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新・日本現代詩文庫40 米田栄作詩集

2008年10月11日 | 読書日記など
『新・日本現代詩文庫40 米田栄作詩集』
   米田栄作・著/土曜美術社出版販売2006年

「川よとわに美しく」で有名な米田さんの詩集です。
--いろいろな詩集からの選ばれたものと、その他の文章があります。



米田栄作略年譜:p168~173

■目次・主なものだけ■
詩集『鳩の夜』(昭和十二年)より
詩集『川よ・とわに美しく』(昭和二十七年)より
詩集『未来にまでうたう歌』(昭和三十年)より
詩集『八月六日の奏鳴』(昭和三十六年)より
詩集『不一の花々』(昭和四十八年)より
詩集『デルタ曼荼羅・素吟』(平成四年)より
・エッセイ
平和と文学  146
追悼文の取消し--中国詩人黄君は生きていた  147
詩への道  150
原爆に負けなかったヒロシマの七つの川を賛える  152
鶏啣灯盞走--トリテイセンヲフクミテハシル  153
・解説
米田栄作と詩の仲間たち  156
安藤欣賢著. ヒロシマをひとすじに生きた、志の詩人  161


「原爆に負けなかったヒロシマの七つの川を賛える」。下「」引用。

「原爆に敗れなかったこの川たちがその当時、私たちの打ちひしがれた暗たんたる心へ注いでくれたもの、流れ込んでくれたもの、それは神の恵みにも煮たような慈愛の、あるいは慰めの、またはよみがえりへの祈りなどの明るさであった。」

「米田栄作と詩の仲間たち」安藤欣賢(よしかつ)・著で印象に残るのは。下「」引用。

「米田さんの言葉で一番頭に残っているのは「私は状況の詩は、ようつくりません」だった。原爆を表現しようとすると、何らかの政治性やメッセージを込めたくなる、というのが普通だろう。米田さんは、あらかじめそれらを排してきた人である。その心の底には、大正リベラリズムの空気を吸った広島の若き芸術家たちの青春があった。戦後のわれわれは、「あの日」より前の歴史も含めて、廣島も、広島も、ヒロシマも、そして、ひろしまも見つめ直し、考え直す必要がある、と米田さんを通じて私は思う。」

三男を失った著者……。下「」引用。

「昭和二十年八月六日に投下された原爆で妻の実家に預けていた三男・哲郎や義父母らを亡くした米田さんは、廃虚を探し求めたが遺体は見つからなかった。その広島を九月、十月に襲った枕崎台風、阿久根台風の二つの台風による風雨のすさまじい音を聴き、豪雨に洗われた川が次第に美しさを増していくのを見た。そして、詩作の心を取り戻すのである。」






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