磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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新藤兼人の足跡 1 青春

2008年07月10日 | 読書日記など
『新藤兼人の足跡 1 青春』
   新藤兼人・著/岩波書店1993年

エッセイと言って、いいかと思います。
--それとシナリオが2本掲載されていました。



■目次・主なタイトルのみ■
まえがき--ウロコよ落ちろ
1 それは青春だった  1
2 わが青春  21
3 出会い--極私的乙羽信子論  99
4 シナリオ 愛妻物語  219
5 原爆の子  275

--「青春の一撃--「戦艦ポチョムキン」」
シナリオ講座を受けていたとき、この映画のことを習いました。
階段を乳母車が落ちていくシーンが見事なモンタジュー法でつくられているという。
永遠に語り継がれていく教科書的映画と……。

■Battleship Potempkin -
Odessa Steps scene (Einsenstein 1925)■




上京した新藤兼人。下「」引用。

「東京へ着くとまっ直ぐに豊島園裏の富士スタジオへ行った。大泉の撮影所はまだ建設中だという-略-昭和十年四月、着いたその足で、千葉県谷津(やつ)へ行くんだと言われて、トラックに乗せられた。何がなんだかわからないままにそういうことになった。トラックには大道具の荷物などが積んであって、その上乗りである。東京へ行ったら銀座を見たいと思ったがそれどころではない。」

独立プロで、成功する。下「」引用。

「『原爆の子』は八月六日の原爆記念日に広島で上映され、はいりきれないほどの人がはいった。独立系の配給会社で配給されることなったのだ。全国的に大ヒットした。とうとうわたしたちは自分たちの手で映画を作ることができたのだ。やろうと思えばやれるんだと大きな声で叫びたい気持ちだった。」

しかし、大変だったようだ……。

--『裸の島』がモスクワ映画祭でグランプリ。下「」引用。

世界各国へ売れた。下「」引用。
「『第五福竜丸』で宿賃が払えなかった焼津へ借金を払いに行くと、「ほんとうに払ってくれるんですか」と旅館の主人は信じられないふうだったという。」

社会をテーマにすると……。下「」引用。

「『原爆の子』や『第五福竜丸』はテーマ劇である。社会をまずとらえ、その中の人間を描いた。『狼』もそうである。資本主義の牙城として保険会社をとらえ、その中の保険外交員たちの貧しい存在を描いた。人間と社会の仕組みや資本主義の構造は解明されたが、問題となる人間はどうしても概念的になり勝ちだ。それはイプセンの『人間の家』や『民衆の敵』を見ればよくわかる。」



■Naked Island (1960) #1(裸の島)■














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