磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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核の栄光と挫折 巨大科学の支配者たち

2007年10月15日 | 読書日記など
『核の栄光と挫折 巨大科学の支配者たち』
   ピーター・プリノングル、
     ジェームズ・スピーゲルマン(著)/
       浦田誠親(監訳)/時事通信社1982年

大量虐殺兵器をつくることで、栄光を得られるというのか?……。そして、その危険なシロモノを「平和のための……」というウソの名目で、多くの人を不幸にするかもしれないのに、栄光を得ようと思っているのか……。



原爆の父が書き残しています。下「」引用。

「物理学者たちは、どんな野卑、どんなユーモア、どんな誇張をもってしても消し去ることのできないある種のなまの感覚で罪を知ってきた。そしてこれは彼らが失うことのできない知識なのである。
   --J・ロバート・オッペンハイマー、一九四八年」

ハイゼルベルグが、ヒトラー相当の手に原爆を渡したくないと思ったということを、この本でも否定。
しかし、論理として成立していないとボクは思う……。下「」引用。

「しかし、押収されたドイツ側の文書から集めた事実にてらしてみると、そうした見解が必ずしもあてはまらない。ドイツ側の文書は、少なくとも一九四二年まで、ドイツの物理学者たちがウラン計画に没頭していたことを示しており、それは原爆製造を簡単に実現しかねないものだった。」

ウラン計画=原爆とはならないのでは?
ボーアが見たハイゼルベルグの設計図は、発電のためのものだったという……。
ボーアは原爆のためのものだと勘違いしたらしい。
しかし、それも止めたのは懸命だったとしか思えない……。
--危険なこと、不経済なこと、必要もないこと……が理解できたら……。

そして、失敗した理由についてはどこも取れない……。下「」引用。

「ドイツが失敗した大きな理由の一つは、専門にかかわる俗物主義であった。物理学者たちは、黒板に書いた理論を実際の場に移す段になった説き、技術屋にその先をやらせようとしなかった。物理学者たちは、いつも工業技術を一段下の職業とみなしていた。」

それだけなら、ドイツの科学は世界一になれなかっただろう。
当時世界一はドイツだった。

“水爆の父”--テラー(米国)とサハロフ(ソ連)

【映画】「博士の異常な愛情」は、ドイツのロケット技術者ブラウンと、“水爆の父”テラーを意図的に混ぜ合わせたイメージだという。

テラーは水爆の悪の権化のようになり、大学のキャンパスでは「戦争犯罪人」と呼ばれた。
他方、サハロフは、1973年ノーベル平和賞受賞。

三菱財閥のことも書かれてありました。
--戦時中、同社は「日本の兵器廠」として知られ、零戦から最大の艦船までを生産。
丹羽周夫は研究計画をより進んだ原子炉システムへ方向転換させたという。










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