磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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おはなしワンダー94 さんにんたろうのばけものたいじ

2009年07月28日 | 読書日記など
『おはなしワンダー94 さんにんたろうのばけものたいじ』
   さねとうあきら・作/井上洋介・絵/世界文化社1989年

このような文章なら、若いころの磯野鱧男なら、もっと楽しく書けるなどと、思い上っていただろうなあー。
もちろん、十代のころだけど……。



だけど、大人になって、テレビのお笑い番組をみていて、これは笑ってはいけないことだと思うこともあったりするようになった……。

さねとう作品は、実に綱渡りしている作品だろうと思う。

吉本のような、人権侵害とまではいっていないと思うが……。

吉本といっても、昔の吉本新喜劇などはそうではなかった。

「ブス」とかいっていても、実は美しいのは「ブス」といわれる人の方……。

「アホ」といわれていも、実は人間として賢いのは「アホ」といわれている人たちの方……。

松竹新喜劇の藤山寛美もそういう方程式だった……。

今も、現実は、実にそういうことが多いのだが……。

「私的市民」という言葉を使って表現するならば、「私的市民」では「アホ」は蔑むものだろう……。

実際のことなど、彼らは見つめない。教養ある野蛮人たち!

「アホ」を「アホ」として、いじめる。……それがお笑い?

そんなことをしている人間こそが、お笑い!

蔑みの対象だろうとボクは思う……。

それを笑っている人たちが蔑まれても、当然の評価だろうともボクは思う……。人権侵害、いじめが楽しいこととする……、そんな人たちは批難されて当然だとボクは考える。

まさに「私的市民」だらけの社会だ。

--もちろん、さねとうは、そこまで酷くはない。

しかし、冒険する作家なので、こけることもある……。

彼は「公的市民」であろうとしていた作家でもある……。

言葉でいうのは簡単だが、人間というものは「私的市民」になりやすいものだ……。

もちろん、私を含めてのことだ。










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