私にとって古伊万里の大師匠であるDr.kさんのところで、柿右衛門様式の素晴らしい向付が紹介されています。
そこでワタシも便乗して柿右衛門様式の小皿を紹介したいと思います。
「草花文に和本五寸皿」

直径14.5cmほどの小皿で、濁手の色絵柿右衛門です
業者さん曰く、「延宝期の色絵柿右衛門」だそうですが、正直なところワタシ程度の経験では判断不能ではあります。

見込み中央には判りにくいですが、確かに和本が青と黄、そいて緑で絵付けされています。

縁の部分の花散らし文は元禄期の柿右衛門にも見られますが、それよりは細かく多少丁寧に絵付けされているように感じます。

個人的に気に入っているのは、裏面の唐草繋ぎが青の色絵で絵付けされている点で、元禄期の染錦手だとこれが染付で描かれています。
わずかにホツがあることでウチへやって来た品で、特に珍しいとか優品とか言う訳ではありませんが、結構お気に入りの品です。
和本と花木の組み合わせ、はじめて見ました。
私としては、謡本であって欲しいです。
周縁の花たちも、控えめに華をそえていて、好ましいですね(^.^)
染付を施さないことを前提とした白磁に色絵だけを付加していますよね。
色絵がより映えるるように作られた白磁で、これぞ、乳白色の白磁ですね。
「特に珍しいとか優品とか言う訳ではありませんが」とありますが、とんでもありませんね。
なかなかないものですし、優品でしょう(^-^*)
この不思議な組み合わせには何か意味があるのかは、ワタシでは判りませんが
調べてみる価値はありそうですよね。
濁手の柿右衛門には染付を使わず、落款も無銘だというのは、昔何かで読んだ記憶があります
とはいえ、この時代の柿右衛門は滅多に入手できませんので、今一つ自信が持てない面もありました。
柿右衛門も以前よりは安くなったように感じますが
やはり盛期の色絵柿右衛門となると、さすがに立派な値段が付いているようです。