磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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戦争をつたえる絵本1 戦争にでかけたおしらさま

2009年04月06日 | 読書日記など
『戦争をつたえる絵本1 戦争にでかけたおしらさま』
   さねとうあきら・作/福田庄助・絵/サンリード1982年

東北地方できいた話を作品にされたようです。



意味深いことが書かれあります。
「あとがき」さねとうあきら・著。 下「」引用。

「戦争体験がない人の中には、かりに戦争がはじまったとしても、自分だけは無関係なのだ、勝手にやればよい、と考えている人がいるようです。しかし、やりたくなければ、知らんふりしていられる、と他人事のように考えてしまうのは、大きなまちがいです。
 国が総力をあげてたたかう近代戦争において、国民の一致団結がなければ、とうていたたかいぬくことはできません。いったん戦争になったら、戦場の兵士ばかりでなく、女性も老人も、子どもまでもが、それこそ命がけでたたかわなければならないのです。やりたくないなんて考える暇もなく、死にもの狂いでやらされてしまうところに、戦争の恐ろしさがあります。
 私が東北地方を旅しているときに、「神の出征」の話をききました。戦争にでかけたというのです。小さな祠堂(しどう)にまつられた神々が、村人たちの祈りを背負って、戦争にでかけたというのです。まるでお盆の灯籠流しのように、白い御幣(ごへい)が川を下って行ったというのですが、村の平和な暮らしを守り、村人に豊かなみのりをもたらす神々が、いったいどういう思いを抱いて、血と硝煙の匂いに満ちた戦場にでかけて行ったことでしょう。私は、それを考えると背筋が寒くなりました。
 平和なときには、とてもバカげていて、許されないことだ、と冷静に判断できる事がらでも、いったん戦争になると、当り前のことになってしまいます。その恐ろしさをかみしめたときに、はじめて戦争の尊さを知り、戦争への怒りと憎しみが自分のものになるのではないでしょうか。
   一九八二年六月」


おしらさま……。下「」引用。

「おしらさまは、仙吉のはらまきにもぐりこんで、はるばる海をわたることになった。
 へいたいをぎっしりつめこんだふねのそこは、いきがつまりそうにあつくるしかったが、おしらさまだって、日本の神さまだ。
 --お国のためだ。がまん、がまん。
 と、へいたいになったつもりで、がんばった。」

戦争なんて、野蛮で冷酷なことは、神様たちもあきれて、困っておられることでしょうね……。
--戦争をする人たちは、悪魔のようなものを神とするようだ。

例・原爆神話……。

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