萌映画

映画評と映画与太話

ホビットねたバレつぶやき

2013-02-01 | 映画評・ファンタジー
ホビット、都合7回見ました(^◇^)
ということで、以下は好き者のネタバレつぶやき&メモです。
見る前に内容を知りたくない人は見ないようにご注意ください。

なお、普通のレビューはこちらからどうぞ →「ホビット:思いがけない冒険(2012)」



「ロード・オブ・ザ・リング」3部作に続く、ピーター・ジャクソン監督の「ホビット」、当初2部作と聞いていたのにいつのまにか3部作になってた。
第1部:思いがけない冒険(An Unexpected Journey)2012年12月公開
第2部:スマウグの荒らし場(The Desolation Of Smaug)2013年12月公開予定
第3部:ゆきて帰りし物語(There And Back Again)2014年7月公開予定

第2部は竜が退治されるところまで、第3部は五軍の戦いとドル・グルドゥアからサウロンを追い出すエピソードが描かれるのではないかと推察しているのだが、IMDbのあらすじを見るに、竜退治は第3部にまわされそうな感じに読める。
どうなるかな。ドキドキ。

当初、監督はギルレモ・デル・トロのはずだった。脚本もPJたちと一緒に書いていた。
が、制作会社がらみのゴタゴタでスケジュールが遅れて降板した。
…ということになっているが、実のところはどうなんだろう。3部作の構想がデカすぎて辞退したとか、そういう気もしないでもないんだが。 > メイキングのVLOG見てると、もう、ほんと規模がすごいのなんの…
ちなみに彼の名はエンドロールでproduction supervisor(うろ覚え)としても出てくる。

ビルボのマーティン・フリーマンは「銀河ヒッチハイクガイド」で知っていたので、うまい人、選んだなと思った。
ポスターとかで「トーリン・オーケンシールドがこんなにかっこよくていいのか? ドワーフなのにいいのか!?」って思ってた。
美男も美女も原作にはいない(特に前半)ので華がないと心配していたのだが、まあ、PJはうまいことやってくれたと思う。

YouTubeに出ている公式VLOGの存在は知らなかった。映画が始まる前に知ってたら見ちゃったかも。
でも、見なくてよかった。あとで見て楽しさ倍増。

ここから映画の中の話。
ビルボが「ago」と書くとき、「a」の上に点々をつけるのは何故だろう。ウームラウトが必要な語とは思えないんだけど。

エレボール脱出場面で、ドワーフの女、髭ないじゃん! 女ってわかるじゃん、って最初思ってたのだが、5回目に顎あたりに毛が生えていることに気付いた!
谷間の町の人、やたらとでかいなと思ってたら、人がでかいんじゃんなくて物売りの女性がドワーフであることに気付いた。ヒゲあったよ!
若いころのトーリン、お肌がマットな感じ。

わたくし、今回、「nasty」という言葉を覚えた(^^; > nasty hole, nasty business, nasty Hobbit...
冒頭、フロドも出てきてびっくり! 健康的につやつやしたフロド!

ガンダルフ、最初に登場した時、だいぶ皺々になっちゃったなと思ったんだが、そのあとはそうでもなかった。あの場面が皺々に見えたのは何か理由があったのだろうか。 > 長旅で疲れていたとか…

ドワーフたち、すべてを自分の都合のいいように解釈するところが、なんというか、ラテン的というか、ええと…。
バーリンの「謝罪を受け入れた」とか、フィーリ、キーリの「キャンセル?聞いてねえ」「キャンセルじゃないのか、よかった」みたいな。
そして勝手に大宴会。イギリス人の家に上がり込んだブラジル人、みたいな…。 < 偏見です(^^;
でも、きっちりお片付けするのよねー。

お皿投げの歌の場面ではいつのまにかボフールが縦笛を吹いていたりドワーリンがフィドルを抱えていたり。
楽器持参なわけね。
そういえば、白雪姫に出てくる七人の小人(ドワーフ)も楽器を持っていたような…。
キーリの人、結構歌うまいかも。

しかし、一人暮らしのホビットの家になんであんなに食材が。
お客好きだったとしても盛りだくさんすぎると思うぞ。どんだけホームパーティーするんだ? > しかもホームパーティー場面は見たことない。飲み屋で宴会はしょっちゅうのようだが…

ガンダルフ、シャンデリアに頭ゴツン、って「ロード・オブ・ザ・リング」にもあった場面だな。往年のファンをクスっとさせる作戦か?

トーリン、最初の登場シーン、かっこよすぎ!
もう、ここで萌えインジケーター、急上昇。 < ちょ
原作では、ドワーフ第3陣が扉を開けた途端雪崩てくるのの下敷きになるってるのだが、敢えてこうしてあるわけだ。
いつもわりと上目遣いなのは、ガンダルフと話をしている場面が多いからか。
…相対する敵のオークもデカイし。
落ち着いてから(6回目くらい)見ると、最初の登場はかなり高慢な態度だったとわかる。
原作のトーリンはかなり尊大で鼻持ちならない感じである。映画では頑固ではあるが、意志が強固で仲間思いの英雄として描かれている。
失った王国の世継ぎなのでポジション的にはアラゴルンとパラレルなのだが、ドワーフなので世界に対する視野は狭い(^^;

最初に見たトーリンの印象は「黒目」だった。
あれ、リチャード・アミティッジって結構スキっとした碧眼じゃなかったっけ? カラーコンタクト?
なんて思ったのだが、2回目ちゃんと碧眼のままであることを確認した。印象って恐ろしい。

ビルボの家でドワーフたちが静かに歌うはなれ山のうた(サウンドトラックでは「Misty Mountains」)、この低音に痺れました!
エンドロールでリチャード・アミティッジ氏自身が歌っていると知って、萌えインジケーター振りきれ! < こらこら
…わたくし、低音美声に弱いのです。
セリフでもトーリンは低~く、ずしんと。
冬休みに「ロード・オブ・ザ・リング」のDVDを見てたんだけど、アラゴルンって声がわりと細くて高いんだよねー、声の分だけトーリンのが萌え度があがった感じ。 < こらこらこら

当初、ドワーフたちの名前が覚えられず、2回目見たあとにパンフレットを買った。
名前が似てるんだもーんと思ったら、兄弟が何組かいて、名前も特徴も似ているということを知った。あちゃー、これじゃ覚えられないわけだ!
フィーリとキーリはトーリンの親戚だからイケメンなんだ! とか。
…でもボフールとボンブールは名前は似ているけど姿は似てない…。

遠征の経緯は、映画ではドワーフの七王国にもちかけたけど、誰も賛同しなかったとなっている。
が、「終わらざりし物語」を拾い読みしていたら、当初トーリンは王として宣戦しようとしていたのをガンダルフが隠密行動にするよう強く説得した、ということになっていた。
隠密なので、親類縁者ばかりの御一行様になるわけだ。

出発前のトーリンの名台詞。
Loyalty, honor, a willing heart, I can ask no more than that.

あと、バーリンに、敢えて遠征しなくてもといわれる場面で、字幕では最後の一言が「絶対に」となっていたところ、「not for me」だったかな。選択肢はない、自分には、と。王家の血を引く者の覚悟ですな。

ガンダルフがお茶目なのは衆知(?)だが、バーリンも結構お茶目だ。
ビルボの契約書を確認する場面なんか、相当お茶目だ。
PJ作品は、爺がお茶目な映画、なのか。

ビルボの所作がいちいち英吉利コメディーっぽく(ってよく知らないけど)、トーリンの立ち姿がやたらめったらかっこいいのだが、これって所作指導の賜物なのだろうか、それとも俳優さんの資質なのだろうか。
何回か見ていたら、キーリの露出度が他のドワーフより高めであることに気付いた。画面の端々に映っているのだ。
フィーリのが二枚目キャラだと思うのだが、キーリは表情が豊かなので出番が増えているのかな。

トロールたち、「today」を「トゥダイ」と発音していた。オーストラリア訛り? とか思って調べたらコックニーだそうだ。原作からしてそうだったみたい。

「Thorin」は、ドワーフたちは「トーリン」、エルフたちは「ソーリン」と発音している。
ガンダルフは基本的には「ソーリン」と言っているようだが、時々「トーリン」と言うこともあるみたい。
「Thrain」は字幕では日本で出版されている原作にしたがって「スライン」だが、映画の中ではほぼすべて「スレイン」と発音されている。「ダイン」も「デイン」だ。

フィーリとキーリは「lads」って呼ばれている。バーリンもボフールもそう言っていた。「若いの」っていうニュアンスだと思う。

トーリンの宿敵アゾグ(Azog the Defiler)。
原作ではアゾグはモリアの外のあの戦い(アザヌルビザールの戦い)でくろがね山のダインに倒されて、エレボールを襲撃するのはアゾグの息子ボルグということになっているのだが…。
アゾグ、生きてるし、ああ、息子の出番がないのねん、と思っていたらIMDbのキャスト表にBolgの名前が…。
…え、どこに出てきたの?
あ、もしかして、グッズ売り場にあったWクリアファイルに載ってる「見た覚えがないのに扱いの大きいオーク」はボルグ? 今後、前面に出てくるのだろうか。

これ↓
ホビット 文具/Wポケットクリアファイル B/AIG-871
クリエーター情報なし
In Rock


モリアの外での戦いの時、ドワーリンはモヒカンっぽい髪。今の頭頂スキンのがかっこいいな。バーリンもまだ真っ白ではなく、顔の感じもちょっと違う。今の真っ白爺さんのがイケてるな。
 ↑
…わたくし、いつからそんな趣味に(^^;;;
で、突撃の時の剣を振り上げたトーリンの腕、太い! 萌え! < こらこらこら
…素のアミティッジ氏は筋骨隆々タイプではないと思ったのだが、映す角度の問題?

オークとの因縁話をバーリンが語り終えたあと、みんなの忠誠の眼差しに目礼加減で応えるトーリン、うひゃー、王者!
で、トーリンがアゾグはとっくに死んでいると言った時のガンダルフの微妙な表情、生きているって知っているのねん。そしてその表情を見たバーリンも「…生きているのか…」って思ったはず。
…いびきをかいて蛾を吸い込んでいたのは誰?(^^;

トロールとのやりとりで「いたち」のことを「ferrets」っていってたよね?「weasel」じゃなかったよね?

ラダガストってどこに出てきたかなー、と思って「指輪物語:追補編」チェックしてみたのだけど、記述がみつからなかった。「終わらざりし物語」にはイスタリの詳しい解説は載ってたけど、ラダガストのエピソードはなかった。指輪本編だったか。うむ。
ハリネズミのセバスチャン、可愛すぎる…。ちょっと声がマンガっぽいのが気になったけど。

ワーグに乗ったオークから徒歩で逃げるドワーフたち。
原作にはこの場面はない。ドル・グルドゥアのネクロマンサーのこともガンダルフはずっと前に知っていて、それがトーリンの遠征を支持する理由でもある。…というのは置いといて、

あの重そうな装備に装束でよく走れるな。ドワーフ、フィジカル強し!

逃げてる間にもガンダルフの誘導先に疑念を持つトーリン。鋭いですねー。
そしてここではなんといっても、キーリの弓! イケメンは弓!?

兎との追いかけっこを離脱して様子を伺いに来たオークを仕留める場面、トーリンの目配せとキーリの弓! < かなりの萌えポイント
落ちてきたワーグとオークはドワーリンとビフールで滅多打ち。この2人、武闘派だね。
ちょっと気の毒なのはオーリ。パチンコはトロールには効いてもワーグにはまったく通用しなかった。レベル違いすぎ。所詮、トロールとのいざこざは子供の喧嘩レベルということか。

トーリン、みんなを逃す穴の入り口に立って護衛する。さすがキャプテン!
最後に飛び込んできたのはフィーリとキーリだと思う。若いもんは鉄砲玉ということか。彼ら、飛び出していくのもいつも最初のような気がする。

トーリンも穴に飛び込んだところで、角笛、そしておお、聞き慣れたエルフの音楽!
実は、「ロード・オブ・ザ・リング」のほうのサントラが深く染み込んでいたせいか、「ホビット」の音楽にしばらく馴染めなかったのだ。
5,6回目から、ドワーフの活躍場面ではなれ山の歌のテーマが繰り返されることに気付いた。
もう馴染んだと思う。

さて、裂け谷ですよ、美しいですよ、ビルボはうっとりしてますよ。
挨拶に出てきたエルフ、あ、この人見たことある。リンディアという名前は記憶にないけど。
…「王の帰還」のDVDを見て了解した。この人、灰色港に向かう一行から離脱しようとするアルウェンに声をかけた人だ。ちょっと間抜けな感じの…。 < をぃ
で、このリンディア、ガンダルフとドワーフの一行を歓待するエルロンドに、終始迷惑そうな顔で仕えている。がさつな連中が嫌いなんだろーなー、って感じ。
報告も間抜けだよね、「ドワーフがいなくなりました」って。エルフ全員が切れ者ってわけじゃないってことかな。 < ちょ

館に入る前、トーリンはドワーリンとこそこそ話をしている。他の場面でも、この二人はこそこそ話をしていることが多い。若かりし頃からの戦友だからだろうか。
エルロンドたちが馬でとっとこやってきた時、思わず円陣に固まるドワーフたちだが、ボフールがビルボを掴んで輪の内側に入れていた。優しい!
字幕のつかないエルロンドの歓待の言葉(とガンダルフが言っている)は、あれ、エルフ語なんだろうか、それとも古ドワーフ語なんだろうか。語調が強かったので気になった。
…検索してみたら、エルフ語だそうです。あはん。

普通のレビューのほうにはスーケール・ダブルも気にならないと書いたが、唯一、エルロンド、ガンダルフ、トーリンがテーブルに着くときのトーリン(後ろ姿)のスケール・ダブルが気になった。だって歩き方の雰囲気が全然違うんだもん。物腰って大事だよね。

で、次々とウンチクを披露するエルロンド卿、オトナです。トーリンも結構いい年なはずだけど、エルロンド卿は何枚もウワテに見える。やはりエルフの長寿は桁違いだからねー、かないませんねー。
オルクリストを検分してトーリンに「とっとけ」みたいなことをいうあたりとか、月光文字に気付いた時に「運命はそなたの味方だ」みたいなことをいうセリフとか。 > どっちも正確には思い出せないけど(^^;

ビルボの剣に対するバーリンのコメント、字幕は「ペーパーナイフ」ってなってたけど、なんか聞き取れなくて、6度目にやっとわかった。「letter opener」だった。

地図を見せる見せないの押し問答の時、ガンダルフがトーリンに「その頑固さが命取りに」とか言ってる。
言わないでー! < 第三部の展開を想像してガクブル
…原作のトーリンははなれ山に入ってからはまことに偏狭でよろしくない態度だったのだ。でも映画のトーリンはもっとまっとうな英雄として描かれている。この英雄の行く末がアレってのはどうかと思っているのだが…。> 最期はああなってしまうとしても

ああ、裂け谷の月光、美しいですねー。
文字の謎が解けた所で、目論見をばらしちゃうバーリン(^^;
地図見せろ押し問答の時にしゃべっちゃいそうになるトーリンといい、ドワーフって頑固な一方、策謀っぽいことは苦手みたいだね、一直線な性格なのか。

で、白の会議です。これもホビット原作には出てこなくて指輪物語に出てきているはずの場面(まだ読み直してないので…)。
ガラドリエル様、神々しすぎ!
そして、サルマンの声を聞いた時のガンダルフの「あちゃーー!」という表情と作り笑い。もうマッケラン爺、ガンダルフが乗り移ってるとしか思えない。
そしてサルマンのお説教を無視して、ガラドリエル様とガンダルフはテレパシー密談(^^;
ちょ、白のサルマンの権威は!?

…てな感じでいちいち突っ込んでいると終わらない(^^;

話は飛んで、岩の巨人、1回目に見た時、こんなのありかーーーー!?って思ったけど、ちゃんと原作にも出てきてた。(1回目を見たあとで原作を読み直したのです、十年ぶりに(^^;)
だがしかし、あの場所で巨人の戦いは怖すぎるだろ、誰も墜落しなかったのは奇跡かと…。
岩が割れて離れ離れになっちゃうときのキーリの表情がまた…。 > 女子のツボだとおもいまーす
落っこちたビルボをさくっと助けてくれるトーリン、そしてトーリンを助けるドワーリン。美しきかな連携プレイ。
だけどビルボは怒られちゃう。
そういえば、出発前はビルボに対して懐疑的な発言をしていたドワーフたちも、旅の途中ではそんなこと一言も言わないし、むしろビルボを庇っている。怒る役はリーダーのトーリンだけだ。それも一行の安全のためには必要な役目だ。
…ドワーフの世界にイジメはないと見た。

さて、このあと、ボフール良い人! と、キーワード「帰りたいところ・故郷(home)」が浮き彫りになるのだ。

で、話は飛んで、はしゃぐゴブリンのお頭、楽しそう過ぎる! なんか顎のぷよぷよ加減がスターウォーズのジャバ・ザ・ハットを彷彿とさせる。
しかしあんなにたくさんのゴブリンが食べていくためにはどれだけの食物が必要なんだろう…、とかいらんことを考えたり。 > そういえば、モリアのときは考えなかったな…
滑車で伝令に向かうちびゴブリン、なんかヨーダっぽい…。

さてさて、ゴブリン穴からの脱出ですよー。不安定な足場、群がるゴブリン!
ドワーリンは丸太でなぎ払うし、キーリも梯子で突進だし、オイン(多分)もくるくる回ってなぎ払ってましたねー。
歴戦の勇士バーリンもさすが華麗なたちまわり、トーリンもひらりばさばさ無敵過ぎる。

そしてひとりの脱落者もなく脱出。ドワーフ、フィジカル強すぎ!!

一方、ビルボとゴラムのなぞなぞ遊び、ゴラムの表情をフィーチャーするためにひっぱったかと思う場面もあったけど、あれでも原作よりは短めなんだよねー。
ゴラムを切り捨てようとしてためらうビルボ。このあたり以降、ビルボがハンサムに見える瞬間が時々。さすが、マーティン・フリーマン、名優! とか思ったり。 < ちょ

ビルボがいなくなって残念そうなドワーフたち。
そして登場してうれしそうなドワーフたち。
ドワーフって友情に厚いらしいね、ビルボのことをすっかり仲間だと思っていたんだね。
ビルボの復帰理由「あなたたちの故郷を取り戻す手伝いをしたい」に、トーリン、何も言わなかったけど表情が「かたじけない」と言っていた。 < rukkia勝手解釈

ゴブリン穴から出た所でまたワーグがやってきた!「一難去ってまた一難」
 トーリン「out of the flying pan」
 ガンダルフ「into the fire!」
って、この慣用句のウンチクを以前、どこかで読んだ気がするのだが、どこだったか忘れた。どこぞの国の人はフライパンじゃなくてうんたらという話だったような…。
このフレーズそのものはホビット原作の第6章のタイトルである。

あ、蛾です、ガンダルフが鷲を呼んでます! > って「ロード・オブ・ザ・リング」を見ていた人たちは思ったはずだ(^^;
…原作では呼ばれなくても来るんですよ、鷲。
で、アゾグ、トーリンと対決するのが楽しそうである。おまえな…。
進退窮まって正面からアゾグに挑むトーリン。ここでなんとかしないと仲間が全滅である。いつの間にか、木の枝の盾を装備している。
ここでまさかのビルボの突撃! わぉ。
ガンダルフがビルボに剣を渡した時の台詞が現実となる。
True courage is about knowing not when to take a life, but when to spare one.

ビルボの加勢に出てきたのは、キーリ、フィーリ、ドワーリン。1回目に見たときはみんな出てきたのかと思っていたが、そういうわけではなかった(^^;
あ、鷲さん、トーリンの体をゴロっとしてちゃんと剣も拾い上げてくれたぞ。
トーリンの腕から落ちる盾。バンドみたいなのがついてたからずっと持ち歩いてたのかな、オーケンシールド(樫の木の盾)。

ああ、そして見張り岩。
ひとさまのblogで知ったのだが、この岩が熊の頭に見えると。あ、本当だ!(7回目に確認)
最初に見た時、熊の耳にあたる部分が人工的な積石に見えて、「ああ、ここでビョルンが休憩するのかな」なんて思っていたのだが。
ガンダルフ、なにやら蘇生術。たちまち回復するトーリン。早すぎねぇ? といのは置いといて、

語気荒く「You!」って、トーリン、ちょ! 

ってみんな思ったよね、でも、謝罪のハグ。生涯における最大の間違いと。
…この大々的な信頼の場面のあとに、ええと、やっぱり第三部での原作の展開はどうなのかなと、また余計な心配を…。

そして、トーリンの眼差しの先にはエレボール。「our home」 > その瞳に萌えすぎて悶絶

以上、かなりな長文になってしまった。おつきあいくださった方、多謝。


ホビット 思いがけない冒険(2012)

2013-01-01 | 映画評・ファンタジー
ドワーフ王子に萌えましたがなにか。

ということで、ピーター・ジャクソンの手になる映画「ホビット 思いがけない冒険」IMAX 3D字幕、偏光メガネの3D日本語吹き替えの2回見に行った。2D字幕も予約したんで今週見に行く!

原作とはかなり造形の違うドワーフのリーダー、トーリン・オーケンシールド(リチャード・アミティッジ)、原作ではお高くとまった鼻持ち野郎なのだが、映画では孤高の勇者として描かれている。

ドワーフなのにかっこよすぎ。

ドワーフだから頑固者には変わりないようだが、我を張り通すわけでもない。
登場の仕方もアレだが、ビルボの家ではなれ山の歌を詠ずるときの低音がすんばらしい。歌は吹き替えかと思ったほどだ。
…リチャード・アミティッジ氏は経歴からして元々音楽の素養がある人のようだ。
(ちなみに、日本語で歌う吹き替え版は微妙に音痴。わざと?)
トーリンの甥っ子のフィーリ(ディーン・オゴーマン)とキーリ(エイダン・ターナー)もドワーフにしてはイケメン。いいのか?ドワーフをイケメンにしていいのか?

「ロード・オブ・ザ・リング」から60年前のお話、「ホビット」は児童文学なのだが、映画は子供向けとは到底思えないダークな男祭りに仕上がっている。
そう、「女性」はガラドリエル様(ケイト・ブランシェット)しか出てこない。それだけに登場した時の神々しさは格別。
エルフはちょこっとだけであとはホビットとドワーフとイスタリとオークとゴブリンと…。
子供向けファンタジーやロマンス好きの方にはお勧めしない(^^;

だがしかし、懐かしい中つ国の風景に往年の指輪ファンは感涙するはずだ。
映画「ロード・オブ・ザ・リング」のファンでなかった人にはどう見えるかわからない。なにしろこっちはどっぷりハマっているので。

それにしても、ドワーフってフィジカル強いね!

以下、ネタバレ注意。(黒文字で書いてますので、パソコンの人はマウスで選択して見てみてください)

冒頭、ビルボがバックエンド、すなわちホビット庄のビルボの自宅で『往きて帰りし物語』の冒頭を書く場面から始まる。ビルボのお誕生日当日の昼間、フロドがガンダルフを迎えに出る前だ。なんかこの場面、既視感がある。
…と思って「ロード・オブ・ザ・リング:旅の仲間」のDVDの通常版とエクステンディットの両方を見てみたのだが、どちらにも出てこなかった。あれ~。

そんな些細なことから原作との違いとかいろいろ考えながら見てしまってたわけだが、山場が何回も来るので、「ここで終わったらどうしよう」「このままだとゴラムが出てこない…」とか心配したり。 > ちゃんと出てくるところまでやりました
長いよ、170分!
…あれ、でも予告編にあった、ビルボが隠れ谷で割れたナルシルを見る場面はなかったな…。

過去に起きたことも含め、場面を丁寧に描くあまり、旅立つまでのテンポが悪くなっている。原作ではいろいろ端折っている昔話を『指輪物語:追補編』で補完しているから余計にそう感じるのかも知れない。
但し、指輪の行方もホビットの原作も知っている身としては、先を急ぐ必要は全然ない。ゆっくり描いていただいて上々。このあたり、「一般の人」とは感じ方が違うかも。

大筋は原作に従っているが、よりトーリンの勇者ぶりが強調され、細部が変更になっていて、ホビットとの信頼を深める過程がドラマチックに描かれている。オークとの因縁の対決などを入れたせいか、どうもお話の構成そのものが「ロード・オブ・ザ・リング」の二番煎じのように見えてしまう。
岩山での雷雨はカラドラスでの吹雪、ゴブリン穴での脱出劇はカサドゥ・ドゥムでの脱出劇に重なる。
…まあ、冒険物語の構造は基本的には似たり寄ったりのはずなので、そういうもんだと思えば…。

気になるのは、その昔、モリアの入り口でアゾグを退治したのは黒鉄山のダインなのだが、それがトーリンになっていること。
これって、第3部の五軍の戦いに響くんじゃないだろうか。
当初、2部作といわれていた「ホビット」はいつのまにか3部作になっていた。ってことは、竜を始末したあとの話、すなわち五軍の戦いが第3部でたっぷり描かれるはずだ。そこにダインは出てくるはずだ…。

とまあ、なまじマニアだと余計な心配もしてしまったりするわけだが、相変わらずピーター・ジャクソンとウェタの仲間たちが描く世界の充実度は凄まじい。オークにしてもトロルにしても「作り物」感は全くない。
…今、放送している某CMのクリーチャーとかの作り物感を見るに、その凄さに改めて気付かされる…。
ゴブリンの親分がスターウォーズのジャバ・ザ・ハットになんとなく似ているのはご愛嬌か。
ホビットやドワーフとガンダルフの大きさの差も、「ここで大きさスタントキャストに入れ替わっている?」などといったことを感じさせない。撮影技術の進歩の賜物だろう。

第1部は、ワーグの群れに追い詰められた木の上から鷲に助けられて、みはり岩(と思われる場所)に到着したところまで。
このあとビョルンが出てくるはず、どうなるビョルン!
続きは今年の年末。1年待つのかーーー。


3Dってのは見てると忘れちゃう、予告編で見たジェット・リーのトンデモ武芸3D(ドラゴンゲート)くらいやってくれないと。
2Dで見るとどうなるのか…。

追記:
もっと大々的にだらだらしたネタバレ話はこちら→ホビットねたバレつぶやき


萌え度:複数回見て振りきれました
好き度:
鑑賞:劇場(2012.12)

原題:The Hobbit: An Unexpected Journey
監督:ピーター・ジャクソン
配役:マーティン・フリーマン(ビルボ・バギンズ)
   リチャード・アミティッジ(トーリン・オーケンシールド)
   イアン・マッケラン(ガンダルフ)


プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂(2010)

2010-06-09 | 映画評・ファンタジー
元ネタはアクションゲームらしいのだが、やったことがないのでゲームとどのくらい関連があるのかわからない。見た感じでは世界観だけ借りてあとは映画オリジナルっていう気がしたが…。

これ、ディズニー映画だとは知らなくて、冒頭のロゴにシンデレラ城がでてきてびっくりした。B級映画かと思っていたのだが、ま、ディズニーならエロ・グロ・トンデモは無しだなと…。

「プリンス・オブ・ペルシャ」。ベタなタイトルではある。ペルシャの王子が3人出てくるけど、主人公は王家の血を引かない養子の三男。
…市場の孤児を養子に。そんなことしたら、絶対跡目相続で揉めそうなきがするものを、王も思い切ったことをするもんである。

で、内容はこれをB級とはいわないだろーなーというアクション娯楽作。
見てるときは気にならなかったけど、あとで考えるととてもわかりやすいお話。すなわちわりと先が読める。でも、「見ているときは気にならなかった」というのが重要かも。それだけ楽しめてたってことじゃないだろうか。
ジェイク・ギレンホール(三男ダスタン役)、お茶目だったし。

ということで、肩の凝らない冒険ものが見たい人にお薦め。
刺激が欲しい人にはお薦めしない。
ただ、日本ではGだが、海外ではPG13なので、「子供と一緒にお楽しみください」というにはちょっと…。まあ、暴力表現といっても仮面ライダーレベルだと思うが。 < モノによっては結構怖いよね、日本のヒーローもの

以下、ネタバレを含むので、冒険を楽しみたい人はご注意。















少年時代に王に見込まれて養子になったダスタン、大人になっても陽気な暴れん坊である。なんか年が近そうな次男ガーシヴは彼をちょっとライバル視してるっぽい。
長男タスは跡取り筆頭である。最初ちょっと気が弱いのかなとも思ったりしたけど、弱いのは「気」ではなく「押し」。かなりいい人だった。
そんなこんなのご一行様、王を首都に残してなにやら進軍中。途中、聖都アラムートを攻めるかどうかで揉めている。アラムートが敵に武器を横流ししているという噂で…。

って、叔父様怪しすぎ(^^;

王弟ニザム(ベン・キングスレイ)が顧問みたいにしてついているのだが、見るからに怪しい。
rukkiaはこの時点で、ニザムはガーシヴとつるんで長男から跡継ぎの座を奪おうとしているのかと勘違いしたのだが…。

アラムートの君主は姫である。ええと、神職である王女といったところかな。
かなーり気が強そうである。ジェマ・アータートン、今まで見た中でこのタミーナ王女が一番合ってる気がした。

で、なんだかんだあって、アラムートは攻め落とされ、なんだかんだでダスタンははめられ、姫と逃避行に入るのだが…。

沙漠で水も食べ物もなく薄衣でよく逃げ延びましたね。

とかいうのはおいといて、
とにかくダスタン、運動能力スゴすぎ。まあ、ファンタジー系の主人公は無敵で不死身というお約束なわけだが、それにしても。剣術が飛び抜けて強いわけではなく、障害物走が超人的というあたりが悲壮感を薄める(^^;
ジェイク・ギレンホールは肉体派俳優じゃなかったと思うんだけど、これのために鍛えたりしたんだろうか。

中盤以降、暗殺軍団が出てくるわけだが、ニザムは彼らへの報酬として麻薬を渡しているっぽい。だが、ほのめかしだけで、明言もしてないし、暗殺者たちが麻薬を使う場面も出てこない。レイティングに配慮?
そしてこれまた暗殺者軍団が強すぎ(^^; 彼らをどうにかできるなんて考えられないくらい。
気になったので調べてみたのだが、暗殺者軍団のリーダーはGísli Örn Garðarssonという人がやっていた。ギスリ? アイスランド人? < そうみたい

問題の時間の砂であるが、アラムートに攻め込む前にまで時間を戻しちゃえ!って思いながら見てたのだが、短剣では一分間くらいしか時間を戻せないんだそうだ。っち。
で、最後に大幅に時間が戻るわけだが、なんとアラムートを攻め落とした時点に戻りやがった! 都も姫もゲット、というわけである。ちょ!!

と、なんともアメリカ的なハッピーエンドなのが、安心というかガックリというか(^^;

まあ、作品としてよくできてるとは思ったんだけど、気になったのはニザムの火傷で企みが見破られるあたり。ちょっとお粗末すぎませんか~。
それと、最後のダスタンの演説でニザムが逆上しちゃうあたり。上映時間の都合で話を簡単にしたのかなぁ。


萌え度:
好き度:なんだかんだ言ってもコレ系は好き
鑑賞:劇場(2010.6)

原題:Prince Of Persia: The Sand Of Time
監督:マイク・ニューウェル
配役:ジェイク・ギレンホール(ダスタン)
   ジェマ・アータートン(タミーナ)
   ベン・キングスレイ(ニザム)


タイタンの戦い(2010)

2010-05-11 | 映画評・ファンタジー
この3D映画「タイタンの戦い」はアトラクション・ムービーという売り込みのようだが、「アバター」「アリス・イン・ワンダーランド」と見たあとではあまり「3Dだ!」という感じはしなかった。近頃の3Dは観客が疲れないように極端にこっちへ飛び出したシーンは多用しないように作ってあるから、なのかな。

その昔、レイ・ハリーハウゼンのストップモーション特撮でつくられた作品のリメイクだそうだ。
ちょっと自分の視聴履歴をさかのぼってみたらこの「タイタンの戦い」だけ見てなかった。あちょー。
オリジナルにもボンドガールのウルスラ・アンドレスが出ていたはずだと思って調べてみたが「イオ」という名の役はなくて、彼女はアフロディテ役だった。ボンドガールのジェマ・アータートンがキャスティングされたのはボンドガールだからじゃなくてたまたまってことなんだな、きっと。

リメイクといっても、メデューサやクラーケンといったキーポイントは同じだが、お話の組み立ては元のギリシャ神話からもだいぶ違うみたいだ。

お話は、神々のいざこざのとばっちりに増長した人間が利用されるという感じのもの。
ゼウス(リーアム・ニーソン)をそそのかして人間に悪さするのは冥府の神ハデス(レイフ・ファインズ)。
はっきりいってなんでもかんでも悪いのは神様である。
人間の女性に手出ししたり、手出しさせてくれないと呪いかけたり、まあ、いろいろやりたい放題。
そんな神様に立ち向かうのがゼウスの子でもあるペルセウス(サム・ワーシントン)なわけだが…。

以下、多少ネタバレになるので、知りたいくはない人はご注意。








ペルセウスのサム・ワーシントン、相変わらず丸刈りが似合うこと♪
ただ、脚本の甘さなのか、自分の中に2つの側面を抱えた役どころを表現する彼の持ち味が生かしきれてない気がした。やっぱ、「ターミネーター4」が一番萌えたなぁ…。 < こら
本作では人間・ペルセウスを描こうとしてなんか失敗している気がする。
「神性を捨てて人間として生きる」を主張するのに怪物退治は無理があるぜー。もっと無双の英雄にしちゃってもよかったのに。そのほうがいきいきしたかも。

はじめ、アンドロメダ王女を猛然と庇護する隊長は、横恋慕野郎かと思ったらそーいうわけじゃなくて、同じ年頃の娘を失ったという過去を持つ人だった。そうか、あれは娘なのか…。
で、この隊長ドラコはその後大活躍なわけだが、全然気づかなかったんだけど、エンドロールみてびっくりした。マッツ・ミケルセンだった!

本作では、イオ(ジェマ・アータートン)という不老の女性がペルセウスを導く。彼女は、ゼウスの求愛を拒んだために年をとらなくて死なない、ってことにされたって言ってた気がするが(うろ覚え)、ギリシャ神話のイオはゼウスといちゃいちゃしたためにヘラに嫉妬されて世界中を逃げまわったはず…。このへんのつながりはよくわかんない。

で、ペルセウスたちは、「アンドロメダを生贄にしないとクラーケンをよこすぞ」というハデスの脅しを阻止すべく、クラーケンの倒し方を魔女に聞きに行く旅にでるのである。
…ちょっと待った、クラーケンって、ギリシャ神話の怪物じゃないんじゃ?
(調べた。もとの神話では海の怪物は鯨もしくはティアマトじゃん…)

さて本作の見せ場はなんといっても蠍である。
どの怪物より強そうである。
立ち回りはめまぐるしくて何がどうなっているのかよくわからなかった。
もうちょっと遠景で勝負を見たかった。
そしてどの怪物より役に立つ。蠍バンザイ!

結局、ゼウスのくれたコインを使うことになるペルセウス。

そしてメデューサ。イオがメデューサの気の毒な身の上について語るも、登場するメデューサは悲哀のかけらもないただの怪物…。うーん。
ここで若者ユーセビオス(Nicholas Hoult)だけは生き残って欲しかったなぁ。でもひとりじゃないとペガサスに乗れないしなぁ…。

結局、ゼウスのくれた剣を使うことになるペルセウス…。

このへんの開き直り加減が足りないのかなぁ。

ちなみに、ゼウスに妻を寝取られて怪物になった王様をやっていたのはジェイソン・フレミング。トランスポーター2つながりでしょうか(^^;
…あ、ここでまた疑問が。いずれ母子ともに殺しちゃうならご懐妊中に何故やらなかったのでしょうか、生まれるまで待ったのには何か訳が?

まあ、内容が神話だし、アトラクションだし、細かいところはいろいろ気にしない方向で楽しめる人にお薦めだ!


萌え度:
好き度:
鑑賞:劇場(2010.4)

原題:Clash Of The Titan
監督:ルイ・レテリエ
配役:サム・ワーシントン(ペルセウス)
   マッツ・ミケルセン(ドラコ)
   ジェマ・アータートン(イオ)


アリス・イン・ワンダーランド(2010)

2010-04-20 | 映画評・ファンタジー
ティム・バートンがアリスって、しかもジョニデが気狂い帽子屋って、何?と思っていた「アリス・イン・ワンダーランド」、大人になったアリスの話だと知ってちょっと安心した(^^;
というわけで、3Dで見てまいりました。
Xpandというシステムのやつで、これ、メガネが重いんだよね。
でも、今回はメガネを固定するバンドがついていたのであまり違和感なく装着できた。映画館もいろいろ苦労しているようで。

話はアリスが穴に落ちて、子供のときと同じように大きくなったり小さくなったり、赤の女王がフラミンゴでクリケットしたりと、まあそういう展開。
あとは多少ネタバレになるので、見る前に知りたくない人はご注意。








アリスは幼少のころから発想力の豊かなちょっと変わった子。それは実は父親譲り。父のチャールズはアリスに言う。「うん、頭がおかしいと思う。でも優れた人はみんなおかしんだ。」(rukkia乱暴要約)
そして19歳になったアリス。常識的な女性としての振る舞いを強要されるのが窮屈でたまらない。彼女のとんがったところを認めてくれた父はもうこの世にいない…。
脚本家が女性だというのがよくわかる。こういう友達、結構いるの。変わった感じの子の父は大抵ちょっと変わった人だったりする。そして母と他の姉妹は常識的な女性だったりしてその溝が埋まらなかったりする…。殿方は気づいてないかもしれないけど、ありがちなんだよ…。

と、いう現実は置いといて、舞台はワンダーランド。
本当はそこの住民によると「アンダーランド」なんだそうだ。 > 確かに穴の底だし
まあ、とりあえず、アリス(ミア・ワシコウスカ)の不機嫌な表情に萌。 < ちょ
もちろん普通に笑顔の可愛い女優さんなのだが、この不機嫌顔がキャスティングのポイントなんじゃないかと思ってしまうくらい。
アリスは子供のころにここに来たということを覚えてないが、住民はみな子供アリスのことを覚えている。
それでもって、予言の書とかいろいろごたごたあって、結局アリスは「運命なんかどーでもいい、自分で決める!」(rukkia乱暴要約)と開き直って活躍するわけである。
19歳のアリスには自分なりの価値観とか倫理観とかがあって、それに基づいた行動を開始するわけだ。
アリスは決してなんでもできるスーパーウーマンでも勇気百倍の正義の味方でもないし、「これは自分の夢の中の世界」と思っているけど、「夢だからなんでもありだ!」と頑張る。(という解釈でいいのかどうかは、見た人次第)
そのへんの頑張り具合が正統派冒険成長物語で見ていて安心なのである。このへんはティム・バートンというよりディズニーだから、なのかな。

小難しいことは置いといても、ワンダーランドの独特の風景は面白いし、振り切れてるキャラクターたちも面白いし、3Dじゃなくても十分に楽しめると思う。
以下、キャラ話。

ハートのジャック(クリスピン・グローヴァー)が少女マンガ風にデフォルメされてて、異様に足長。かっこよすぎ。げらげら。
赤の女王(ヘレナ・ボナム・カーター)は異様に頭でっかちという設定のようだ。思いっきり性格悪く描かれているが、あまり憎めない。不思議な感じ。
対する白の女王(アン・ハサウェイ)は赤の女王の妹という設定。優しい美人なのだが、仕草がいちいちバレエのプリマの姫みたいにわざとらしい。けらけら。
動物たちの声の出演が豪華。とても落ち着いたよい声の芋虫はアラン・リックマン、白うさぎはマイケル・シーン、チャシャ猫はスティーヴン・フライ、そして見てるときは気付かなかったんだけど怪物ジャバウォッキーがクリストファー・リー。ひー、どんだけギャラかかってるの!?

大人のおとぎ話ともいえなくない。
お子様には…ちょっと怖いかも。
「不思議の国のアリス」が好きだった大人にはお薦めだ。

…チャシャ猫1匹欲しい…。


萌え度:不機嫌なアリス
好き度:
鑑賞:劇場(2010.4)

原題:Alice In Wonderland
監督:ティム・バートン
配役:ミア・ワシコウスカ(アリス・キングスレイ)
   ジョニー・デップ(キチガイ帽子屋)
   ヘレナ・ボナム・カーター(赤の女王)


ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛(2008)

2008-05-27 | 映画評・ファンタジー
イマイチ好き度のあがらないナルニア、今回の目玉はカスピアン王子である、と見せかけてドワーフであった。 > のはrukkiaだけか?

意固地な表情で何気に大活躍なトランプキン(ピーター・ディンクレイジ)、ずいぶん自然だなぁ、とおもったら、自然に背の小さい俳優さんでした。失礼しました(^^;
前回のタムナスさんといい、ナルニアの住民はイケてるなぁ。
今回はアナグマさんとネズミさんが大活躍。

以下、ネタバレも多少含むので未見の方はご注意。




前回ひどい目にあった次男(スキャンダー・ケインズ)は成長著しく、さりげなく兄弟をサポートする頼もしい弟になっておりました。
それに引き換え、一度オトナだったこともあるはずの長男(ウィリアム・モーズリー)、いまいち成長が見られません。こいつが作品の好き度を下げている…、とか思ったり(^^;
強行奇襲作戦で仲間を失った挙句、人に咎をなすりつけるとは何事だ。
“成長冒険物語”が好きなrukkiaとしては「1作目の経験はなんだったんだ~」と。

ナルニアの民を森に追いやってしまったテルマール人、なぜか王子と博士以外はみなさんラテン系。カスピアン王子の命を狙う叔父ミラース(セルジオ・カステリット)もいい人とみせかけやっぱりいい人だった将軍(ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ)も濃かった…。

そして、王子(ベン・バーンズ)、がんばります。逃亡しても敗退しても、勝利しても王子です。鎖帷子がよく似合います♪
年齢設定が原作より上になっているため、ちょっと違う味付けがされていたようだが、原作を読んでいないrukkiaには何の問題もなし!
…でも王冠のデザインはどうかと思うぞ。

出ました、白い魔女(ティルダ・スウィントン)、相変わらずステキです。一瞬なのに釘付けです。

大詰めはファンゴルン、げらげら、と思ったのはrukkiaだけではないはずだ…。

そしてやっぱり意味がわからない「アスランによる救済」。理解するにはもっと基督教の教養が必要ですかね。
重要なシーンをみんな予告編でやってしまった感があるのも好き度があがらない一因かも、と思ったり…。

次作には長男と長女はもう出てこない、という伏線をはりつつ、さようなら。
3作目「朝びらき丸…」はプリプロダクション中。あ、もう撮影始まってるのかな。公開予定は2010年。王子もまた出るぞ。末っ子が大きくならないうちにとっとと撮影してほしいぞ。


萌え度:いろいろ…
好き度:ハートの数は変わらないけど前作よりは好き
鑑賞:劇場(2008.5)

原題:The Chronicle Of Narnia: Prince Caspian
監督:アンドリュー・アダムソン
配役:ジョージー・ヘンリー(ルーシー・ペベンシー)
   ベン・バーンズ(カスピアン王子)
   セルジオ・カステリット(ミラース)



スパイダーウィックの謎(2008)

2008-05-07 | 映画評・ファンタジー
あれ、どっちがフレディ・ハイモアかなと思ったら両方だった! > 双子の兄弟サイモン&ジャレッド役
なんか造形がいまいちと思って迷っていた「スパイダーウィックの謎」だが、見た人の評判は上々だったので見てみることにした。
うーん、やっぱあのゴブリンは気に食わないが、お話としてはよかったかも。

超お転婆なねーちゃんと、冷静なとサイモン、問題児のジャレッド。
最初は家族のごたごたでうへーと思ったけど、それはそんなに長くはなく、ゴブリンの姿を見たねーちゃんが味方になってからはトントンと話が進む。

で、ゴブリンのどこが気に食わなかったかというと…、
ゴブリンっていったら小鬼でしょ、鬼っぽくなかったの、蛙っぽかったの。あれじゃいやだ。 < 勝手な好みです
マルガラスはカラスになるんだけど、この名前、翻訳したわけじゃなく「Mulgarath」。偶然の一致ですかね。

で、お話のどこがよかったかというと、スパイダーウィック博士(デヴィッド・ストラザーン)ね!研究の成果としての本に執着するところとか、家族を思う心とか、打算とは別の世界に住んでいる研究者の姿を捉えているというか…。
ファンタジーとしてのスケールは大きくはないが、みみっちくもない。
まあ、総じて家族愛好きの人向けの映画だと思う。

フレディーくん、かわいいな、いつまでコドモでいてくれるかな、などと思った不純なオトナでした…。 > うわ、もう16歳なんだ…


萌え度:
好き度:ゴブリンの造形がちょっと気に入らないけど
鑑賞:劇場(2008.4)

原題:The Spiderwick Chronicles
監督:
配役:フレディ・ハイモア(サイモン/ジャレッド))
   サラ・ボルジャー(マロリー)
   デヴィッド・ストラザーン(スパイダーウィック博士)


魔法にかけられて(2007)

2008-04-21 | 映画評・ファンタジー
なんか思ったよりオトナに評判がよいようなので見てみたディズニーのセルフ・パロディー映画「魔法にかけられて」。まあ、「シュレック」よりは好きかな。見ている間は楽しかったけど…。

天然すぎるジゼル(エイミー・アダムス)、まあ、子供にはああいう人のがとっつきやすいのかもしれない。あっというまに彼女になついてしまうモーガン( レイチェル・カヴィ)。
一方、娘に夢なんか見ていないで地にしっかり足をつけて生きて欲しいと願うロバート(パトリック・デンプシー)には、ジゼルの天然さ加減が何かの間違いとしか思えない。オトナとして対処しようとするのだが、全然通じないあたりがコメディーとしてのひとつの山場か(^^;

しかし、ジゼルの御伽噺力はすごいな、ニューヨークでも動物と意思疎通ができるし。一方、同じ御伽の国出身なのにエドワード王子(ジェームズ・マースデン)はこっちにきてしゃべれなくなってしまったリスのチップの言わんとすることがわからない。動物との意思疎通能力は姫の専売特許なのか?

「デート」を楽しめない王子。うーん、やっぱりこいつはただナルなだけなんだねん。でも独占欲はないらしい。そのあたりの懐の深さ(というか都合のよさ)はディズニーの王子だからなのだろうか…。
ジェームズ・マースデンはまたもや二番目の男なのかと思ったが、そういうわけでもなかったようで、一応、めでたしめでたし。
しかし、あそこまで吹っ切れた演技のできる人なのにサイクロップスではもったいなかったなぁ。

そしてバリバリ・キャリアウーマンのナンシー(イディナ・メンゼル)が実はロマンチックなこと大好きだったりするのは、ディズニーランドがあんなに流行り続ける原因なのかなとかとか…。そこんとこを理解しないと奥さんに逃げられちゃったりするんだよ、きっと(^^;

などなど、いろいろ余計なことを考えながら見てしまった。
純粋におもしろかったのはお掃除する鼠たちとか、ね。ゴッキーはちょっと勘弁…。


萌え度:舞踏会シーンのロバートが一瞬、ヒュー様に見えることがあるにはあったが…
好き度:すれたオトナなので…、もう一回見たいというほどでは
鑑賞:劇場(2008.4)

原題:Enchanted
監督:ケヴィン・リマ
配役:エイミー・アダムス(ジゼル)
   パトリック・デンプシー(ロバート)
   ジェームズ・マースデン(エドワード)



ライラの冒険 黄金の羅針盤(2007)

2008-03-03 | 映画評・ファンタジー
動物がちょろちょろしているだけで心が和む。いい世界だ。
米国ではいまいちはやらなかったらしい「ライラの冒険 黄金の羅針盤」、おもしろかったけどな。少なくとも「エラゴン」よりは(^^;
宣伝がものすごかったので逆に期待してなかった、ってのが功を奏したのかもしれない。世界観の描き方もよかったし、ライラ役の子(ダコタ・ブルー・リチャーズ)もかなりよかった。
例によって原作を読んでないので…、魔女の存在が中途半端な気がしたのは描ききれてなかったから?

映画の冒頭で、これは3部作の第1部であることが提示される。
…続き、ちゃんとつくるんだろうかという心配が先に立つ(^^;
そのあとは、学寮に預けられていたお転婆娘ライラが、真理計を受け取ってどうのこうのという展開になるわけだ。
筋を語るとネタバレになっちゃうので、いつものようにキャラ話。でも、ところどころネタバレは黒文字。

冒険家学者アスリエル卿にダニエル・クレイグ、おや、知的な雰囲気も合ってるねぇ。しかし極北調査に単身で行くのはどうかと思うぞ。普通、現地案内係とか、共同研究者あるいは学生とか連れて行くだろ
美貌で(?)他を威圧するコールター夫人にニコール・キッドマン。
似合いすぎです!
美人であればあるだけ、いぢわるさが活きるというもの。あ、でも濃い美人だとまた別の方向へいってしまうので、ここはやはりブロンド美人がよろしいようで。

で、この世界はみんなダイモンという守護霊動物をひきつれているのだが、英語だとdaemon/demonだよね…。翻訳者がわざと「デーモン」にしなかったのかな、悪魔っぽく思われちゃうからかな。
アスリエル卿が連れているのは豹。うわー、かっこいい。
コールター夫人が連れているのは猿。
子供の頃はダイモンの姿は定まらないということだそうで、ライラのまわりでちょろちょろしているのは鼬・猫・鳥・蝶・鼠。主にイタチか山猫の姿をしている。
これがまたかわいんだ! ネコはともかくイタチは全面的にCGだと思うけど。

ジプシャンの子供、ビリーがかわいかった。
そして何故か偉い人役でクリストファー・リー。一瞬だけど偉さが焼きつく。
飛行船乗りの爺さん(サム・エリオット)が、ゴーストライダーのときの、まんま、なんですけど(^^;
今回のヒーローは白熊(アイス・ベアっていってたかな)のイオレク・バーニソン。
熊映画といってもいいくらいです。
あんなぼこぼこ揺れる熊の背中に、どうやったらしがみついてられるんだろう、と余計な心配をしたり…。

字幕には監修が2人もつくという念の入れよう。
どうだったのだろう、原作ファンは満足したのかな。

真理計が読めるのは今のところライラだけなのだが、何故彼女だけなのかはまだわからない。
そして、続ける気満々なんですけど。
…次作のプロダクションはまだ始まってないようなんですけど(^^;

ダコタちゃんが大きくならないうちに続きを作ってほしいなぁ。


萌え度:ここは熊か豹でしょ。
好き度:
鑑賞:劇場(2008.3)

原題:The Golden Compass
監督:クリス・ワイツ
配役:ダコタ・ブルー・リチャーズ(ライラ・ベラクア)
   ニコール・キッドマン(コールター夫人)
   声・イアン・マッケラン(イオレク・バーニソン)


デイ・ウォッチ(2006)

2008-02-18 | 映画評・ファンタジー
ロシア圏ではすでに2年前に公開されていたのにやっと本邦公開になった「デイ・ウォッチ」、
相変わらずハチャメチャでおもしろいです。
ハリウッド映画にはない何でもあり度、そしてまた香港映画やインド映画とも方向の違う「何でもあり」。
前作「ナイト・ウォッチ」とあわせて
B級映画好きには大プッシュです!

…なのに劇場はガラガラだったよ。どうしてだよ、みんな見てよ!
って公開劇場が無情に少ないです。たまたまrukkiaのいきつけでやってたからいいものの…。

1作目同様、画面下に英語字幕、右に日本語字幕が出る。今回は忙しくて、英語字幕を見ている暇がなかった。
ロシア語は挨拶言葉と「カク、カク」(как = howに相当)しか聞き取れなかった。 > ラジオ露西亜語講座歴半年(^^;
DVDが出たらゆっくり見てみよう。

さて、お話は前作を見ていないとわからないと思う。
そして好き勝手に感想を語るとネタバレになってしまう。
サスペンス要素もあるお話なのでネタバレ度を押さえつつも以下、全面的に黒文字。

冒頭、アントン(コンスタンチン・ハベンスキー)が妙にこざっぱりしていて、ふーんと思ったのだが、その後酔っ払ったりヘロヘロになったりと、本領発揮(?)。
前作ではすばらしく薄幸そうだったスヴェトラーナ(マリア・ポロシナ)、今回はなんかピチピチ押しが強くなっていた。呼称も「スヴェータ」と軽いノリに変更。
いつの間にかアントン・ラブになっていて恋は盲目状態で突き進む。しまいにはイゴール(ディマ・マルティノフ)とアントンをとりっこする…。あらら。
で、アントンの息子イゴールくんの成長が楽しみだったんだけど、まだお子ちゃまでしたな。ああ、もうちょっと成長してるほうが…。 < こらこら

ガリーナ(Irina Yakovleva)とアリサ(ジャンナ・フリスケ)の関係がわかんなかったんだけど…。
だって、アリサ、なんかものすごーーーーーく怒ってたよ。
そして、何故かコスチャ(アレクセイ・チャドフ)にメロメロになって…。よくわかんない(^^;

お話は濡れ衣を着せられたアントンをかばおうと光側の人たちが四苦八苦することで展開。
一方、アントンはティムールの「運命のチョーク」で事態を打開しようと。
スヴェータのシャワーシーンはお約束のお楽しみなのかなと思っていたら、
なんでそこで急に強引になるんですか~!?
ぜいぜい。

突然ですが、rukkiaはフクロウ女オリガ(ガリーナ・チューニナ)が好きです。今回、このオリガがフクロウにされちゃったわけがわかります。な~るほど~。
しかし、闇側のオウム男はなんだったんでしょうかね…。

クライマックスは無駄にパニクる街。
なんでそーなるかなー。
そしてアントンはついに「運命のチョーク」で運命を変える。
それじゃ、元も子もないという言葉がrukkiaの頭を過ぎる…。

ダサダサ女学生風スヴェトラーナが笑えた。あの時代のロシアはダサダサがキーポイントなのか?

といわけで、続きはなさそうな終わり方をした。
「Twilight Watch」は本当にやるんでしょうかね…。

あー、闇側のボス・ザヴロン(ウラジミール・メニショフ)は前作のがかっこよかったですね~。

翻訳は「太田直子」って出てたから、ロシア語から訳しているわけではなく英語字幕から訳してるのかな、と思っていたら、なんとこの人、ロシア学科卒だった。失礼しました。

エンドロールの最後の最後に
R指定であることを告げる英語の画面が出てきます!
コラ、そいういうことは早く言え! > USではR指定、欧州でもR-15相当
って、日本ではPGもRもついてないぞ、いいのか!?


萌え度:萌えてる暇がなかった
好き度:
鑑賞:劇場(2008.2)

原題:Дневной дозор
監督:ティムール・ベクマンベトフ
配役:コンスタンチン・ハベンスキー(アントン・ゴロデツキー)
   マリア・ポロシナ(スヴェトラーナ)
   ガリーナ・チューニナ(オリガ)