磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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調査報道がジャーナリズムを変える

2012年09月11日 | 読書日記など
『調査報道がジャーナリズムを変える』
   田島泰彦、山本博、原寿雄・編/花伝社2011年

調査報道とは……。下「」引用。

「調査報道とは、政府・官庁や大企業などによる発表情報をそのまま伝えるというスタイル(「発表報道」)ではなく、生起する重要な事実をジャーナリストやメディアが独自に取材、調査し 、報道する手法のことを指しているが、ジャーナリズムは発表報道に安易に依存し、権力監視の機能が衰退しているのではないかという厳しい批判も向けられてきた。これを克服して、ジャーナリズムが本来の逞しく、活力に満ちた姿を取り戻すためにも、メディアの内外で調査報道の役割が期待されている。
 にもかかわらず、このたびの3・11東日本大震災に起因する福島原発事故をめぐっては、メインストリームメディアを舞台にかつての「大本営発表」報道と見まちがいかねない発表報道がまかり通り、調査報道はきわめて少ないと言わざるを得ず、ジャーナリズムの危機的な現実が改めて露になった。」



「記者クラブ」の壁について書かれてあります。

ジャーナリズムなどの力で……。下「」引用。

「先に言及したラロック証言やライシャワー証言は、日本のメディアが地道に掘り起こした密約報道の先駆的取り組みだった。また核持ち込み疑惑を追及したのはマスメディアだけではなく、解禁された米側公文書の発掘を丹念に続けてきた日米史の専門家や独立系リサーチャーらの努力によるところがきわめて大きい。つまり、「官」がかたくなに否定し続けてきた日米密約の実態解明へと政府の歩を進めさせたのは、「政」の力と言うよりは、ジャーナリズムやアカデミズムといった「言論」、さらにそれを支える「民」に負うところが多いのである。」

『週刊金曜日』=リベラル系。下「」引用。

「一方、『週刊金曜日』は今や数少なくなってしまった-略-ベル系の論調を基軸とする週刊誌メディアであり、各種の市民団体などとも密接な連関を有した紙面作りを行なっている。「思想」や「立場」からいうえば大きな隔たりのある村上氏と『週刊金曜日』だったが、そんな両者が手を取り合い、検察捜査の問題点を考える勉強会を立ち上げて見たいというのである。-略-
 つまり、双方に双方なりの思惑はあったわけだが、ただ、よく考えてみるならば、検察捜査や刑事司法システムの問題点を検証する作業に、「右」も「左」もありはしない。逆に言えば、右派的な重鎮政治家として名を馳せた村上氏と、リベラル的なメディアである『週刊金曜日』が協力するならば、じつに幅広い立場の人々から直接に話を聞くことができるに違いないだろうと思えた。-略-」

index

「日米とも調査報道は新段階に」 下「」引用。

「私が独立プロダクション型と呼ぶ調査報道組織は活発だが、規模は小さく、それぞれ特定のにテーマをピックアップしているブティックのようなもので、既成メディアのような社会全体に踏み込んだ総合的報道活動の代替はできそうもない。
 日本の調査報道はどう展望するか。プロダクション型の非営利報道機関が実現する可能性は、寄付を免税にしても、伝統的な寄付文化の違いから容易ではない。-略-」









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