磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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中越地震被災地研究からの提言-未来の被災地のために-

2011年10月05日 | 読書日記など
『中越地震被災地研究からの提言-未来の被災地のために-』
   辻竜平・著/ハーベスト社2011年

図書館の説明文。下「」引用。

「農村で大震災が起こった場合、住民はどのようにして復旧・復興をしていけばよいか。新潟県中越地震の被災地における調査の結果に基づいて、地震が発生してから約2年の間に被災地住民に生じた問題点とその解決法を紹介する。」



本書は……。下「」引用。

「本書は、二○一一年三月一一日に起こった東北地方太平洋沖地震とそれに伴う東日本震災を契機に書かれました。それは、やはり被災地の多くが農村であること、また、漁村もありますが、漁村の復旧・復興のあり方も、農村におけるそれと共通部分が多いのではないかと考えたからです。」

もっとも重要な点。下「」引用。

「もっとも重要な点は、「住民の視点からの提言」というところです。中越地震からの復旧・復興に当たっては、阪神・淡路大震災の教訓として、さまざまな改善策が講じられ実施されました。しかしながら、私が調査に入った地域においては、住民の人たちが、その都度問題に向き合い、解決を試みておられました。しかし、問題解決がうまくいった人やうまくいった地区があった地区であった一方で、うまくいいかなった人やうまくいかなった地区があったのも確かです。また、個人や集落が行政--かなり場当たり的な動きをする行政--の動きに翻弄されたり、対応が後手に回ったりすることもありました。それによって、その後の暮らしや地区のあり方に大きな格差がついてしまったのです。この点を何とかしたいというのが、本書を執筆した大きな理由です。-略-」

「おらが村」意識……。下「」引用。

「私は、再調整がうまくいった集落でも、うまくいかなかった集落でも話を聞きました。うまくいった集落は、なぜうまくいったのでしょうか。それは、震災以前から集落の会議において役員だけでなく多くの人が意見を述べ議決権を持つような仕組みを整えたりすることにより、「おらが村」といった意識を多くの人が持てるかどうかというあたりにあるように思いました。-略-」

「判定が来るまでは、自宅を修理しないようにしましょう」
--すると、判定が軽くなるという……。でも、修理しないといけないような気もするんですが……。

「業者任せの復旧工事にならないように」 下「」引用。

「ところが、復旧工事が終わってみてびっくりすることもありました。「水路がなくなってしまった!」などということがあったのです。なぜ、そんなことになってしまったのでしょうか。田畑の復旧工事は、図面がきちんと残っているわけではなく、略図などをもとに行わざるをえなかったところも多かったため、復旧工事もだいたいの感じになってしまうところもあったのです。すると、このようなまさかのことが起こってしまったわけです。
 なぜこんなことになったかというと、区長をはじめ集落の人々が、きちんと監視を行わなかったからということにつきると思います。あちこちで一斉に復旧工事が行われますから、地元の業者はもちろんのこと、近隣県などからも建設業者がやってきて復旧工事に当たります。すると、もともと彼らのはその土地にはなじみがありませんから、原状がどうなっていたかも全く知らないわけです。-略-」








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