上野の国立博物館で「博物館に初もうで」という企画展が開かれている。今年の干支の「午」にちなんだ馬具、装身具をはじめ、馬が描かれた浮世絵なども多数展示され、新春気分にたっぷりひたれる。
「今年も万事うまく行きますように、願いを込めて…」とチラシもめでタイ。
中でも目玉は長谷川等伯の「牧馬図屏風」。山野に遊ぶ馬の群れと武人が描かれた迫力の絵巻。さらに楽しみだったのが新春特別公開作品として展示された、あの「松林図屏風」だ。水墨画の至宝と称され、博物館のサイトでも、是非見たい国宝の第一位に選ばれたという。霧に浮かぶ松林からは、葉ずれとともに風が吹き抜ける。すごい。
昨年の展示会で圧倒された名画に再会したのはとても嬉しかったけれど、嫌になることも待ち受けていた。ガラスの展示だなに囲まれた大作には、撮影禁止の印はないのだけれど、そこかしこでパシャパシャ、シャキーン、と携帯やデジカメで撮影する音が響き、うるさいったらありゃしない。
六曲一双の屏風だから、かなり後ろに下がらないと全体が見られない。近寄って筆跡をにらんでから下がると、その前でパシャ、横でもパシャッパシャと喧嘩売ってるのかオッサン、と大声を出したくなるけれど、正月正月、めでたい新春とぐっとこらえて、30分ほど松林の風をあびる。
今回の展示会が開催された「本館」は昭和13年に開館し、建物自体が重文指定されている。その前には大好きな樹木のひとつ「ユリノキ」がそびえている。銘板には「明治8、9年頃渡来した30粒の種から育った一本の苗木から明治14年に現在地に植えられたといわれ、以来博物館の歴史を見守り続けている。東京国立博物館は「ユリノキの博物館」「ユリノキの館」などといわれる」と記されていた。すっかり葉を落とした裸木だけれど、この木もなんだかめでたい♪
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