萌映画

映画評と映画与太話

レ・ミゼラブル(2012)

2013-01-03 | 映画評・ヒュー
ビクトル・ユーゴ原作の小説のミュージカルの映画化。
ほぼ全編歌で、歌でないセリフは挨拶くらい。
それはそれでいいのだけれど…。

こりゃだめだ。

個々のシーンも歌も素晴らしいのだが、お話がイケナイ。
演出とか脚本の問題ではなく、おそらく原作がイケナイ。
盛り上がるんだけど釈然としない感じ。

以下、この作品が大変気に入っているかたは見ないほうがいいと思う、肌が合わなかった者の個別的わだかまり。


結局何がいいたかったのか?
ジャン・バルジャンは最終的には幸せだったのかもしれない。
でも、ジャベールはなんであんなことになってしまうのか?そもそも、自殺って基督教徒にとってはもんのすごい罪なのでは
エポニーヌ、可哀想過ぎる。
コゼット、脳天気過ぎる。 < こら
若者たちの無駄死にはどういう意味があったのか?
マリウスは友を失った悲しみはともかく、理想を失ったことについてはどうなのか、爺ちゃんの家に戻ってコゼットと睦まじくなって、革命の志はどうなったのか?
…基督者でないrukkiaにはわかんないのかもしれない。

わかったのは、スーザン・ボイルを有名にした"I Dreamed A Dream"は、血を吐くような哀しみの歌だということだ。
…アン・ハサウェイは素晴らしかった。

あと、宿屋の主人、妙な色気があるなと思ったらサシャ・バロン・コーエンだった。うひゃー、こういう人だったのか。フレディー・マーキュリーの伝記映画、楽しみ。
そして、その妻役はヘレナ・ボナム・カーター。奥さん、このいかがわしい役、似合いすぎます(^^;

ヒュー・ジャックマンのファンだからこの作品を見たわけだが、残念ながら萌えそこなった。
憤怒、苦悩、慈愛、逡巡…。彼は役に対する深い理解の元に表現できていたとは思う。
それを持ってしてもジャンの魂が私に届かなかったのは何故だろう。元のミュージカルだって大評判だし、映画の評判も上々なのに…。うーむ。


萌え度:ファンティーヌ(;_;)
好き度:
鑑賞:劇場(2012.12)

原題:Les Miserables
監督:トム・フーバー
配役:ヒュー・ジャックマン(ジャン・バルジャン)
   アン・ハサウェイ(ファンテーヌ)
   ラッセル・クロウ(ジャベール)


オーストラリア(2008)

2009-03-30 | 映画評・ヒュー
大河ドラマと思いきや、ヒュー・ジャックマンのプロモ映画だった!

ヒューの役はずっと「牛追い(ドローヴァー)」のままだったので、そんなに重要じゃないのかなと思ってたら、宣伝&予告編が出てくる度に存在が大きくなっていって、
 「ニコール&ヒュー」の美男美女映画なんだ
というつもりで見に行ったら…。
バズ・ラーマンだからもっとニコール、綺麗美麗な作品なのかと思っていたのだが、ヒューのが目立っていたような(^^;
ということで、ヒューを楽しむなら1粒で3度くらいおいしいわけだが、お話全体としてみるとなんだかな、である。

じいちゃんが出てきて都合よくお話が展開するのでファンタジーになっちゃって、それで亜米利加では流行らなかったのかな。
社交界のオバサマ方がぶつぶついっているけどドロドロしなかったので、それで日本で流行らなかったのかな。

そいうわけで、大河ドラマを期待すると評価が下がると思う。
ニコールの美しさに目が眩みたいと思っててもちょっと肩透かしを食うかもしれない。
心構えとしては、ワイルドで洒脱でセクシーで頼れてへたれなヒューが見れる、と思っていればはずれないと思う(^^;

さて、オーストラリアにいったまま戻ってこない夫に業を煮やして開戦を一慮だにせず後追おうレディ・サラ・アシュレイ(ニコール・キッドマン)。
が、到着してみると夫は…。
というわけで、箱入り娘(?)なわりには行動力があり、挫折しても立ち止まらないサラ、フレッチャー(デヴィッド・ウェンハム)に何度も「プライドは力にはならない」といわれつつ、それでもみんなが「ミセス・ボス」と一目置くのはプライドとそれに伴う決断力のおかげだと思うぞ。
そして美人なおかげで軍隊の偉い人にも一目置かれたりする。
まあ、とにかくサラは潔いのがとりえだ。ドローヴァー(ヒュー・ジャックマン)が惚れたのもそんなところだと思う。

で、ドローヴァーだが、やたらかっこいい役ですねぇ。貴重な助っ人だし、でも縛られたくなくて出てっちゃったりするし、でも最後には活躍するし。
カウボーイ姿とタキシード姿のほかに、上半身…も拝めますよ。まったく、監督ったら、なんですか、あのヤラセな水浴びシーンは(^^;;;;

悪役のフレッチャーだが、やっていることは極悪非道なんだが、人の悪さがにじんでこないのは何故だろう。この監督さんは悪役を描くのが苦手なんだろうか。
フレッチャー、策略家かと思えばそれほど頭もよくなさそうで、野卑かと思えばそれほどでもなく、憎めない奴かと思えばそんなこともなく、なんか中途半端なのだ。
で、フレッチャーがらみでやたら人が死ぬのがこの作品の価値を下げていると思うのだ。死亡=悲劇、みたいな安易な描き方はよろしくないと思うのだ。アクションものならいざしらず、人間ドラマでは。
もうひとりの敵役キング・カーニー(ブライアン・ブラウン)のが狡猾紳士でよかったのになぁ。
悪役がかっこよくないと物語が締まらないというのがrukkiaの見解である。

アボリジニに混血問題を織り込んでいるわりには表面的過ぎる気もするが、そこを深く描かれてしまうとrukkiaは引いてしまうかなとも思う。
とりあえずナラ(ブランドン・ウォルターズ)は可愛かった。

まあ、うるさいことはいわずにヒューを楽しむと思えば(^^;;;


萌え度:
好き度:お話としては、ね
鑑賞:劇場(2009.3)


原題:Australia
監督:バズ・ラーマン
配役:ニコール・キッドマン(サラ・アシュレイ)
   ヒュー・ジャックマン(ドローヴァー)
   デヴィッド・ウェンハム(ニール・フレッチャー)


彼が二度愛したS(2008)

2008-11-20 | 映画評・ヒュー
原題がThe Tourist → The List → Deceptionところころ変わって、邦題が「彼が二度愛したS」。なんでやねん。こんな題名にするから流行らないんじゃ? とか思ってしまった。公開1ヶ月たたずにおしまいだよ。
rukkiaとしては「The List」でよかったのではないかと。
登場人物たちが秘密クラブのことを「List」と呼んでいたのだ。

まあ、内容もですね、出来はいまいち、うーん。ヒューとジョン・パレルモ氏のシード・プロダクションがかんでいる作品なのでちょっと期待していたのだが。
役者も演技も悪くないけど、なんかね、サスペンスに捻りが足りないというか。
半端に人間ドラマにしようとして失敗した? みたいな。
ただ、ヒューとユアンを鑑賞したかった人にはそれなりにいいんじゃないでしょーか。
背広姿も運動シーンも上半身!シーンもあるし。
でもやっぱりね、役に情が移らないことには萌えないです…。
脚本が練れてないのか、監督の力量が足りないのか。 > 本作が初監督作品のようだが…。

今回は珍しくヒューは悪者の役。
まじめに仕事している会計士ジョナサン(ユアン・マクレガー)にちょっかいだしにくる弁護士ワイアット(ヒュー・ジャックマン)、口が悪くて人懐っこいやり手な感じが胡散臭い…。
ええと、字幕が口の悪さについてってなかった気がする。
で、ジョナサンは図らずも秘密クラブに参加してしまうわけだが…。

サスペンスなのでストーリー展開については黙っておこう。
この貫禄あって色っぽい婆さんは誰だと思ったらシャーロット・ランプリングだったり、
アクションしないぞマギーQ、もったいない、とか
エグゼクティブには見えないけどいいのか、ミッシェル・ウィリアムズ、とか。
…ミッシェル・ウィリアムズのことをしばらくジェシカ・ビールだと思ってたことは内緒だ。ちょっとこじんまりしたか、ジェシカ?とか思ってた(^^;

素人の勝手な思いで言うと、刑事さんがもうちょっと活躍すればおもしろかったかも。

マリファナを吸うシーンがあるので米国ではRがついているがえっちシーンはたいしたことないので日本ではPG-12。他の国でもそんなもの。
なので、秘密クラブ活動を期待して見るとがっかりするかも。あ、それで男性客が少なかったのか? < こら


萌え度:せっかくヒューがいっぱい出てくるのに…
好き度:
鑑賞:劇場(2008.11)


原題:Deception
監督:マーセル・ランゲネッガー
配役:ユアン・マクレガー(ジョナサン・マコーリー)
   ヒュー・ジャックマン(ワイアット・ボーズ)
   ミッシェル・ウィリアムズ(S)



プレステージ(2006)

2007-06-13 | 映画評・ヒュー
「プレテージ」マジシャン対決!
というとかっこよさげだが、その実は意地の張り合い+邪魔し合いである。
ちょっとレベル低くないかね、君たち、と思ってしまったのはrukkiaだけではないだろう。

この作品はネタバレしちゃうと面白くないので、あまり書けないので出演者の話。

ウルヴァリンとバットマンの対決とかいわれちゃってた本作、
とりあえずですね、ヒュー・ジャックマン(アンジャー役)は胸板サービスありです。はい。なのにクリスチャン・ベイル(ボーデン役)はサービス無しです。なんでだよー、と思ったのはrukkiaだけじゃないはずだ…。
2回目に見ると、ベイル君の芸の細かいところがよくわかってうなってしまいますな。
マイケル・ケイン(カッター役)はいい役です。私もあんなおじさまのサポートが欲しい。 < こらっ
女優陣では名の通ったスカーレット・ヨハンソン(オリビア役)やパイパー・ペラーボ(ジュリア役)より、サラ役のレベッカ・ホールが光っていた。決して美人という役どころではないが、温かさと鋭さと苦悩と、全身から伝わってくる感じ。
テスラ役のデヴィッド・ボウイは、ボウイにしては怪しさが足りなかったかもっていう気が…。まあ、期待していたものが怪しすぎたのかもしれないが。
そして普通の人間役のはずのアンディー・サーキス(アリー役)、今にも「my precious」とか言い出しそうな雰囲気だった(^^; まあ、マッド・サイエンティスト(?)の助手だから普通の人間でも普通の人じゃないんだろうけど…。

以下、多少ネタバレにつき黒文字
オリビアはスカーレットがやるんだし、二人を手玉にとるのかと思ったら、いいように使われただけだった。マジシャン二人とも女など眼中にないのだ。唯一、眼中に入れてもらってるのは娘のジェスだけといってもいいかも。ボーデンたちも娘だけは愛していたようだし。
キャスト表を見たら、ファロス役の名前がなかった。っつーことはずっとメイクしたベイルくんがやっていたのか!?
一方、もしかしてヒューが化けているのかと思ったオーウェンズ弁護士(だったけ?)はロジャ・リースという人がやっていた。なんだ、これは化けてたんじゃないのか。
よっぱらいルートが楽しかったが、ルートの名前もキャスト表にはなかった。いいじゃん、これくらいは載せてもネタバレじゃないよね。突然ぴしっとしてアンジャーの真似をするところがステキ(^^;
映画は最後のシーンから回顧するような構成になっている。騙しあい日誌みたいなのが、おぅ、という感じだった。
ひとつ残念だったのは、アンジャーの舞台に賭ける情熱が今わの際の台詞に押し込められちゃってたこと。それがもうちょっと伝わってくれば…。


で、これ、原作がクリストファー・プリーストの「奇術師」なのだが、これがまたトンデモ本でしてね…。このまま映画にはならないだろうと思っていたのだが、脚本は原作をうまく使っている感じだった。

そうそう、劇場のステージに立つヒュー、自分は"The Boy From OZ"とかトニー賞授賞式なんかで見慣れちゃってるから当然のように思っちゃうんだけど、ウルヴァリンとかヴァン・ヘルシングしか知らない人が見たら、目から鱗が落ちるかも(^^;


萌え度:思ったほど萌えなかったなぁ。何故だろう。
好き度:4つにならなかったのは、男のobsessionって幼稚、と思ってしまったからかもしれない…
鑑賞:劇場(2007.6)

原題:The Prestige
監督:クリストファー・ノーラン
配役:ヒュー・ジャックマン(ロバート・アンジャー)
   クリスチャン・ベイル(アルフレッド・ボーデン)
   マイケル・ケイン(カッター)

〈プラチナファンタジイ〉 奇術師

早川書房

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ハッピー フィート(2006)

2007-03-11 | 映画評・ヒュー
監督さんが「マッドマックス」の人だと今知りました! うわっ、「ベイブ」の人でもあるんだ。へぇへぇへぇ…。

アニメ映画「ハッピーフィート」を先行上映で見てきた。
とりあえずですね、
メンフィスの歌声、並みいるライバルを打ち負かしノーマ・ジーン獲得の説得力絶大!
という冒頭だけで満足しちゃいました。
ああ、メンフィスの声&歌声は言わずと知れたヒュー・ジャックマンだ。ノーマ・ジーンの声はニコール・キッドマンだが、あれ?ニコールってこんなかわいいぶりっこ声だったっけ?

冒頭、あ、ビートルズだ! と思ったら、ころころ曲が変わって、期待感とともに「もっと聞かせろ」という欲求不満も高まり…。
ペンギンミュージカルは圧巻でしたねぇ。これ、マッシブ使ってるのかなぁ、なんっていう野暮な勘ぐりはともかく。

主人公マンブル(声・イライジャ・ウッド)はメンフィスとノーマ・ジーンの愛の結晶だ。子供マンブルの声はさすがにイライジャじゃなくて別の人がやっていたようだ(^^;
ヒロインのグローリア(声・ブリタニー・マーフィ)だが、同期一番の歌姫というわりには、いまいち…。卒業パーティーの「Somebody To Love」はなんか力不足を感じたぞ。いいのかあれで?もっとパンチの効いた人にやってもらいたかったなぁ。
メンフィスは頭の堅いパパだったので、その辺がいまいちこう、萌えきらなかったところなのだが、まあいいか。
長老ノアをヒューゴ・ウィーヴィングがやってたりして、すっかりオーストラリア映画だ。

前半は予告編のとおり、歌って踊って、質感のたまらないペンギン映画だ。が、後半の物語がいまいちとってつけたような…。コメディーの部分がなくなっちゃうんだよね。で、ブラックに転じるのか!? と心配したけどそこまでではなく…。

まあ、物語として見るより、ペンギンCGのビデオクリップとして見るのが吉かもしれない。
…映画館売店のペンギンぬいぐるみがいまいちかわいくなかったのが不満だ… > 買おうと思ってたのにやめた(^^;


萌え度:まあ、相手はペンギンだし
好き度:
鑑賞:劇場(2007.3)

原題:Happy Feet
監督:ジョージ・ミラー
配役:声・イライジャ・ウッド(マンブル)
   声・ブリタニー・マーフィー(グローリア)
   声・ロビン・ウィリアムズ(ラモン/ラブレイス)


Rat Tamer(1995)

2006-11-12 | 映画評・ヒュー
オーストラリアのTVシリーズ「Corelli」の第1話である。
これ、ヒュー・ジャックマンの奥さんのデボラ・リー・ファーネスが主人公なのだが、何故か米盤DVDは裏も表もヒューで、クレジットもヒューが先(^^;
いいのかなぁ。

お話は、刑務所の人間模様っちゅーところか。主人公のルイザ・コレリは心理士(カウンセラーみたいなもの?)。さだめし「どぶねずみ調教師」か? 囚人だけじゃなくて職員のカウンセリングもするみたいだ…。
で、この第1話、ケヴィン・ジョーンズ(ヒュー・ジャックマン)が収監されるところから始まる。ケヴィンは殴られたんだか何だか脳に異常があって、うまくしゃべれないし、記憶も欠落してるし、運動機能もいまいち細かいコントロールが利かない。当然、ルイザの接見が入るわけである。

が、この第1話では話の中心はケヴィンというより、刑務所の職員のベン・コスタ(ウィリアム・ザッパ)のほう。この人、なにやら私生活に問題をかかえていて、ルイザのお世話になっている…。
ルイザはルイザで、旦那とは別れたらしく、年頃の息子と娘をかかえてて、娘のほうは忙しい母にご不満な様子。世の中なかなかうまくいかなようだ…。
コレリ女史はなんとなくHallifax(Profile of a Serial Killer(1997))みたいな感じ。もっとしっかりしているけどね。

この作品はヒューのテレビデビュー作のはずだが、翌年の「Snowy Rever」の時より多才な演技をしているぞ。とてもぽっと出の新人には思えない。ただ、この頃のヒュー、まだ筋肉が締まっていなくてムチムチ感がある… < こらっ
一応、刑務所入所時のお着替えシーンが入っているのだが、うーむ。

ま、ともかく、このドラマの共演がきっかけで奥さんをゲットしたヒューの記念すべき作品だ。女優としてのデボラさんはどうなんだろうと思ってたんだが、この1作だけじゃ、正直言ってよくわからないな。
話の最後のほうで、ケヴィンは運動能力を回復したようだった。シーズン1の10作全部に出てるので、続きも見たいぞ。

追記:これ、米盤リージョン1のディスクなので、普通の日本のDVDプレーヤーでは見れません。それから、英字幕もついてません!
よって、上記内容はrukkiaの乱暴英語解釈の範囲内なので間違ってたらごめんなさい。
しかし、画像が時々止まるのはどうしてだ? ディスクの表面はキレイなのに。
うちのプレーヤーがおかしいのか、DVDのエンコードがいい加減なのか…



萌え度:まだ締まってない < こらっ
好き度:
鑑賞:DVD(2006.11)

原題:Rat Tamer
監督:Kate Woods
配役:デボラ・リー・ファーネス(ルイザ・コレリ)
   ケヴィン・ジョーンズ(ヒュー・ジャックマン)
   ウィリアム・ザッパ(ベン・コスタ)


ファウンテン(2006)

2006-10-22 | 映画評・ヒュー
東京国際映画祭・特別招待作品「ファウンテン」を見てきた。
もうヒュー、出ずっぱり&大アップである。
日本公開は2007年予定(日程がまだ出てない)ので、ネタバレしないように感想を書かなきゃと思うのだが、むずかしーなー。

まずは、夫(監督)の目の前で熱烈ラブシーンという噂のナニだが、露出度は少ない。ヒューは背中だけだし、レイチェルにいたっては「ナイロビの蜂」以下。
期待はしないように(^^;

な~るほど、これがヴェネチア・ブーイングねん、とは思った。なんと説明すればいいのか…。ええと、タルコフスキーの「惑星ソラリス」が好きな人なら気に入るんじゃないかと…。 > ジョージ・クルーニーが出てた奴じゃないほう
rukkiaはソラリスはずーっと前にTVで1回しか見たことないのであまりきっぱりとは言えないんだけど…。
地に足がついたドラマが好きな人にはむかない、きっちりサイエンスしたSFが好きな人にも向かない、とだけ言っておこう。

あと、米国ではレートがRなんだけど、それほど惨い暴力場面はどこだったのかよくわからなかった。そーういうのに慣れてちゃったからかなぁ、それとも前から2列目(1列目はいなかったので事実上最前列)で暗い場面がかなり見づらかったから見えてなかっただけなのかなぁ。
暴力というより、ある種の生命に関する考え方が米国人(キリスト教文化圏)の気に障ったのかもしれない、なんて思っちゃったり。
これ、高校生が見れないのはもったいないと思うんだけど。
ちなみに、英国では15。少しゆるい。

3つの時代の物語を96分って短すぎないか?まとまるのか? と思ってたんだけど、短いというより、見てる時は長く感じた。登場人物が極端に少なかったからかなぁ。(特にX-MEN3を見た後では(^^;)

演技についてはもうあばたもエクボ状態なので、正当に評価できない。
レイチェルはすっぴん顔で頑張ってます。
ヒューは迫真というのかなんとういのか…。トマス/トミー/トムはいつの時代も憔悴した苦悩顔なので、満面笑みのヒュー好きの人にはちょっとつらいかも。

とまあ、ネタバレせずにかけるのはここまでかな。
以下は、激しくネタバレ感想(黒文字)なので、注意。


この作品、3つの時代の話が3場の劇みたいに進むのかと思っていたら錯綜していて、いったりきたり。でも、だからといってわからなくはならない。なぜなら、コンキスタドール・トマスと医者のトミーと、スキンヘッドのトムは見た目もはっきり違うから。トマスもヨゴレ具合で、ああ、時間の流れが飛んだなとわかるし…。
で、これね、3つの物語かとおもったら2つ+狂言回しトムという感じだったのだ。トマスとイザベラ、トミーとイジー、トムの時代には明示的なカノジョは出てこない。樹そのものがカノジョである。
このトムが無しで、トマスとトミーだけで構成されていたらもっと一般受けするだろうに、と思ったり(^^;
ええ、トム、ぶっとんでます

話の中心はトミー&イジーだった。
トミーはかなり激しく苦悩している。なまじ自分の仕事が妻の役にたつかもしれないから、進まない研究にも進んでいく病状にも苦悩しちゃうんだろうな。
そして、死を受け入れていくイジーと受け入れられないトミー…。
…やっぱり残されるほうがつらいかも、とか思ったり…。

Foutainは泉かと思ってたら、字幕では「根源」と訳されていた。
辞書ひいてみると《文・古》起源(source)とあったので、そっちの意味で使われているようだ。映画の中でも水は神殿の樹のシーンでちょっと出てくるだけだし。

内容に関して、輪廻転生がどうのこうの、って話も流れていたが、日本人が考えるような輪廻転生とはちょっと違うみたい。
rukkiaは勝手に次のように解釈してみた。
(1)トムの樹はトミーがイジーのお墓に埋めた植物から生えた樹
(2)トマスの記憶は、彼が樹に血を与えた(とマヤ人が表現してたような)ことによって伝えられた
(3)トムはトミーの成れの果て
…ちょっと乱暴かな。


ということで、来場者に配られたちらしには「2007年銀座テアトルシネマにてRODAD SHOW」とかいてあったから、ロードショーなんだよね? > 単館ってことじゃないよね、ね。

追記:一夜明けて読み直してみると、これじゃ、他の人が見ようという気にならないんじゃないかなと心配になった。
映像美とかアングルとか、この監督独特のものがあると思うので、そういうのを味わいたい人にもよいかと思われる。(自分がそっち系にあまり興味がないもんで(^^;)
特にイザベラ役の時のレイチェルは、ガラドリエル様並に神秘美がありまする。 > 最初のオファーがケイト・ブランシェットだったっつーのも納得
これ、「愛」の物語ではあるけど、邦画や韓流にありがちなお涙劇じゃないところがいいのだ。うん。



萌え度:眉間のしわが好き < こらこら
好き度:ちゃんと正面から鑑賞したらもう1ランク上がるかも > 見づらかったのー
鑑賞:劇場(2006.10)

原題:The Fountain
監督:ダレン・アロノフスキー
配役:ヒュー・ジャックマン(トマス/トミー/トム)
   レイチェル・ワイズ(イザベラ/イジー)
   エレン・バースティン(リリアン)


X-MEN:ファイナル ディシジョン(2006)

2006-09-10 | 映画評・ヒュー
通称X-MEN3、X-MENシリーズの第3作、原題は「最後の戦い」のはずだが、邦題は「最終決断(しかもカタカナでファイナル ディシジョン)」うーむ。
で、素直な感想だが、「ヴァン・ヘルシング」を見たときと同じように感じた。
もっとヒューをかっこよく撮れるはず!

娯楽作品としては一応合格。が、なんか浅い感じ。
メッセージは明確、というか語り過ぎ(^^; セリフ等でわかりやすくした分、演技からくみ取るものが減ったのが原因か?
まあでも、「ヴァン・ヘルシング」の時も1度目より、2度3度と見るうちにおもしろさがアップしたから、これもそうかもしれない。

これ、完全に続きの話として作られているので、前作を見ていないと、ウルヴァリン・ジーン・サイクロプスの三角関係(というかウルヴァリンの横恋慕)とか、アイスマンとローグ、アイスマンとパイロの関係とか、最も重要なプロフェッサーXとマグニートの関係とかわかんなくて「???」なんじゃないかな。
これからの人は予習してから見ることをオススメする。

どかん・ばきゅんは派手だが、白兵戦が魅力に乏しい。
乱闘シーンにしても、大立ち回りはあっても戦略がないというのか(^^;
そこそこおもしろくて退屈はしないんだけど、なんか一味足りない感じ。
もっとも、久々のヒュー・ジャックマン出演作とあって、こっちの期待が高すぎたってのもあるけどね。

ブレット・ラトナーと比較して、ブライアン・シンガーって登場人物に色気をもたせるのがうまいのかなと思った。といってもシンガー作品はX-MEN1,2と「スーパーマン リターンズ」しか見てないのだが…。
rukkiaはシンガー監督は決してうまい監督だとは思っていない。が、作品として多少バランス悪くても練れてなくても、登場人物に惚れさせる力がある監督なんじゃないかと。 > スーパーマンも新人さんがやたら役にぴったり且つかっこよく見えたし(^^;

そういう意味で、ラトナー監督のこの作品は萌え未遂って感じ。
以下、キャストについて一言づつ(微妙にネタバレもあるのでご注意)



話のメインじゃないといっときながら、やっぱり事実上メインだったジーン/ダークフェニックス(ファムケ・ヤンセン)、この人が今回は一番かっこよかった。迫力あるねぇ。へんにCG加工しなくてもその表情だけで十分ダークさが伝わってきたと思うのだが…。
ウルヴァリンのやさぐれ度が低かった。ジーンのことで頭いっぱいで他のことがかすんじゃってる感じ。最後の「I love you」のあたりがさすがヒューだとは思ったが…。
しっかり姐さん化したストーム(ハル・ベリー)、優等生過ぎていまいちな感じ。毅然度か葛藤度のどちらかをもっと上げてくれれば惚れなおしたかも。
語るのもかわいそうなサイクロプス(ジェームズ・マースデン)。やっぱりジーンとのシーンは踏み台使っているのだろうかなどといらんことが頭をよぎる(^^;
けなげに頑張っていたキティー(エレン・ペイジ)、大活躍だった。この子が一番X-MENしててよかったかも。
エンジェル(ベン・フォスター)はできればもう1ランク美青年にしてほしかった。 < こらっ
リーチはまたしても無菌少年(?)役のキャメロン・ブライト。「ウルトラヴァイオレット」にも出ていた子だ。あの凝視する瞳がこういう役を呼び込むのか(^^;

パイロ(アーロン・スタンフォード)ももっと色気ある子に撮れたはずと思った一人。ただの悪ガキになっていた。X-MEN2ではもう少し魅力的だったのになー、惜しいなー。
敵の中で一番かっこよかったのは高速女カリスト(ダニア・ラミレス)。なんか都合のいい能力いっぱいもっているんですけど…。(原作では高速女ではないような…)
そして何故か笑ってしまうジャガーノート(ヴィニー・ジョーンズ)。着ぐるみ肉みたいだし…。
こっちはきっと笑っていいマルチプル・マン(エリック・デイン)。あのバラエティー番組の司会者みたいな物腰は何(笑)

rukkiaがミュータントの中で一番好きなのはミスティーク(レベッカ・ローミン)。今回も粋なセリフが多かったのに、何故か字幕が解説調。うーん、ここは直訳っぽくしてニュアンスも伝えて欲しかったなぁ。
字幕担当は林完治氏。ちゃんと覚えてないのだが、この人の時って、いつもまだ言ってないセリフを字幕で出しちゃうというタイミングの悪さがあるような…。

さて、やはりどこに出ても圧倒的なのはイアン・マッケラン(マグニート役)。今回も演説ブツわ、オーケストラの指揮でもするように金属操るわ、簡単に腹心を切り捨てるわの大活躍(^^;
あの変なヘルメットも板についてきましたね…。

しかしもう続編はつくらないといったのに、あの最後は何?作る気満々じゃん!


萌え度:見る回数増えると上がるかも…
好き度:
鑑賞:劇場(2006.9)

原題:X-MEN: The Last Stand
監督:ブレット・ラトナー
配役:ヒュー・ジャックマン(ウルヴァリン)
   ハル・ベリー(ストーム)
   ファムケ・ヤンセン(ジーン)


Erskineville Kings(1998)

2005-01-03 | 映画評・ヒュー
ヒュー・ジャックマンのオーストラリア時代の映画(1998年)で、ウルヴァリンの役がまわってくる契機となったといわれている作品である。
英語字幕もなしで会話劇なので…はっきりいっておもしろいもんじゃぁ、ありません。とりあえずヒューの表情を凝視(^^;

お話は…見えないのでよそで粗筋を聞いてないとさっぱり。
それにしても…、「葬式に戻ってきた」といいつつ、昼間っからビールかっくらってダーツや玉突きで遊んでいるのは何故?
何か出ていった母親のことで兄弟が言い争っているらしいけど…。
怖い兄貴(ヒュー・ジャックマン)の友達、怪し過ぎ(^^;

あとで調べてみたら、弟(マーティン・デニス)の友達役のJoel Edgertonって、「キング・アーサー」でガウェインをやってた人らしい…。スターウォーズにも出てるんだけどOwen Larsって誰?(ジェダイかな)

とまあ、映画としては英語がわかんないとどーにもならない作品です。


萌え度:一応ね…
好き度:作品自体は好きじゃない…
鑑賞:DVD(2005.1)

監督:Alan White
配役:Martin Denniss(Barky)
   Hugh Jackman(Wace)
   Joel Edgerton(Wayne)

Paperback Hero(1998)

2005-01-02 | 映画評・ヒュー
ハリウッド進出前のヒュー・ジャックマンの代表作といわれる本邦未公開のオーストラリア映画である。DVDも未発売なので日本語字幕無し。なので、ちゃんと内容がわかっているとはいえないところはご容赦。
IMDbの分類ではコメディー&ロマンスということになっているが、あまりべたべたしてないのでロマコメっぽくもないし、青春ものっぽくもない。ひとことでいえば「ネアカ」
ヒロインのルビー(Claudia Karvan)は田舎のカフェのオーナー(両親の遺産?)で、複葉機を乗り回すお転婆娘。そりゃもう、半端じゃなくお転婆。で、婚約者ハーミッシュがいるのだが…彼は実直系。ラブラブっぽいのだがはたて見ててもこの二人で大丈夫かなと(^^;
このルビーのキャラが全編をドライな感じにもっていっているのかな、と思う。
ジャック(ヒュー・ジャックマン)とルビーは幼なじみなのか何のか、かなり遠慮のない仲。相手をぶん投げたりしてるし…。
大都会シドニーでの二人が結構おかしい。なれない都会でびくつくルビー。ジャックはコーヒーを噴き出しちゃったテーブルを自分のシャツで拭いてたりするし。おばさま編集者(Angie Milliken)に言い寄られているのに全然わかってなくて、お酒飲み過ぎてあららな目に遭っちゃったり…。
まあ、とにかく気楽にみれてそこそこ楽しい作品である。
あ、「そこそこ」というのは普通の人にとってで、ヒュー・ジャックマンのファンだったら涎を垂らして見ることになると思うぞ。いひひひ。


萌え度:
好き度:
鑑賞:DVD(2005.1)

監督:Antony J.Bowman
配役:Claudia Karvan(Ruby)
   Hugh Jackman(Jack)
   Angie Milliken(Ziggy)