磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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角川文庫 ドーム-終末への序曲

2009年01月23日 | 読書日記など
この小説はまるでヒロシマ・ナガサキを知らない外国人が書いたような小説です。

そして、ありえない小説です。
ありえない話でも楽しめるものではありません。
まず、ドームの技術なども、現在でも妄想の世界……。
宇宙旅行などに関してこのような技術の研究をしているというが……。

--このようなものがあるから、生き残れるは実に甘い!

この小説には選民思想だとか、ナチズムだとか、そこで生き残る人たちのことが書かれてある……。

まず、このような施設をテロリストが狙わないのだろうか?
そして、こんな人たちのかわりにと、クーデターは起きないのだろうか?
--そして、外国もこのような施設を攻撃することは忘れないだろう……。

それとも、エリートなら核兵器でも生き残れると勘違いさせたいのか?
--ドーム内では、原子炉が動いていて、それもコ・ジェネ……。
現在も不可能な技術ですね……。

核戦争で核の冬がきて、生物も今のままではいられない。
つまり、微生物ほど遺伝子変化して、生き残れるだろうが……。
その遺伝子変化によって……。
ドーム内にウィルスがまったく入らないようにするのも、かなり困難だろう……。

もし生き残った人や動物たちが、小さな穴をあけたら、それでおしまいかもしれない……。

あきれたことに、ゼネコンとタイアップしている小説……。

こんな妄想に酔いしれるよりも、核廃絶ですね。

--ソフトエネルギーは世界では、もうすでに原子力を上回ったという……。
この国では、癒着する文化人、企業、科学者、官僚、政治家がおり、高くて危険な原子力を推進している。

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その技術は核兵器に応用されている……。



『角川文庫4647 ドーム-終末への序曲-上』
    夏樹静子・著/角川書店1989年

表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。

「水爆実験地で幼児被曝し、東大研究生として来日した若い女性ジュディ。白血病に冒されていた彼女の切実な願いは、地球文明の滅びの芽といえる全面核戦争が起きても、人類を生き残らせることだった。
 彼女と設計技師・吉田史郎との愛が、核時代のノアの方舟「ドーム」を発想させた。この巨大なドームが完成すれば、地球が“核の冬”に覆われて死滅した後も、千名の生命が永らえることができる--。-略-」

そして、豊富なエネルギーだとさ……。下「」引用。

「ドームでは電力エネルギーと原子炉の豊富な余熱を利用して、地下一層から三層までを農場に充てております。千名の人口が世代交替によつてたとえ千五百、二千名と増加しましても、汚染されないクリーンな食料を、常に豊富に供給することができるようになっています」



『角川文庫7648 ドーム-終末への序曲-下』
    夏樹静子・著/角川書店1989年

ナチズムとかが書かれてあるが、原子力そのものが、差別によってしか動作しない……。

それも、著者は理解していないのか?

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著者もその一員だろうか?……

そして、ゼネコンの関係者が本物の技術と……。

困ったものです……。

小説では何代ものことを考慮しているという……。

コンクリートや、その他の材料もずっとリサイクルできるのか?

いろいろな問題があるだろうに……。




わずか1000人で、いろいろな技術を維持していくことは不可能に近いのでは……。

原子炉もあるというし……。

原子炉の廃棄物はどこに棄てるのだ?

--シェルター程度なら、ありえることだろうが……。

原子炉まで持っているとは、あきれるばかりである……。

しかし、もし、このドームが可能ならば……。

今、使い捨てのような労働者、奴隷労働している人たちのおかげで、セレブは楽しい生活をしていることが理解できるだろう……。

セレブで差別主義者の欲ばかりが集まった世界、ぶきみですね……。

ホラーにしたら、おもしろいかもしれない……。

竹中とか小泉とか、中曽根、田母神が集まって、豊かな世界がつくれると思っているのか?

お笑い草だね!

作家はまず、お客さん(読者)が1000人では廃業しないといけないだろう……。

--まるで、ナチス・ドイツ時代、精神障害者の虐殺に手をかした精神科医のようだ……。






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