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中・高校生と学ぶ福島原発事故と放射能Q&A

2012年07月26日 | 読書日記など
『中・高校生と学ぶ福島原発事故と放射能Q&A』
   歴史教育者協議会・編/平和文化2012年

原発推進ではない本でしょう。



「原発の「五重の壁」」と安全神話。下「」引用。

「深刻な事故は起こらないという原発の「安全神話」は、2011年3月11日に崩壊しました。いわゆる「原子力村」の人たちは、大きな地震は起こらないという想定と、原発は「五重の壁」(ペレット、燃料被覆管・原子炉圧力容器、原子炉格納容器、建屋)で守られているので安全だと宣伝してきました。一方、以前から、少なからぬ学者や技術者が巨大地震と津波による事故の可能性を指摘してきましたが、国も東電も、これらの警鐘をずっと無視してきたのです。
 政府の、東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会「中間報告」(2011年12月26日)は、初期段階に1~3号機の原子炉内は2800℃をこえ、燃料棒が溶けて圧力容器の底に落下(メルトダウン=炉心溶融)し、さらに溶けた核燃料(1号機は85%強)が格納容器に落下したことや、電源が失われた際の無為無策などを指摘しています。福島原発事故は、初動操作を東電と政府が知らなかったことによる人災ともいえるでしょう。」

「政府による無意味な「同心円状の避難地域」指定と情報隠し」

「胎児にまで到達する人工放射性物質による内部被曝」 下「」引用。

「-略-内部被曝による健康影響は母体より細胞分裂のさかんな胎児でより大きく、胎児は、流産や死産、発達障害などさまざまな障害を背負うことになります。チェルノブイリ原発事故後、平均空間線量率が0.4mSv/年のヨーロッパでも、胎児の健康障害の発症率が確実に高まります。」

「内部被曝を隠す文部科学省の中・高校生向け副読本」 下「」引用。

「「α線は紙1枚で遮ることができる」などと説明する文部科学省副読本は、内部被曝隠しの典型です。放射線は飛距離の2乗に反比例して弱くなります。逆にみれば、より近くから照射される放射線ほどその健康影響リスクは大きいのです。ガンマ(γ)線より電離密度の大きいα線やβ線がからだをつくる細胞内のDNAの二重らせんが切断され、異常再結合=障害の原因となります。
 内部被曝の健康影響リスクについて、ECRR(欧州放射線リスク委員会)は、人工放射性物質のなかでも、水に解けない化合物やストロンチウム90など骨や歯に何十年もとどまる核種は、内部被曝によって重大なDNA障害を引き起こす、と警告しています。人工放射性物質による「低線量」内部被曝の健康影響リスクを重視ているからです。しかし、ICRP(国際放射線防護委員会)は内部被曝の健康影響リスクはほとんど無視しています。さらに「原子力ムラ」(東電「原発利益共同体」と日本政府)は年100ミリシーベルト(mSv)以下なら安全と宣伝し、子どもたちを人工放射性物質によって汚染さされた地に住みつづけさせようとしています。」

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「福島県での原発反対のたたかい」 下「」引用。

「福島での反原発運動は、東北電力が双葉郡浪江町に原発計画を立てた1968年からはじまりました。東電にも安全運転、地震・津波対策の強化を求め、1973年に長年の要求であった「立地には地元住民の声を聞け」が実現し、初の公聴会が福島市で開催されました。1975年には福島第二原発1号炉設置取り消し訴訟を起こし、司法の場で18年間もたたかいました。審査中の1979年にスリーマイル島事故、1986年にはチェルノブイリ事故が起きましたが、国・東電は「日本の原発は絶対安全」だとしてなんの対策もとらず、最高裁判所が「原発は安全」と判決し、裁判は終了しました。
 福島県のモモ栽培農家の大橋芳啓さんは、「37年前、原告401人で福島の原告は切り崩された。司法は『原発推進』の立場で、『絶対安全だ』と敗訴になった。それが悔しい」と述べています。
 それでも、原発が立地された地域の住民は、ねばり強く反対運動をすすめていきました。」

もくじ

「原子力平和利用博覧会」 下「」引用。

「1955年11月1日、東京の日比谷公園で、読売新聞社とアメリカ広報庁主催の「原子力平和利用博覧会」が開幕しました。読売新聞社主・正力松太郎の側近だった柴田秀利によると、費用は「一切向こう(米国)持ち」だったといいます。ビキニ事件で高まった原水爆禁止の世論を塗り替えるのがアメリカ側の狙いでした。12月12日までの6週間に36万7669人を集めました。同博覧会は1956年1月以降、名古屋・京都・大阪・広島で開かれ、1957年8月までに他の7カ所を巡回。中国・西日本・北海道新聞など各地の有力紙が主催・後援しました。京都・大阪会場の主催は朝日新聞大阪本社でした。
   (朝日新聞「原発とメディア」27/2011年11月7日より)」

朝日新聞社も推進……。
今もベースは推進でしょうね。
売れるから、反原発も掲載という感じでしょう……。

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