランド品を売っているきれいなショッピングモールより
こっちのほうがずっとなじんでしまうわたしです(゜゜)
 (トイレだけは耐え難いゾw)



上から物が落ちてこないのかなあ。



「天滅中共」ときたもんだ!後ろのきれいなおねいさんとは関係ありません^^;
まあ香港とはいえ、言論の自由の拡大と共産党の凋落は進んでいます。

つい先日中国では「私有財産の保護」が通りましたね。共産主義は消滅し、資本主義の渦に呑み込まれてゆくのでしょう。中国人の友人とは、いつもこんなことが話題になってしまいます。

わたしは共産主義が好きではありませんが、米国が中心になって傍若無人にふるまっている(日本もそうだが)現在の資本主義のシステムも、かなり困ったもんだと思っています。紛争と蛮行の絶えない世の中で、せめてお互い尊重しあってやってゆくには、孔子の説いた儒教思想は西洋に対するカウンター・バランスとして、注目すべきものだと思っているんです。君子がもつべき仁義礼智。特に仁と礼に欠ける政治屋が世界を支配している気になっていないか。

「義」は独善の裏返しである'Justice'(正義だけでなく、司法とか処罰という意味も持つ)ではなく、「有徳」とか「公正」の'righteousness'であろうし、そのあとにくる「信」も不寛容と表裏一体の'faith'(信仰とか信念)ではなく'sincerity'(誠実)という意味合いだ。

キリスト教とイスラム教の争いの調停をするのも、こういう思想背景を持った文化は大いに有用だと思うんです。そういう意味で、中国、韓国、日本といった儒教の伝統を持つ東アジア先進国は、もっと国際社会に貢献できるのではないでしょうか。家制度やコネといった儒教的なものがキライなわたしなんですけどw

「コイズミ、イシハラはアジア各国に対してひどく敵対的で傲慢だが、今度のアベはましなんだろう?」と言われて、残念ながら「もっとひどいかもしれない」と正直に答えました。君が代をはじめ教育現場のしめつけを進めているイシハラさんも、3選になるんでしょうか。「靖国」にこだわるような政治には、国際関係に乗り出す器量はないんでしょうなぁ。

近年すっかり西洋型になりつつある中国の教育は、とても功利的で儒教などは古いと笑い飛ばす風潮が強い。米国や英国への留学生は、コンピュータをはじめ金になる学問を選ぶのがほとんどで、自国の伝統思想にまず関心がない(その話題をふって何度失笑されたことか)。

日本人のオレが「美しい中国」と言ってみてもはじまらないし、幼少の頃から「勝ち組」への熾烈な競争で闘っている人たち(=次世代をになうエリート)に、「仁義礼智」はほとんど無意味なのかもしれない。

それでもそんな話を語ることのできる友人が、「自分は決して例外的じゃないよ」と言っていたのが嬉しいことでした。