萌映画

映画評と映画与太話

レ・ミゼラブル(2012)

2013-01-03 | 映画評・ヒュー
ビクトル・ユーゴ原作の小説のミュージカルの映画化。
ほぼ全編歌で、歌でないセリフは挨拶くらい。
それはそれでいいのだけれど…。

こりゃだめだ。

個々のシーンも歌も素晴らしいのだが、お話がイケナイ。
演出とか脚本の問題ではなく、おそらく原作がイケナイ。
盛り上がるんだけど釈然としない感じ。

以下、この作品が大変気に入っているかたは見ないほうがいいと思う、肌が合わなかった者の個別的わだかまり。


結局何がいいたかったのか?
ジャン・バルジャンは最終的には幸せだったのかもしれない。
でも、ジャベールはなんであんなことになってしまうのか?そもそも、自殺って基督教徒にとってはもんのすごい罪なのでは
エポニーヌ、可哀想過ぎる。
コゼット、脳天気過ぎる。 < こら
若者たちの無駄死にはどういう意味があったのか?
マリウスは友を失った悲しみはともかく、理想を失ったことについてはどうなのか、爺ちゃんの家に戻ってコゼットと睦まじくなって、革命の志はどうなったのか?
…基督者でないrukkiaにはわかんないのかもしれない。

わかったのは、スーザン・ボイルを有名にした"I Dreamed A Dream"は、血を吐くような哀しみの歌だということだ。
…アン・ハサウェイは素晴らしかった。

あと、宿屋の主人、妙な色気があるなと思ったらサシャ・バロン・コーエンだった。うひゃー、こういう人だったのか。フレディー・マーキュリーの伝記映画、楽しみ。
そして、その妻役はヘレナ・ボナム・カーター。奥さん、このいかがわしい役、似合いすぎます(^^;

ヒュー・ジャックマンのファンだからこの作品を見たわけだが、残念ながら萌えそこなった。
憤怒、苦悩、慈愛、逡巡…。彼は役に対する深い理解の元に表現できていたとは思う。
それを持ってしてもジャンの魂が私に届かなかったのは何故だろう。元のミュージカルだって大評判だし、映画の評判も上々なのに…。うーむ。


萌え度:ファンティーヌ(;_;)
好き度:
鑑賞:劇場(2012.12)

原題:Les Miserables
監督:トム・フーバー
配役:ヒュー・ジャックマン(ジャン・バルジャン)
   アン・ハサウェイ(ファンテーヌ)
   ラッセル・クロウ(ジャベール)



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