シュツットガルト・バレエの「眠れる森の美女」を見てきた。(2008年11月23日 東京文化会館)
もう再演しないんじゃないかと半ば諦めていたマリシア・ハイデ演出版だ。これ、カラボスがイケてるんだよね。
東京では3公演あるうち、王子がフリーデマン・フォーゲルのやつを選んでみた。いとしのロミオくんである。(過去記事参照)
結果、王子は誰でもよかったかなと思ったのだが…。
「眠れる森の美女」は、登場人物が悩んだり悲恋したりするお話ではないので、ハイデ版も筋書きにひねりはない。
求婚王子たちがかっこよくて、魔女カラボスが強烈なだけ。
でもこれが重要(^^;
筋書きは民話などと同じ。
第一幕:ある国の国王夫妻に女の子が生まれて、誕生祝賀会に妖精たちが招待され、それぞれが姫に祝福を授ける。
が、招待リストから魔女カラボスが漏れていた。立腹したカラボスは16歳になったら姫は死ぬと呪いをかける。が、リラの精が死ぬのではなく眠るだけと呪いを和らげる。
幕が開くとダンサーたちがストップモーションのごとく静止している。かっこいー。貴族たちの青いドレスがおしゃれ。
なんとかの精たちはまあ、それなり。リラの精だけちょっと偉そう。
そして、出たー、乱入カラボス! この日はジェイソン・レイリー。そう、カラボスは男性舞踊手が演じるのだ。白塗りして、黒いドレスの裾を翻して飛ぶわ、走るわ、禍々しく場を席巻。
これだけ濃いキャラだとやっているほうも楽しそうだなぁ。
途中、成長するオーロラ姫とそれを見守るリラの精、その様子をうかがうカラボスっていうシーンが繰り広げられる。
さて、姫は16歳になりました。演じるのはマリア・アイシュヴァルト。なかなか安定感のある人だ。
東西南北4人の王子が求婚にやってくる。そのうち二人はヨーロッパ風で、黄色い人がちょっとオリエント風(おそらく東の王子)で、緑の人がやっぱりなんとなく異国風(南の王子?)。
求婚王子たち、粒ぞろいです。
こりゃ、オーロラ姫じゃなくても一人を選べって無理だぞ、とか思ってみたり。
パーティー客に紛れてフードをかぶったカラボス侵入。糸巻きのはりをしこんだ薔薇の花束を姫に渡して、姫、指にささって…。
「100年経ったら王子の口づけで目を覚ます」ってことに。リラの精は姫だけじゃなく、宮廷の全員をねむらせるんだな、これが。
第2幕:100年経ちましたー。
ということで、衣装がどことなく19世紀っぽい。アール・ヌーヴォー風?
薔薇が生い茂った宮廷の庭に狩りの貴族たちがやってくる。
王子登場。
王子、何故かひとりになりたがる。ナカマがみんなどこかへいってしまったところ見計らって、リラの精が王子にオーロラ姫の幻を見せる。
惑わされた王子、カラボスとひと悶着あったが、姫にチューして目覚めさせる。
ええと、フォーゲルくん、ちょっとやつれた?
ロミオから3年でずいぶん老けちゃった感じ。
うーん、まあ、「眠り」の王子だからこんなもんかなーという感じ。
第3幕:結婚披露宴。
目覚めた宮廷の人たちと御伽噺の登場人物が参列する披露宴である。赤ずきんとか長靴をはいた猫とか青い鳥とかでてくるのである。
だけど、アリババと4つの宝石ってなに?
とりあえずパーティーだから細かいことは気にしてはいけない。
求婚4王子も国賓として参列している、が、100年も経ったらきみたちの国はもうないだろう、なんてことも…。
オーロラ姫、100年眠っていて16歳のまま、のはずが、何故か26歳くらいの貫禄がついていた(^^;
抜群の安定感で、難しいパ・ド・ドウをこなす。
王子、キャラ設定はともかく、体の線がきれいです。さすが王子。
最後に「ああ、悔しい」とう風情のカラボスも姿を見せるのだが、リラの精に追っ払われる。
カーテンコール、やはりカラボス絶賛でした。
シュツットガルトの演出は色彩もなかなか粋である。特に衣装は、米国のバレエ団だったら原色だろう、というあたりが深みのある色使いだったりする。
途中、照明の演出で、まわりがセピアに見えるっていう場面があって、これもかっこよかった。
いろいろ目の保養をさせていただきました。
もう再演しないんじゃないかと半ば諦めていたマリシア・ハイデ演出版だ。これ、カラボスがイケてるんだよね。
東京では3公演あるうち、王子がフリーデマン・フォーゲルのやつを選んでみた。いとしのロミオくんである。(過去記事参照)
結果、王子は誰でもよかったかなと思ったのだが…。
「眠れる森の美女」は、登場人物が悩んだり悲恋したりするお話ではないので、ハイデ版も筋書きにひねりはない。
求婚王子たちがかっこよくて、魔女カラボスが強烈なだけ。
でもこれが重要(^^;
筋書きは民話などと同じ。
第一幕:ある国の国王夫妻に女の子が生まれて、誕生祝賀会に妖精たちが招待され、それぞれが姫に祝福を授ける。
が、招待リストから魔女カラボスが漏れていた。立腹したカラボスは16歳になったら姫は死ぬと呪いをかける。が、リラの精が死ぬのではなく眠るだけと呪いを和らげる。
幕が開くとダンサーたちがストップモーションのごとく静止している。かっこいー。貴族たちの青いドレスがおしゃれ。
なんとかの精たちはまあ、それなり。リラの精だけちょっと偉そう。
そして、出たー、乱入カラボス! この日はジェイソン・レイリー。そう、カラボスは男性舞踊手が演じるのだ。白塗りして、黒いドレスの裾を翻して飛ぶわ、走るわ、禍々しく場を席巻。
これだけ濃いキャラだとやっているほうも楽しそうだなぁ。
途中、成長するオーロラ姫とそれを見守るリラの精、その様子をうかがうカラボスっていうシーンが繰り広げられる。
さて、姫は16歳になりました。演じるのはマリア・アイシュヴァルト。なかなか安定感のある人だ。
東西南北4人の王子が求婚にやってくる。そのうち二人はヨーロッパ風で、黄色い人がちょっとオリエント風(おそらく東の王子)で、緑の人がやっぱりなんとなく異国風(南の王子?)。
求婚王子たち、粒ぞろいです。
こりゃ、オーロラ姫じゃなくても一人を選べって無理だぞ、とか思ってみたり。
パーティー客に紛れてフードをかぶったカラボス侵入。糸巻きのはりをしこんだ薔薇の花束を姫に渡して、姫、指にささって…。
「100年経ったら王子の口づけで目を覚ます」ってことに。リラの精は姫だけじゃなく、宮廷の全員をねむらせるんだな、これが。
第2幕:100年経ちましたー。
ということで、衣装がどことなく19世紀っぽい。アール・ヌーヴォー風?
薔薇が生い茂った宮廷の庭に狩りの貴族たちがやってくる。
王子登場。
王子、何故かひとりになりたがる。ナカマがみんなどこかへいってしまったところ見計らって、リラの精が王子にオーロラ姫の幻を見せる。
惑わされた王子、カラボスとひと悶着あったが、姫にチューして目覚めさせる。
ええと、フォーゲルくん、ちょっとやつれた?
ロミオから3年でずいぶん老けちゃった感じ。
うーん、まあ、「眠り」の王子だからこんなもんかなーという感じ。
第3幕:結婚披露宴。
目覚めた宮廷の人たちと御伽噺の登場人物が参列する披露宴である。赤ずきんとか長靴をはいた猫とか青い鳥とかでてくるのである。
だけど、アリババと4つの宝石ってなに?
とりあえずパーティーだから細かいことは気にしてはいけない。
求婚4王子も国賓として参列している、が、100年も経ったらきみたちの国はもうないだろう、なんてことも…。
オーロラ姫、100年眠っていて16歳のまま、のはずが、何故か26歳くらいの貫禄がついていた(^^;
抜群の安定感で、難しいパ・ド・ドウをこなす。
王子、キャラ設定はともかく、体の線がきれいです。さすが王子。
最後に「ああ、悔しい」とう風情のカラボスも姿を見せるのだが、リラの精に追っ払われる。
カーテンコール、やはりカラボス絶賛でした。
シュツットガルトの演出は色彩もなかなか粋である。特に衣装は、米国のバレエ団だったら原色だろう、というあたりが深みのある色使いだったりする。
途中、照明の演出で、まわりがセピアに見えるっていう場面があって、これもかっこよかった。
いろいろ目の保養をさせていただきました。