「志士 江戸漢詩選④」 2021-09-03 07:13:50 | 日本 ◎橋下佐内 君を送り はず 我に詩酒無く 但だ双行の恨涙(こんるい)の流るる有るのみなるを ・君を見送るというのに、私には満足な送別の詩もできず、酒の用意もない。ただ二すじの悲しみの涙を流しているばかりだ。 自ら憐れむ 宿昔 星雲の志 落ばくとして空しく過ぐ 二十五の春 ・国事多難の折に、何事も出来ぬままに空しく二十五歳の春を過ごすことは寂しいかぎりだ。 ◎西郷隆盛 幾たびか辛酸を歴(へ)て 志 始めて堅し ・いくたびも辛い苦しみを嘗(な)めてこそ、人の志ははじめて堅固なものとなる。 « 「志士 江戸漢詩選③」 | トップ | 「養殖の鯛と天然の鯛」 »