里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

“恋しき”

2008年12月01日 | その他
浮いた話なら良いのだが、“恋しき”というのは府中市にある料亭の名前だ。
実は、ここの2階で“備後国府展”をやるというので行って来たのだが、残念な
がら終了していた。

この料亭は、明治5年創業の備後随一といわれていた「御宿恋しき」という名の
料亭旅館だったそうで、平成2年まで創業していたがその後取り壊しの話も出て
いたという。
それに対し、地元経済界から“府中の歴史が作られてきたシンボルの一つ”との
思いから保存運動が起き、新会社を設立して土地建物を買収し、建物の改修や
庭の整備を行って、H19年に「こころのふる里恋しき」として再オープンしたのだ
そうだ。

この料亭、嘗て石見銀山から陸路で大阪へ銀を運んだ石州街道に面した場所
にある。 当時は相当賑わっていたらしい。


料亭入り口の方に回ってみると建物の配置が表示してある。

外から見ると、いかにも大金持ちといった佇まいだ。

門を潜ると、大正から昭和初期に建てられたという5棟の離れを配した、300坪
の回遊式日本庭園がある。

行ったついでに“そば処”で蕎麦を食べて帰ったが、1階ロビーには、
犬飼毅元首相が泊まった際に残した扁額や、作家の山口瞳さんが訪れた時の資料や
永六輔さんが泊まった時のエッセイなども展示してあった。

今は裏道になってしまったこの石州街道、その昔には色々な人達がやって来たらしい!