磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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現代ジャーナリズム選書 サタデー・レビューとわたし ある編集者のオデッセイ

2008年01月27日 | 読書日記など
『現代ジャーナリズム選書
  サタデー・レビューとわたし
     ある編集者のオデッセイ』
        ノーマン・カズンズ(著)/
           松田銑(訳)/早川書房S46年



この著者は原爆孤児のために精神里親運動もされましたね。

もくじ


それだけでなく、原爆乙女の治療のために力をかしてくださいましたね。

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今の日本のマスコミとは大きく違います。

「サタデー・レビューの信条」が最初の方で書かれてあります。下「」引用。

「 根本的には、人々が読んで尊敬する雑誌を出版すること。
 さらにつぎの各条を信ずること。
 お座なりや口先だけのスローガンではなく、ゆるがぬ事実として、雑誌は本来の権利に基づいて、読者の財産である。
 したがって、編集者は一時的な管財人であり、その管財の権利は、読者の判断と良識とを信頼することに由来する。
 その信頼をきずく最善の方法は、読者に調子を下げて語りかける卑屈さと高飛車に話しかける非礼さの双方を避けることである。
 雑誌は、人間と同じく、有力であるためには、そくざに認識でき、しかも消し去ることのできない若干の特性を倚えていなければならない。
 そういう特性のなかで、重要なのは、価値への反応と、価値を創造する能力と、価値を擁護する情熱とである。
 そのほかの不可欠の特性は、明確さ、好奇心、洞察力、鋭敏さ、誠実さ、高尚な趣味、善意、信念、および責任感である。
 筆者は自分の書くことを信じ、読者を信じさせるために書くものである。
 雑誌は、一般的には人生について、特殊的には書物と思想とについて、あえて難事を行なうという高揚した感情を反映するものでなくてはならない。
 正直な感情、正直な情熱、正直な憤慨の念は良心の最高の表現であり、したがってそれを恥じたり、遠慮したりする必要はなく、またそれをしりぞけるべきではない。
 冷笑的傍観主義はよくて時間の浪費であり、悪ければ、個人と文明の双方に対して命取りともなりかねない危険な病気である。
 理想を説くのが文筆家のおもな仕事であり、民衆は理想に対しては、有名無実の指導者の思いもよらぬほどに強く反応するものである。
 以上の各条とは別に、楽しみやでユーモアの感情を制限したり、禁止したりするものではない。
 結局、編集は整理ではなくて創造である。
             ノーマン・カズンズ
     (一九四九年八月六日付、サタデー・レビュー二五周年記念号より)」


「憎むだけでは平和はこない」。
本当の平和をつくるためには「怒り」だけでは無理だとボクも思います。

テラー博士、ゴールデン・ルール号、フェニックス号などの記事。
核兵器関連の記事も熱心に書かれておられます。

二つの事業が書かれてあります。
1つは、原爆乙女の米国治療。
2つめは、第二次大戦中にナチに生体実験されたポーランド・ラーヴェンスブルークの女性たちを米国で治療。

このようなマスコミが増えることを望みます。








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