磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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すばる-文芸誌-1978年6月号 VOL.35

2008年07月23日 | 読書日記など
『すばる-文芸誌-1978年6月号 VOL.35』
   水城顯・編/集英社1978年

この雑誌が、原爆小文庫にあったのは、「ある夏の死」九里東平・著があるからだと思います。



この小説は、平和のために書かれたとは思えません。

もちろん、小説は平和のためにだけ存在するものではありませんね……。

そして、取り残された被爆者にやさしい手をさしのべるような作品でもありませんでした。

--他の本ですが。

芥川賞候補になった作品も、ニセ被爆者とか……。

どうも、困ったもんだなあーと思う。

--原発を売り込むためのセールストークに唯一の被爆国。

長崎といえば造船。

--原子力船「むつ」の売り込みでは、長崎で被爆をうけましたが……。

そんな方向へも持っていけるのか? と驚きますし、被爆者が被爆者を人権を無視して、罵倒する本もありました……。

原爆と差別

ナガサキでも、ヒロシマ出身でもないボクにはとまどいます……。

ただ、いろんな人がいるんだと思います……。


原爆観光について書かれてあります。下「」引用。

「お盆帰り、原爆観光、商用……。いずれにせよ、みんな目的地があり、所用をもち、網棚にリュックや手荷物を放り上げ、静かに自らにかまけている。」

そして核観光と表現をかえるが意味は同じと思う……。下「」引用。

「それらは、身の毛もよだつその瞬間の残骸だ。ヒロシマもナガサキも、こうした原爆の痕跡の故に、世界に名を知られ、観光客を吸引する。核観光はいまや地球上で最も永続するブームを呼んでいる。」

京都も観光都市で、似たような部分もあるだろうけど……。

しかし、世界がヒロシマ、ナガサキになったら、観光にもならないだろう……。

そして、式について……。下「」引用。

「あの炎天下に、病人が出せますか。私も被爆者の姉を連れて、一度出たことはあるけれど、健康なものでもぐったりします。総理大臣代理とか、知事、政党代表とかの挨拶を聞いているだけで、うんざり。いまでは姉は、テレビに式典が映りはじめると、スイッチを切るんです。原爆のことはもう一切、見たくない、と叫んで、目も耳もふさぎ、自室にこもってしまいます」

式典などで思うのは、街宣車が1番ふさわしくないと思うのですが、そのことは書かれてありませんでした……。

日本人なら、あのような場では、お静かに願いたいものです。
--そして、彼らの相手方にも同様のことを思います。

この本から離れますが。
平和が困る人たちも世の中にはいます……。
核保有論の政治家やその支持者もいます。
--「彼らも平和のため……」なんて、そんな論理は通らないと思います。
死の商人や企業などもあります……。

ローマの平和は、平和じゃないと思います。

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もちろん、ほかにも、窮状におられる被爆者のことを書かれている人はいます。
しかし、そんな人たちは、窮状をきちんと書かれています。
ですから、なおのこと、平和は大切と思うのですが……。

この小説は何を言いたいのか理解できなかったです。








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