磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

本多勝一集17 殺される側の論理

2008年10月05日 | 読書日記など
『本多勝一集17 殺される側の論理』
    朝日新聞社1995年

単純すぎる論理ではないか? とボクはこの本を読んでいて思いました。



ボクは若いころ、「青い芝の会」のメンバー関わっていました。懐かしく思いました。下「」引用。

「とくに「青い芝の会」を中心とするCP者の側から、根本的疑問が提出されたからであります。
 脳性マヒに限らず、どんな身体障害者にしろ、障害だけが理由で心の底から死にたい、自殺した身障者は、死にたいと考えるようになったか検討すれば、おそらくほとんどは、障害自体によるものではなく、障害を原因とするさまざまな差別や貧困行政によって「自殺させられた」のであり、要するに殺されたに等しいことがわかります。」

「自殺させられた」という表現も生々しい感じがしますね。

多くのボクの担任だった教師たちなら、「他者の責任にしなさんな!」と叱るでしょうね……きっと……。

まあ、そういうエリートたちは、殺す側の論理なのでしょうか?

突飛すぎる表現のように思えますが、ボクには100%否定することもできないですね。


「ヒロシマの死と京都の生」というタイトルも目をひきます。
--特に京都生れや育ちのボクなどには……。


ソンミ事件のことが書かれてありました。アジア人を虫けらに思うようなジョージ・ヲーレス(アラバマ州知事)。あのソンミ虐殺事件のカリー中尉に握手を求め、英雄として称賛。


ニクソンの嘘が書かれてありました。下「」引用。

「南ベトナムのソンミ村での米軍による虐殺事件について、ニクソン大統領は「一般的なものではなく、特殊な事件」と語った。だが、ベトナムで最前線に従軍したことのあるジャーナリストなら、ニクソン大統領の言葉が正反対であって、実はあれが米軍の「一般的なやり方」であることは、たいてい知っている。」

アイヌ問題でもこんな発言が……。下「」引用。
「アイヌ出身の言語学者だった知里真志保北大教授は、まさに私のいう「差別された者の怒り」「強姦された侵略された者が生涯抱きつづける爆弾」を秘めていました。」

中国ももはや帝国主義とアフリカの人たちが言ったとしても、当然だろうと思いますが……。まだ、そんな時代ではなかった。下「」引用。

「中国や北ベトナムに、あれほど全人民を武装させたのは何でしょうか。それこそ正に、日本や合衆国だったのです。さんざん侵略された末、何百人、いや、千万人単位の国民を殺されて悟ったことのひとつが、「武器をとれ」だったのだ。強力に武装していないからこそ、帝国主義や軍国主義に対して無力だった。もうどこから攻めてきても反撃できるだけの力を持とう。その結果がいまの「武装中国」です。」

日本は西欧列強のように植民地主義になったのが、西欧列強よりも許せないといっていた中国人。

今は中国が、スーダンやミャンマー(ビルマ)で、アメリカと同様に、ひどいことをしていると訴える人たちもいます……。

あんなことをいっていた中国人が、資源ほしさに大量虐殺を無視しているとは驚きです。

勝ち組の人に読んでいただきたい文章。下「」引用。

「普通の何倍もお金をもらっているのが「仕事」の定義だとすれば、殺し屋などは一番いい仕事だ。アウシュビッツの殺人工場で働いたナチももちろん仕事」






もくじ





エンタメ@BlogRanking



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。