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元素の発明発見物語-錬金術師の物語から超ウラン元素の発見まで-

2010年11月30日 | 読書日記など
『元素の発明発見物語-錬金術師の物語から超ウラン元素の発見まで- 発明発見物語全集 17』
   板倉聖宣・編/国土社1985年

ラボアジェは死刑にされたそうです……。



「つけ木」(マッチが発明される以前)。下「」引用。

「硫黄は燃えやすいので、いまもマッチ棒の先たんの薬のなかに入れてある。マッチが発明される前は、木の切れはしに硫黄だけつけた「つけ木」といものが広く利用されていた。火は“火打ち石”と“火打ち金(がね)”をぶっつけておこすこともできるが、近くに火があれば、そこから火を移すのがいちばん手っとり早い。そんなとき、硫黄のついたつけ木があると、だれでもかんたんに火を移しかえることができたのである。」

ラボアジェは「徴税請負人」。下「」引用。

「ラボアジェも、自分の家にりっぱな実験室をつくって思いきり実験したいと思った。
 それには、お金がいる。そのお金をどうしてかせぎだせばいいのだろうか。はじめはお父さんのような検察官か弁護士になるつもりだったが、かれはもっといい仕事をみつけた。「徴税請負人(ちょうぜいうけおいにん)」になることである。
 そのころのフランスでは、国家で関税や消費税をとる仕事がまにあわないので、「民間の資本家たちにその税金の分だけ前ばらいしてもらう」という方法をとっていた。
 その「国のために税金を立てかえばらいする資本家」のことを徴税請負人といった。定員六十名で、国家のために大量のお金を立てかえばらいして税金をとりたてる仕事をするので、そのもうけはとても大きいものだった。-略-」

パリ市民の怒りをかったラボアジェ……。下「」引用。

「かれは、徴税請負人の一員としてパリ市の物品入荷税の委員を担当したとき、その税収入を計算しておかしなことを発見した。かれは、まずパリ市の人口をもとにしてパリ市民は最低どのくらいの食糧を食べていることになるか計算してみた。ところが、一年の食糧の入荷税の収入をもにとして計算するとその最低食糧の五分の四ほどしかパリ市に入っていないことになることを発見したのだ。
「これでは、パリ市民の五分の一は毎年餓死しなければならない計算になる。しかし、じっさいにはそんな餓死者はでていない。ということは、少なくともその分の食糧は入荷税をしはらわずに脱税(密輸)していることとになる」
 そう考えたラボアジェは、「密輸をふせぐためには、パリ市のまわりをぐるりと城壁でとりかこむ必要がある」と提案した。この提案はすぐにはうけ入れられなかったが、数年後に実現した。その結果、密輸がへって国家の収入がふえたが、ラボアジェはパリ市民の怒りをかうことになった。」

フランス革命で死刑に。下「」引用。

「-略-そして、一七九三年一月に元国王のルイ十六世が死刑にされたあと、さらに革命派のなかでの指導権をあらそいがきょくたんなものになり、反対派の政治家をとらえて「民衆の的」として死刑にすることがさかんになった。
 もともと、徴税請負人は民衆の敵とみなされていたので、ラボアジェの身辺も危険になった。そして、ついに一七九三年の末、ラボアジェは、多くの元徴税請負人とともにとらえられ、翌年の五月八日、死刑にされてしまったのだった。
 化学に新しい元素、正しい元素の考えをもちこんで革命をなしとげたラボアジェは、フランス革命のなかで命をおとすことになったのだ。
 しかし、かれのなしとげた化学の革命はその後着々とその成果を積みあげることになった。かれのきめた三十三種の元素を基礎にして、元素の数は着実にふえていったのである。」

電気の力でとりだされた金属元素……。

「原子からの光〈放射線〉をたよりに発見された元素--ポロニウム・ラジウム・ラドン・プロトアクチニウム--」

サイクロトン(粒子を加速する道具)……。下「」引用。

「サイクロトンという装置は、一九二九年に発明されたが、その原理はなわとびの回転をだんだんはやくしていく方法と同じである。つまり、粒子にぐるぐるまわりの運動をさせながら、同じところにもどってくるたびに、うしろからおして、だんだんスピードをあげていくものである。
 そのサイクロトンが、元素を人工的につくるのに利用されるようになったのである。」









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