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どうしたNHK。クローズアップ現代「立ち飲み」「ちょい飲み」特集は民放ワイドショー並み。

2015-02-14 10:15:39 | 附属酒類経済研究所
                           
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要約問題として入試に出されたら、ちょっと困ってしまう。

一昨日でしょうか、深夜に一杯やりながらNHKを見ていたら再放送が始まりました。

こちら
(NHKオンラインから)

19:00に帰宅しているおじさま方に人気の「クローズアップ現代」。

その日の特集は

今夜ももう一杯
~酒場と日本人の新たな関係~


ホームページには視聴率も出ていました。
(12.2%(株式会社ビデオリサーチ世帯視聴率(関東地区))だそうです。)

昨夕、ウチの飲食部門の会議で、「あり方は?」などと紛糾したこともあり、思わず正座して(嘘です)見てしまいました。

で、内容ですが、イントロとして「大賑わいの立石の立ち飲み屋」が紹介され、その後吉田類さんが「大衆酒場っていいよねぇ」と自説を展開した後、4部構成?になっています。

まずはアパレル企業勤務の女性が登場、会社など、ふだんの人間関係から解放され、自分を飾らずに過ごせると、「女性の一人飲み」が話題に。

ここでスタジオ、

早稲田のセンセイの橋本健二さんが大衆酒場の昨今と、「住居という第1空間、職場という第2空間、その間の行き来の中でくつろげる第三空間が必要で、その一つが大衆酒場」と学者っぽくお話されています。

次いで最近の流れの一つとして、「若い人が立ち飲み屋を始める」という話。
若くして独立開業された店主さんが想いを語ります。

「肩肘はらずに、別にお化粧もしなくても、女性でもスウェットパンツにサンダルで来てもいいわけなんですよ」

そして、「ちょい飲み」ブームをして2つの事例が。

一つはファストフードやコンビニでの中食的な「ちょい飲み」「一人飲み」。
(実は30年くらい前、御茶ノ水のファーストキッチンにはビールがあって、結構お世話になった)

「居酒屋で飲むよりリラックスできます」

もう一つは、これもファストフードですが、吉野家などの「ちょい飲み」バージョンが勃興しているという話。
(神田の店は見学に行きました)


そんな「立ち飲み」「ちょい飲み」の紹介をまとめる形で「酒場と日本人の新たな関係」。

タイトルこそ大上段に構えた総括が入るのですが、結局最初の方の「第三空間が必要」とか「個人に帰る場所」とか「若い人・女性が」とか、なーんか細かいことの繰り返し。

立ち飲みの一つの背景にある「デフレ」とか「アベノミクスの中での二極化」などの経済的現象や、「(一部ですが)食への関心の低下」などは全く無視されている。

個々の取材のクオリティやセンセイの話はしっかりしているのですが、全体でみると、雑多な情報を並べ立て、したり顔のコメンテーターが思い付きで語る、情報番組と称する民放のワイドショーと変わらないレベル。

試験問題で「要約せよ」とあったら、「いろいろあった」としか書きようがありません。

今や御用放送局となったとも言われるNHK、庶民の厳しい懐事情に触れると叱られるのでしょうか、とも勘ぐりたくなります。

難しい世の中になったものです。

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