磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

働きすぎに斃れて-過労死・過労自殺の語る労働史-

2010年05月08日 | 読書日記など
『働きすぎに斃れて-過労死・過労自殺の語る労働史-』
   熊沢誠・著/岩波書店2010年

表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。

「死にいたるまで働く人びと、それはまるであなた自身の姿ではないか--。ふつうの労働者が「しがらみ」に絡めとられながら限界まで働くことによって支えられてきた日本社会。そのいびつな構造が生み出した厖大な数の過労死・過労自殺の事例を凝視し、日本の労働史を描き出す。現状を変えていくための、鎮魂の物語。」



証券マン、一億円突破!
--ノルマにおわれ、いつの間にか……。
高給とっても、命を失ってしまえば、もともこもない……。

サービス残業という言葉がよく出てきます……。
一流企業といえども日本ではやっていますね。倫理のめんでは、三流以下という一流企業もあるようですね……

そして、パワハラ。下「」引用。

「一○章では、濃淡さまざまながら、九○年代後半から際立ってきた上司のパワーハラスメントが大きな役割を果した過労自殺の事例-略-」

きれいごとはいうが、結局なにもしてくれなかった会社……。

動脈破裂のくも膜下出血。

箝口令が敷かれた同僚が証言することもなかった……。

永井製本には退職金制度なしで補償も一切なし。

トヨタ、大日本印刷、教師、カルビー、地方公務員、電通……。

index

勝ち組とかいわれて、うかれていたら、過労自殺・過労死……。

そして、今の日本の労働の現場……。下「」引用。

「だが、たとえば「漂流フリーター」や日雇派遣の若者の文字どおりの生活苦は、正社員の若者たちの、働きすぎの挙げ句に頻発する「心の危機」、退職、過労自殺……とまさに表裏一体なのだ。非正規雇用者を正職員にすればことはすむというものではなく、改善に向けた労働の構造分析はその両者を貫くものでなければならない。そう考えて私はひそかに、いまあらためて過労死・過労自殺に関する著作を世に問うことの意義をみずからに納得させようとしている。
   二○一○年 厳冬   熊沢誠」

構造的なものが問題なのに、それを見つめることもできない経営者たち、労働団体……。

この狂った構造では、多くの企業も利益は得られないだろう……。パイが小さくなっていっては……。

得られるのは、一部の企業と、政治屋、官僚などであろう……。

いろいろ破壊したブッシュと竹中、小泉……。

しかし、政権交代があっても、構造的にはまったく変りがない……。

目先の政策しかいえない人たちに、本当の改革は無理だろう……。







index

もくじ



エンタメ@BlogRanking




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。