原子力事業に正義はあるか－六ケ所核燃料サイクルの真実－

『原子力事業に正義はあるか－六ケ所核燃料サイクルの真実－』
　　　秋元健治・著/現代書館2011年

反対派の人たちの意見や感想をもっと書いて欲しかったとボクは思います。



福田赳夫大臣と田中角栄幹事長。下「」引用。
「十和田市の三本木中学校体育館でおこなわれた講演会には、三○○○人もの県民がつめかけた。壇上では福田赳夫大蔵大臣が、ユーモアを交えながら次のように言った。
「陸奥湾、小川原湖地域は工業開発によって日本最大の拠点となる。私も協力会の一員として協力したい」
　二年後に総理大臣となる自民党幹事長田中角栄も記者会見でこう述べた。
「陸奥湾、小川原湖地域を製鉄から自動車などの製品を一貫して製造する。いわゆるワンセット工業の第一号に考えている」」

過熱投機防止できず。下「」引用。
「「巨大開発」に県の命運をかける意気込みの青森県は、過熱する土地の投機買いをなんとか抑えたかったが、私有地の売買契約をとめる方策はなかった。」

東通村原発。下「」引用。
「東通村は、青森圏下北半島の東北部にあり、寒立馬（かんだちめ）やヒバの埋没林、猿ヶ森砂丘で知られる。しかし一九七○年当時、人口一万足らずのこの村では、一三○○人もの恒常的な出稼ぎがあった。農業者は冬季に、さらに漁業者も夏季に仕事を求め村を離れ、村びとの多くは過疎の悲哀を身にしみて知っている。村役場は、一九八八年まで隣接するむつ市に置かれていた。それは村内の道路が未整備だったのが理由だったが、離島でもないのにこうした事例は珍しい。－略－そして下北半島の東通村は、一九六四年十月に「原発建設適地」として評価された。村議会は、「原子力発電所設備についての請願書」を満場一致で採択した。－略－」

出稼ぎ＝「貧乏公害」　下「」引用。
「公害、公害と騒ぐけれども、この貧乏こそ最大の公害ではないか。おれは年中、公害地帯で働いているが、あの公害より貧乏公害のほうがよっぽど骨身にこたえる」

出稼ぎでもいいから、帰れる「ふるさと」がほしいと、福島の被災者たちは思っておられるのではないでしょうか？

こんなことが通ったとしても、福島のような大事故が起きたら、それどころではない。
そんなことも考えられなかった人たち……。六ケ所ではさらにひどいことになるというのに……。

そしてこれから、いかに健康や命が尊いものであることか、被害者たちは痛切に感じることでしょう。
このような気楽な言動に、そのような人たちが怒りをもっても当然のことでしようね……。

「小さな村の大きな選挙」　下「」引用。
「県内外の政財界は、「むつ小川原開発」の是非を問う六ケ所村の村長選挙に注目していた。「小さな村の大きな選挙」と呼ばれた村長選挙の結果をもっとも安堵してたのは、竹内俊吉知事だったろう。「むつ小川原開発」推進の候補が辛くも勝利した選挙結果に、竹内知事は感想をこうもらしている。
「正直なところほっとしている」」

命をかけても阻止する！　下「」引用。
「この日、泊漁協を日本原燃サービスの佐藤豊作所長、日本原燃産業の荒木正能所長が訪れていた。かれらは、海域調査の同意書に受け取るため賛成派理事に呼ばれていたのだ。慎重・反対派の組合員たちは二人を見つけると、激しく抗議した。
「こんな汚いやり方で、調査協力の判をもらうのか」
「海域調査の諾否は臨時総会で決める。強行するなら命をかけてでも阻止する。帰れ！」－略－」

「立ち上がる市民たち」　下「」引用。
「青森県内で「反核燃」の声をあげたのは、漁業者や農業者だけではなかった。チェルノブイリ原発事故以降、それは全国的な運動になっていた。大勢の市民たちが草の根運動をおこない、国や青森県にたいし核燃料サイクル基地にの反対署名や公開質問状を提出した。一九八八年一月につくられた「ストップ・ザ・核燃青森県センター」は、県内八万人を含む三八万人以上の反対署名を集め、青森県に提出した。青森県は、市民団体の署名簿をマスコミの前で受け取りはしたが、そうした市民たちをまったく相手にしなかった。ここで一部の市民たちは、核燃料サイクル基地の立地、建設、操業許可などについて違法性を問う法廷闘争へ向かう。
　一九八八年八月六日、「核燃料サイクル阻止一万人訴訟原告団」（「一万人訴訟原告団」）が結成された。その代表者として名を連ねた三人はす、東北町農民政治連盟委員長の木村義雄、六ケ所村の「核燃から漁場を守る会」の高梨酉蔵、「リンゴの花の会」の大下由宮子だった。この原告団は、最終的に県内外で一万人の結集をめざし核燃料サイクル基地をめぐる法廷闘争を闘う。核燃料サイクル基地は、青森県だけでなく全国的な問題であるから全国から原告が参加する。－略－」

「核燃から子供を守る母親の会」

「核燃料サイクル基地とは－－三点セットが四点セットに－－」　下「」引用。
「六ヶ所村の核燃料サイクル基地。それは現在、ウラン濃縮工場、再処理工場、高レベル放射性廃棄物貯蔵センター、そして低レベル放射性廃棄物埋設センターの四つの施設からなっている。－略－」

セクハラ不倫疑惑。下「」引用。
「三選を果たした後、週刊誌での「セクハラ不倫疑惑」で県議会が不信任決議案をだした後に、自ら知事の職を辞した。そして木村知事辞任後の知事選を制したのは、元衆議院議員の三村申吾だった。」

平和な市民のみ……。下「」引用。
「さらに、アイゼンハワー大統領はこう述べた。
「軍産複合体がつくりだす恐ろしい結末に、唯一警鐘を鳴らせるのは、平和的な方法と目標をかかげる聡明な市民たちだけだ」」

石原慎太郎に戦争はつくれても、平和は無理でしようね……。

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きな臭くなったのは、石原などの仕事の成果！
－－そういう人がいても、ボクは否定できない。
否定を強引にする人たちは、「相手が悪い」と、いつものゼロサムゲームをする。
もう、そんな人たちは、麻薬に酔っているようで、話し合いもできない。
……そんな感じに思えてくる……。

その結果、福祉、医療、教育は削られ……。
軍事では経済的な効果もすくなく、国家は弱くなる……。
古今東西、悪政はびこる社会はそうなるものだ……。








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