すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

“Jul”と“クリスマス”と“あかり”たち

2017-12-12 | ノルウェーの文化

 ●“Jul”、最も暗くなる冬至の祀り

  2017.12.7.朝8:16

最近の明るさ情報!
正午頃、まだ明るくなりますが、お日様は見えません。

では、いつが最も日が短く暗くなるのでしょうか?
 
それは冬至、日本もここも同じです。

今でこそ太陽が見えない理由がわかっていますが、
わからなかったらどうでしょう?

ここでは、
昔むかし、太陽の再来を祈る祀りが行われていたようです。

それを"Jul(ユル)"と言います。

家庭では、ご馳走を作り、暖を囲み語らい本を読み、
灯を愛おしみつつ、太陽の再来を心待ちにしたことでしょう。

静けさの中、音を楽しんだかもしれません。

●ニッセは、Julに忙しい!

"ニッセ"とは、北欧に住む小人の精霊。

私の家にもニッセがよく来ます。(いや、住んでいるのかな?)

探し物をしてなかなか見つからないと、
「ニッセの仕業だな」。
そして、ふいに見つかると、
「やっぱり、ニッセだな(にやり)」。

ニッセはいたずらをするだけではありません。
馬小屋に住むお茶目な働き者。

特に、Julの時節には、
子どもたちにプレゼントを運んでくれるのです!
(北欧に"サンタクロース"はいないのでした~!)

●クリスマスとJul

後にキリスト教がノルウェーにも伝来するのですが、
"Jul"とイエスの生誕時期がちょうど重なったんですねえ。
そこで、"Jul"は"クリスマス"も意味するようになったようです。

ノルウェー・英語辞典では、
"Jul"は"Christmas"と訳されています。

●心温めてくれる"あかり"たち

クリスマスの4週間前から、ここでも町はにぎわいます。

  2017.12.07.13:24

12月第一土曜日には
街の広場に立てられた木(Juletre)の点灯フェスタがありました。

  2017.12.02.16:12

カフェは、人を招くが如く柔らかな灯りを放ち、
おしゃべり好きな人たちでいっぱいです。

 

雪は足元を落ち着かせ、街灯の明るさを増してくれます。
雪雲は空に明かりを籠らせるよう。

晩に出た月が朝だけでなく昼過ぎまで照り、
また夜に出てくるのには驚きました。

    2017.12.7.昼12:00

オーロラが夕方4時前から現れることもあります。

個々の家はカーテンを閉めず、
留守中も灯りをつけたままにしてくれます。
可愛らしく中から外を照らし合うような灯りには、
歩いていても、バスから眺めても、ほっこりします。

窓ぎわにほんのりと光る星(Julestjerne)、好きだわあ。

そこで、我が家にもJulestjerneを買いました!

 

お陰様で、私も落ち込むことなく元気で過ごさせてもらっています。

皆さんもよき師走をお過ごしくださいませ。

       

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする