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映画評と映画与太話

20世紀少年<第2章> 最後の希望(2008)

2009-02-09 | 映画評・サスペンス
「20世紀少年」の続きを見てきた。第2章。そしてまだトモダチの正体は明らかにならない…。

「2015年、しんじゅくのきょうかいで きゅうせいしゅはせいぎのためたちあがるが、あんさつされてしまうだろう」
しんよげんの書を実現すべく物事は動く。
そんな中、高校生に成長したカンナ(平愛梨)が大活躍。無敵です!
カンナの同級生の響子(木南晴夏)がものすごく脱力系キャラなのだが、それが厭味にならないところが素晴らしい。
今回はこの2人と、無駄にかっこいいオッチョ(豊川悦司)でお腹一杯である。
活劇としては1作目同様、かなりおもしろかった。

微笑みの警察官(佐藤二朗)とか、
やけに活躍するニューハーフ(?)(前田健)とか、
不気味すぎて却って悪者風味が薄れるサダキヨ(ユースケ・サンタマリア)とか、
何故かおもいっきり吹替えっぽいタイ・マフィアと中国マフィアのボスとか、
人相の怪しすぎる神父(六平直政)とか、
今回もキャラが濃い濃い。

そして15年前の狂信大学生(ARATA)はスナイパーになっちゃってるよ(^^;

1作目の最後にケンジ(唐沢寿明)がトモダチの正体に気づき、本作でもクライマックスにオッチョがトモダチの正体に気づいたようなのだが…。
rukkiaは原作を読んでいなくて、1作目も1回しか見ていないので、誰が幼馴染なのか把握してないのだが、(黒文字ネタバレ注意)小賢いのに仲間はずれで、サダキヨの相手をしてやってて、万博に行けなかったのを内緒にしたかったのって誰? ケンジも万博にいけなかったんだよね。
ハットリクンのお面はサダキヨだと判明したけど、トモダチも一緒にお面していた時期があって…。なによりカンナの父だったとするとそれなりの器量の持ち主だろうに…。rukkiaはまだ1作目見たあとの諸星さん説を捨ててません。
気になるのは「ショーグン」とカンナの目つきが似ているって何回も主張されること。でも、オッチョ、同級生のねーさんとなんか不倫してないよな
(^^;

この2作目、原作とちょっと展開が違うそうだ。トモダチの正体も違う可能性があるとこと。
どうなるんだろう。
終幕で、ケンジは北海道でイージーライダーしてた。どうやって生き延びたのか!?
第3章までは半年以上待たされるらしい。はやくやってくれ~。


萌え度:カンナさん、かっこヨス。
好き度:完結したら評価かえるかも
鑑賞:劇場(2009.2)


監督:堤幸彦
配役:平愛梨(カンナ)
   豊川悦司(オッチョ)
   木南晴夏(小泉響子)


20世紀少年・第1章(2008)

2008-09-11 | 映画評・サスペンス
見るつもりはなかったのだが、20世紀に少年だった人々の評判がよかったので見てみた「20世紀少年」、三部作の第1章だそうだ。
なかなかおもしろかった。
いや、かなりおもしろかった、かな。 > 期待度が低かっただけに(^^;

他の方々の記事にもあったが、ほんと、子供役と大人役がよく似ていて、うまいなー、違和感ないぜー、って感じ。
ただ、佐野史郎が出てきた時は、椅子からずり落ちるくらい笑った。 < お楽しみに
とにかくキャストが豪華だ。邦画もTVドラマもほとんど見ないrukkiaでも知っている人がたくさんでてくる。しかも、主役級の人がチョイ役で出てくる。チョイ役なのに味が濃いのだ。だから余計面白く感じたのかも。
(ただ、黒木瞳と松島菜々子の区別がついてなかったことは内緒だ(^^;)

サスペンス要素もあるので、お話には言及しないとして、
豊川悦司がかっこいい役で出てくる。彼だけかっこよすぎるのはなぜだ(^^;
敷島研究室の田村、なんか表情がすごいなと思ったらArataだった。 え?あの二枚目がやってたのかっ!

中学校の教室のスピーカーがVictorだったり秘密基地のラジオがSONYだったり、ヨシツネ(香川照之)の勤めている会社がORICHOだったり、モンちゃん(宇梶剛士)の使うドイツ語にいちいち字幕がついたり、コンビニ・キング・マートのおにぎりキャンペーンのキャラクターが王様だったり、ビジュアル系バンドのボーカルがミッチーだったり、小ネタには事欠かない。もう一度DVDでチェックしたいくらいだ。

20世紀に少年少女だった人にはお勧めだ。特に秘密基地ごっこをしたことのある人には断然お勧めだ。

エンドロールのあとにちょっとだけ予告編がはさまる。第2章は2009年1月末公開らしい。

rukkiaの予想としては、トモダチは諸星=ハットリクンのお面をかぶった子供:幼少の頃はケンヂに仲間にいれてもらえず、長じてはケンヂの放蕩のせいでキリコさんがお店を離れられず、逆恨みから世界制服 < 誰かに似てますな、ええと、ファンタスティック4のDr. Doom?、ナンチャッテね。
原作を読んでる人はもう知ってるんだよね…。


萌え度:
好き度:続編次第で好き度があがるかも
鑑賞:劇場(2008.8)


監督:堤幸彦
配役:唐沢寿明(ケンヂ)
   常盤貴子(ユキジ)
   石塚英彦(マルオ)


スルース(2007)

2008-03-25 | 映画評・サスペンス
寝取られ夫(マイケル・ケイン)対若い愛人(ジュード・ロウ)、凄すぎる対決だなぁ、取り合われる奥さんはかなりの魔性の女なんだろうな。
という邪な興味で見てみた「スルース」、奥さんは姿を見せませんのよ。

元は舞台劇、それを1972年にローレンス・オリビエ対マイケル・ケインで映画化したものを再映画化。
あれ、ジュード・ロウはこれといい「アルフィー」といい、マイケル・ケインが若い頃に二枚目を演じたものの再演に縁がありますねぇ。

というわけで、男の対決、心理戦である。
もうちょっと丁々発止なのかと思ったら、わりとはったり合戦みたいな…。
前半、ワイク(マイケル・ケイン)のリモコン屋敷がかなり不気味です。
ティンドル(ジュード・ロウ)のあたふたする様を見て喜ぶワイク自身も不気味です。

後半、ティンドルの逆襲が始まると、
ジュード・ロウ、小悪魔力発揮!
監督はこれが撮りたかったのかなぁと(^^;

カメラワークとか演出とか、今一歩好みにあわなかったので、のめりこめなかったんだけど、たった2人で90分持たせるのは俳優魂の賜物なんだろう。

難点をいえば、どっちの男にも惹かれなかったってところかなぁ。
気持ちはわからないでもないけどなぁ。


萌え度:両者ともいま一歩
好き度:スリリングというよりは、「男って莫迦?」って感じなところが(^^;
鑑賞:劇場(2008.3)

原題:Sleuth
監督:ケネス・ブラナー
配役:マイケル・ケイン(アンドリュー・ワイク)
   ジュード・ロウ(マイロ・ティンドル)
   

カオス(2005)

2006-11-11 | 映画評・サスペンス
ジェイソン・ステイサムが演じる主人公は停職中の警官、犯人に指名され…。
と、何かの二番煎じのような概要を聞いて全然期待しないで見に行ったのだが、予想外におもしろかったぞ。
とはいえ、ジェイソン・ファンのrukkiaなので、ジェイソンがはまり役ならそれだけで評価割り増しだから、そこんとこよろしく。

監督は「Uボート 最後の決断」のトニー・ジグリオ。この人だから余計期待してなかったというのもあるが、なんだよ、作風全然違うじゃん!
題名の「カオス」は混乱した状況を指すのかと思ったら「カオス理論」そのものを指すのだった。ふーん。

とりあえずですね、やり過ぎでふてぶてしい警官をやらせたら当代ダントツのジェイソン・ステイサム、もう、これはジェイソンのために脚本書いたんじゃないかっちゅーくらいはまり役。
だからですね、ジェイソン・ファンは見るべし
あ、但しですね、サービスショットはないから期待しないように(^^;
問題は公開劇場が極めて少ないということ。公式サイトで、お近くの劇場、要チェックだ。

新米相棒役のライアン・フィリップ、ぽっと出の若造という感じがこれまたぴったりはまっていてなかなかよかった。頑張って成長するし。
犯人役のウェズリー・スナイプも「ブレイド2」の時よりかっこよかったなぁ。

内容がサスペンスなので、ネタバレしちゃうとつまらないので、こんなところで。

追記:でもやっぱちょと書き残しておきたいので黒文字で
  • 免職されたほうの刑事が全然出てこないので怪しいとは思っていた。
  • 上司が黒幕か思っちゃったよ。ただの事なかれオヤジだったのねん…。
  • 人質の女を撃っちゃったときの二人の表情が秀逸。これで突然ウィズリー・スナイプのファンに < 嘘
  • 90分が長く感じた。途中で、ちゃんとオトシマエつくのかと心配した(^^;

以上黒文字ネタバレ感想でした。


萌え度:いつものジェイソン
好き度:
鑑賞:劇場(2006.11)

原題:Chaos
監督:トニー・ジグリオ
配役:ジェイソン・ステイサム(クエンティン・コナーズ)
   ライアン・フィリップ(シェーン・デッカー)
   ウェズリー・スナイプ(ローレンツ)


スナッチ(2000)

2006-07-06 | 映画評・サスペンス
…イギリス的といえばイギリス的。
コメディーを謳わないどたばた喜劇、と思っていたらIMDbにはしっかり「Comedy / Crime / Sport / Thriller」と載っていた。 > コメディーが一番かよ(^^;
ちなみに日本のallCinemaOnlineでは「犯罪/サスペンス」。うーむ、やはり中身見ないで分類しているのか!?

というわけで、ジェイソン・ステイサムが主役といえば主役な「スナッチ」、例によって日本の映画サイトではベニチオ・デル・トロのほうが主役扱い。まったく日本てば…。

ターキッシュ(ジェイソン・ステイサム)は賭博ボクシングのプロモーター、元締めブリック(アラン・フォード)は容赦ない曲者で、気に入らないやつはぶち殺して豚の餌にしてしまう。
ターキッシュの相棒トミー(スティーヴン・グラハム)がジプシーのミッキー(ブラッド・ピット)たちのところへトレーラーを買いにいったところ、八百長試合に出場予定のゴージャズ・ジョージ(Adam Fogerty)がミッキーにKOされて試合に出られなくなり…。
一方、某所からでかいダイヤを強奪したフランキー(ベニチオ・デル・トロ)はダイヤを元締めに届ける前に賭博ボクシングの賭けに出かけていき…。
ってな感じで、ダイヤと賭博試合をめぐってどたばた色々なことがシチュエーション・コメディーのように起きるのだ。
…なんか世界がSin Cityに近いような気がした。 > 暴力表現はそれほどでもないが…

ミッキー役のブラッド・ピットの胸板が美しい。
弾丸歯トニー役のヴィニー・ジョーンズが怖くておかしくてキマッテいる。
ステイサム氏はアクション・シーンはないものの、小悪党ぶりがさまになっている。

というわけで、それなりに面白いんだけど…。
このノリは合わない。
…ガイ・リッチー、嫌いかも(^^;
「レイヤー・ケーキ」の時もちょっとなんだなと思ったけど、それほどでもなかったのが、ここでは拡大されている感じ。これがヴォーン&リッチーの味なのかな…。ぶつぶつ。


萌え度:
好き度:
鑑賞:DVD(2006.7)

原題:Snatch.
監督:ガイ・リッチー
配役:ジェイソン・ステイサム(ターキッシュ)
   スティーヴン・グラハム(トミー)
   アラン・フォード(ブリック・トップ・ポルフォード)

スナッチ

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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ほら~、これなんかまるでブラピが主役みたいじゃんか~。
ジェイソン・ステイサムは後ろのほうに小さく映っているだけ。拡大しないとわかんないよー。

レイヤー・ケーキ(2004)

2006-07-02 | 映画評・サスペンス
マシュー・ヴォーン監督とダニエル・クレイグがともにブレイクしたイギリス映画「レイヤー・ケーキ」、東京ではユーロスペースでの上演だった。

よくいえばスタイリッシュ、悪くいえばわざとらしいカメラワークがなんつーか、不発っていう感じがするのだが、話は締まっていてなかなかオツであった。
「レリック・ハンター」とかでパーになった頭がついていくのは少々しんどい込み入った話である。 > そこが面白味だとも思うのだが…。

主人公は麻薬の売人で仕事きっちり。高望みはしない。潮時で引退しようと思っている。そんな手堅い男をダニエル・クレイグはぴったりこんに演じている。この主人公、名前がないというのは予備知識として知ってたのだが、最後になってやっと彼の固有名詞が出てこなかったことに気付いたというくらいうまくできていた。
相棒モーティ役のジョージ・ハリスが何気にかっこいいと思っちゃった。インド系の人だ。

主人公はエディ・テンプル(マイケル・ガンボン)に「若いの」(young man とかsonとか)と呼ばれているのだが、若くねぇよ。
そりゃ、エディから見れば息子くらいの年かもしれないけど、若造というにはいまいち…、老けてます(^^;

マシュー・ヴォーン&ガイ・リッチー映画の常連、ジェイソン・フレミングが麻薬試してへらへらしちゃう奴で出てくる。フレミング氏、ほどよい小悪党顔で重宝されているのか(^^;

さて、本作のrukkia的最大課題は「ダニエル・クレイグにジェームズ・ボンドはやれるか」ということであった。クレイグ氏は本作の出来でボンド候補になったといっていいくらいだからね。
で、結論はというと…、ハードボイルド的主人公は打てても007はどうかな…。
そもそも本作の主人公は巻き込まれ型である。007のように巻き込み型ではないのだ。与えられた仕事をそつなくこなそうと頑張る彼と、与えられた仕事はこなすものの枠をはみ出すことを特徴とするジェームズ・ボンドとでは正反対なんじゃないかな。
クレイグ氏の味を活かすとしたら「消されたライセンス」みたいに余裕のないボンドになっちゃいそうだ。
ま、駆け出しボンドくんなら余裕もなかっただろうと思うので、あまり外れてないも知れないけどね。

ということで、いいままで見たダニエル・クレイグの中では一番かっこよかった作品ではあった。> 比較対象「トゥームレイダー」「ミュンヘン」
ま、彼も主役がはれるとわかってほっとしたというのが正直なところだ(^^;

追記:本作では結構ブリティッシュロックが使われている。エンディングテーマはジョー・コッカーが歌う「Don't Let Me Be Misunderstood(悲しき願い)」。オリジナルはアニマルズだ。
そして途中にDuran Duranの「Ordinary World」。これがなかなかイケていた。



萌え度:でも萌えない。相変わらず華はないのねん
好き度:
鑑賞:劇場(2006.7)

原題:Layer Cake
監督:マシュー・ヴォーン
配役:ダニエル・クレイグ(XXXX)
   ジョージ・ハリス(モーティ)
   マイケル・ガンボン(エディ・プライス)

Layer Cake/O.S.T.
Original Soundtrack
EMI

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ダ・ヴィンチ・コード(2006)

2006-05-24 | 映画評・サスペンス
マスコミ大にぎわいの「ダ・ヴィンチ・コード」、
見ながら映画より小説のほうが面白そうかもと思った(^^;

原作を読んでないのにそんなことを思ったのは初めてだ。
まあ、普段アクション映画ばっかでミステリーを見てないってのもあるのかもしれないけど…。

というわけで、これ、rukkiaにとってはイアン・マッケラン(リー・ティービング役)とポール・ベタニー(シラス役)の怪演が際立つ娯楽作、といったところだ。アルフレッド・モリーナ(アリンガローザ司教役)もタコ博士@蜘蛛男のときよりずっとお似合いでよかった。
で、いつ見てもジャン・レノ(ベズ・ファーシュ役)は堅物がよく似合う…。
…主役の二人はおいといて… < 好みじゃなかったらしい

映画の出来としては一級娯楽品というほどでもないと思う。同じテンプル騎士団もの(爆)としては「ナショナル・トレジャー」のが面白い。謎解きの深みとかそういう意味じゃなくて「娯楽映画として」という意味でね。

しかしベタニー氏はまっぱになる宿命なのか!?
30歳の時@「ロック・ユー」より35歳の今のが胸板がしっかりして見えるのは…男の旬は35歳説強化か!?

で、原作読んでみることにした。だって館長瀕死ですっぽんぽんになる必然性がわからないし… > アナグラムへのヒントなんだろうけど…。
主役二人が魅力的でないのは元々か、とかいろいろ気になるので(^^;


追記:この映画、ある程度予備知識がないと意味不明になってしまう(特に日本人には)。予習するなら原作を読むより次の映画を見ることをお勧めする
  1. 「キングダム・オブ・ヘブン」…十字軍関係
  2. 「インディー・ジョーンズ 最後の聖戦」…聖杯関係
  3. 「パッション」(但し、rukkia未見)…マグダラのマリア関係
お勉強するなら
  1. コンスタンティヌス帝とニーケアの宗教会議
  2. テンプル騎士団
あたりかな。ダ・ヴィンチについては知らなくても映画鑑賞には支障なかったりする(^^;



萌え度:
好き度:
鑑賞:劇場(2006.5)

原題:The DaVinch Code
監督:ロン・ハワード
配役:トム・ハンクス(ロバート・ラングドン)
オドレイ・(ソフィー・ヌヴー)
ポール・ベタニー(シラス)
   


ナイロビの蜂(2005)

2006-05-20 | 映画評・サスペンス
庭師は夫だったのか。妻が植林でもしているのかと思っていた。 < こらっ
そういえば、これ、予告編を一回も見なかったぞ。

そしてさらに誤解。
「ナイロビの蜂」という題名は、妻が蜂のひと刺しをするからかとも思ってたのだが、製薬会社のマークが蜂の巣だから? テッサが「蜂」に言及するセリフがあったのだが、「あ、蜂って言った!」って思ったものの、文脈を読み取れなかったのだった。

とまあ、そんなことは置いといて、
これ、思ったよりミステリー調で楽しめた。
宣伝の方向が「愛」ばっかで、実はちょっと心配だったのだ。 > 人間ドラマは苦手
妻の死の謎に迫っていくところがスリリングでよかったのだ。

妻テッサ役のレイチェル・ワイズはこれでアカデミー助演女優賞である。出番はわりと少ないし、前年のケイト・ブランシェットほどびっくりするキャラでもない。見終わってから、ああ、そうか、あれ、演技なんだ、実際のレイチェルとは別の「テッサ」なんだ、とか思い至って納得した。

びっくりではないけどテッサもかなりな暴走キャラです。最初は、こういう激情空回り女、知ってる(^^; とか思ったりした。おっと、おまえら、初対面でそこまでいくのか!? とか、ジャスティン(レイフ・ファインズ)はナイロビへいくための単なる手段か?? とか、いろいろ思ったりしたわけだが…。

夫は思ってたよりセンチメンタルで、最初はちょっと退屈した。が、妻の死の謎を追ううちにだんだん目ヂカラが強くなり、しまいには妻と同じことをしようとして、かつての自分が言ったのと同じことをパイロットからいわれちゃったりする。

話が進むにつれて「あなたといると安全」(だったと思う)というテッサの言葉はお世辞じゃなかったとわかってくる。


お互いを守ろうと引き止めたり秘密にしたりしても、愛が深ければ深いほど片割れを失ったときに無事なままではいられないのかな。それなら最初から一緒に行動すればいいのにな。でも、相手には安全でいて欲しいと思うよな。とかとか、rukkiaにしては珍しく「愛」について考えてしまいました。

個人的にはオタク少年が結構ウケた。
もちろん、いぢわるなビル・ナイにもね。 < はまりすぎ(^^;


追記:実はrukkiaは今ちょっと怒っている。
某新聞のレビューが思いっきりネタバレだったのだ。
この作品、サスペンスとして楽しんだ身としては、あそこまで筋を書かれちゃうと面白さ激減だ。レビュー書いた人はこれを「人間ドラマ」としか見てなかったに違いない。
で、そのレビュー、大したことは書いてなかった。書くことないから粗筋書いたのか?まったくもう。そんなもの通すなよな > 編集者



萌え度:
好き度:
鑑賞:劇場(2006.5)

原題:The Constant Gardener
監督:フェルナンド・メイレレス
配役:レイフ・ファインズ(ジャスティン・クエイル)
レイチェル・ワイズ(テッサ)
ビル・ナイ(サー・バーバード・ペレグリン)
   


フライトプラン(2005)

2006-03-02 | 映画評・サスペンス
あー、ご馳走様です、ジョディー・フォスターもう満腹、って感じの映画だった。

もちろん目当ては機長のショーン・ビーンです。
機長、紳士です。きっぱりすべきところはきっぱりしてます。
非を認めるべき時はちゃんと認めます。
ステキです。
…この人も小奇麗にしていれば普通に紳士なんだと思いましたです(^^;
以下、ちょっとネタバレ




しかーし、ヒステリーおばさんは見なくていいやと思ってたらやっぱり見なくてもよかったかも…。
そしてやっぱり思いました、アラブ人に謝れ!
一言でいいのだ、「sorry」とか、ねぇ。
(まあ、窓越しに目が合ったのは事実かもしれないけどね)
娘は死んでます報告あたりで、浅岡ルリ子似の客室乗務員(ケイト・ビーハン)が怪しいって見えてきたような…。
とりあえず、機長はまっとうな判断をしてたと思うので、そこんとこだけ合格(^^;
大福頬の客室乗務員(エリカ・クリステンセン)もとまどい演技がなかなかよろしかったと思う。
いかにもなセラピーさんの事件解決後の顔が見ものだった。

で、本作、口コミ評判はあまりよろしくないのにロングランしていて、いきつけ映画館でも上映回数がそんなに減ってなくて、公開約1ヶ月半後たってから見に行ったのに結構人が入っていた。
これって、みんな、ジョディー・フォスターの名前だけで見に来ている?
まあ、予告もがんがんやってたけどねぇ…。
おそるべし、ジョディー。


萌え度:機長
好き度:謝ったらもう1ランク上げてもいいかも(^^;
鑑賞:劇場(2006.3)

原題:Flight Plan
監督:ロベルト・シュヴェンケ
配役:ジョディー・フォスター(カイル・プラット)
   ピーター・サスガード(カーソン)
   ショーン・ビーン(リッチ機長)
   


ミュンヘン(2005)

2006-02-16 | 映画評・サスペンス
テロ実話に基づく話というだけで引き度70%である。
しかし工作員エリック・バナが活躍するということで、がんばって見てみた。
で、辛い、特にミッション終了後が辛い!

バナ、胸板大サービスです。でもそれを喜んでいられない内容である。
…胸板だったらダニエル・クレイグもイイはずなのに、彼は晒しませんね…。
以下、ネタバレも含むので、これからの人は御注意。



暗殺工作過程はスパイ映画みたいでおもしろかったのだ。 > 「みたい」じゃなくて本物だし(^^;
一番痛かったのはパレスチナ人アリの台詞。それ、そっくりそのままイスラエル建国前のユダヤ人の心境だよ!しくしく…
アチラを立てればコチラが立たず…。
手に入れた者と奪われた者と奪い返す者と、これ、終わらないよ…。

イスラエル生まれのアヴナー(エリック・バナ)とユダヤ人として生きてきてやっと国家を手に入れた母親世代、「国」に対する思い入れが全然違う。信念も違う。
チーム内でも血の気の多いスティーヴ(ダニエル・クレイグ)以外は若いほうから崩れていく…。
料理上手なアヴナーがキッチン・ショールームの前にたたずむのは切なかったなぁ。

で、これを見つつ思った。オーストラリア人のエリック・バナが元モサド暗殺者を演じるのは、ドイツ人のトーマス・クレッチマンがナチ将校やゲシュタポの息子を演じる時ほど痛くないなと…。
見るほうの勝手な思い込みかもしれないけど、クレッチマンの戦争関連映画(潜水艦を除く)を見ていると、ドイツ人である彼がどんな思いでやっているのか、なんか心配になってきちゃうのだ。(ホーゼンフェルト大尉もビートリッヒ少佐も根が紳士なだけに余計…)
アヴナーはイスラエル人としてというより、一人の人間として苦悩しているように思える。HOMEは妻だと言い切ってるし。そのせいもあるかもしれないが、辛いけどあれほど痛くはない…。

翻って、1972年のミュンヘン・オリンピックってTVで見ていた記憶があるのだ。
だけど、この事件のことはぜーんぜん覚えていない。同じ年に起きた連合赤軍の浅間山荘事件は覚えているから、子供過ぎてニュース見てなかったってことではないと思うのだ。
ってことはだ、映画の中でイスラエル側の誰かが言っていたように「世界は全然気にしていない」状態の渦中にいたってこと? ひーーっ

で、次期ボンドで期待のかかるダニエル・クレイグだが、うーん、やっぱ華がないなぁ。ちょっと心配だなぁ…。


萌え度:萌えない
好き度:スパイっぽいところだけ
鑑賞:劇場(2006.2)

原題:Munich
監督:スティーヴン・スピルバーグ
配役:エリック・バナ(アヴナー)
   ジェフリー・ラッシュ(エフライム)
   マチュー・アマルリック(ルイ)